だいせん

標高 1729m

 

青森→米子→大山霧島山高千穂峰阿蘇山九重山祖母山→四国→石鎚山剣山→倉敷→吉備→青森

私の勤める会社には「長期勤続者休暇制度」があって、このおかげで2週間の休みがもらえた。
一般的には、かみさんと外国旅行したりするケースが多いようなのだが、私は西日本の百名山を一気に登ってしまう計画をたてた。
職場の仲間達からは、多いにヒンシュクをかった。
しかし、青森に住んでいて、九州・四国の山に登ろうとしたら、こんなときしかないではないか。

1994年9月3日(土)

仙台発11:30 (東北自動車道) 東京15:00 (東名高速) 大阪23:00 (中国自動車道) 米子3:00

ただひたすら走り続けた一日であった。


 9月4日(日) 大山登山

夜中の3時に寝て、目を覚ましたのが6時。車の中でシートを倒して寝ていたのだ。
どうも車の中というのは寝た気がしない。なんかトロトロしているうちに朝になってしまったような気がする。絶対に今日は睡眠不足だ。
昨日はすさまじい長距離を運転したため、けっこう疲れた。
そのうえ、3時間だけの睡眠で山を登ろうというのは、ほとんど無謀といえるかもしれない。しかし、ここまで来て中国地方のたった一つの百名山を登らずにはいられない。

朝飯は昨夜食べた牛丼のあまりを食べたけど、
なんか貧乏人-----。

今日は素晴らしくいい天気。
大山という山を初めて見た。すごい山である。山全体が崩壊を続けていて、険しい岩壁をみせて聳えている。
ワクワクしてくる。
まず、大山寺ををめざす。大山は古い信仰の山で、日本7霊場の一つなのだそうだ。石段の登山道を歩いて行くと、いろんな坊の跡があって、つくづく歴史の古さを感じてしまう。
大山の真ん中を元谷という谷が走っていて、それが山肌を削って、まるで谷川岳のような景観をつくっている。この元谷の下から見上げる大山は、人を寄せ付けないような険しさを感じさせる。
朝の斜めに射す日の光が大山の山襞を立体的に浮かび上がらせる。すご〜い。来てよかった。

登山スタートは7:00。
ひどく疲れを感じる。それはそうだ。睡眠3時間、あまり食べていない。おまけに今日はすばらしくいい天気で、日差しが強烈。久しぶりに息を切らしながら登ることになった。

6合目あたりまで来ると、さやさやと風が吹いている。その風は、やっぱり真夏のものとは違う。秋の気配を感じた。
10:00 大山の頂上に立った。弥山(1711m)という。
百名山ガイドはここを山頂としていて、登山者も多かった。

すぐ近くにある三角点に行った。
ここが頂上、最高峰と思って、休憩しながら地図をみていたら剣ケ峰(1729m)というのがあって、これが大山の最高峰であることがわかった。

三角点のあたりは霧の中で、景色はまったく見えないのだが、道はなにかしら続いていて、看板が立っている。
「これより危険」と書いてある。悩んだ。

しかし、青森からわざわざやって来て、最高峰を踏まずに帰るなんて-------。
覚悟を決めて、ビデオカメラだけを持って剣が峰をめざすことにした。
この時、霧が晴れて、剣ケ峰がきれいに見えるようになった。なんだ、たいしたことはないじゃないかと歩きはじめたのだが、やっぱり甘くはなかった。とんでもなく恐ろしい所が2ケ所あった。
凄まじいヤセ尾根で、両側がドオ〜と落ちこんでいて、まるで平均台の上を歩いているみたいなのだ。おまけに岩肌がもろくて、ボロボロ崩れる。なるほど---危険なんだ。妙に納得してしまった。
何とか頂上に辿りついて、さて記念のビデオを撮ろうと思ったら、バッテリー切れ。情けない。なんのために持って来たんだろう。
ともかく大山の最高峰を踏んだのだという、自己満足だけで帰ろうと思ったが、どうにも心残りなので、石で石碑の台座の裏にGAOと書いてきてしまった。
帰りのやせ尾根で、地元の登山者と会った。青森から来たと言ったら、ひどく感動してくれて、剣ケ峰だけでは大山のすばらしさは半分しかわからない、自分が案内するから----とまで言ってくれた。でも断った。
下りはなんかダレてしまう。睡眠不足だ。汗ビッショリで下山してきた。
米子の近くに皆生温泉というのがある。ここの温泉に入って汗を流した。

7:00 登頂開始、10:00 大山頂上、12:35 下山。

午後は出雲の古代遺跡を探訪。今回の旅行の目的はもう一つあって、日本神話の世界を訪ねることと、邪馬台国を探したいと思っているのだ。この日は浜田の海浜公園の駐車場にテントを張った。 

9月5日(月)

夜中、2時くらいに車の明かりで目が覚めた。今日は九州に渡らなければいけないので出発することにした。今日の睡眠時間は4時間------。
そしたら、また車がやってきて警察の者だという。免許証をみせろという。なんか近くで泥棒があったらしくて、その犯人を探しているのだそうだ。現場に足跡が残っていたそうで、私はしっかりと靴を調べられた。
一応、釈放してくれたので、そのまま出発することにした。

九州に渡ってからは、志賀島の「漢倭奴国王」の金印発掘地とか、神功皇后の香椎宮、岩戸山古墳、石人山古墳等を見てまわって、霧島山のキャンプ場に着いたのは 20:30、寝たのは 22:30だった。


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2011年三鈷峰から縦走の記録


大山が見える


大山寺への参道


元谷から大山の北壁


登山道から大山北壁


頂上までもう少し


大山(弥山)山頂


剣が峰への道から弥山を振り返る


剣が峰への道は険しい


下山路から剣が峰を振り返る



 大山の剣が峰





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