BACK 扇沢から種池山荘
8月30日
4時に眼を覚ましてご飯を炊いた。
ついこの間までは暑かったのに、今は寒いくらいである。ダウンのシュラフを持ってきてよかった。
テントをたたんで、出発したのは6時少し前である。これからは稜線の道を行くのだ。昨日のような厳しい登りが延々と続くわけではないので、気がらくが。
樹林の中を少し下ると展望が開けた。今日もいい天気で、真正面に立山と剣岳が聳えていた。すばらしい展望である。朝の澄みきった空気のせいで、剣と立山は鮮やかであった。
これから岩小屋沢岳、鳴沢岳と縦走してゆくのだが、右手は黒部の渓谷である。そしてその向こうには剣・立山が聳えているのだ。この縦走路はすばらしい展望コースだと思う。そして、あまり知られていないコースでもある。
信州側はザレた急斜面で、立山側は緑が被っている。その稜線の向こうにピークが近づいてくる。
岩小屋沢岳に着いたのは7時である。縦走路からも剣・立山の景色に感動しながら来たのだが、山頂からの展望は一段すばらしい。特に、これから縦走する針の木岳へ続く稜線がすばらしい。あの道を歩いて行くのかと思うとけっこうワクワクしてしまうのだ。
山頂から下って行くと、はるか下に小さく新越山荘が見えた。この下りからの眺めもすばらしくて、もうなにも言うことはない。
新越山荘に着いたのは7時40分である。確かにテントを張る場所はなかった。
小屋からはお花畑の中を歩いて行く。前方にはすさまじい断崖を持ったピークが聳えている。急な岩場を登ってそのコブの上に出ると、さらに奥に三角のピークが聳えていた。これが次の目的の鳴沢岳である。鳴沢岳山頂に着いたのは8時20分、三角点があった。
振り返ると登ってきた岩稜の道がすごい。その後には双耳峰の鹿島槍ヶ岳、さらにその奥に白馬岳もみえる。
展望に飽きることがなくて、つい山頂に長居をしてしまうのだ。
山頂から急な道を下って行く。赤沢岳までは、かなり厳しいアップダウンがある。
登山路から眺める赤沢岳は、どっしりと大きく、実に堂々としている。山頂へは岩がゴロゴロする道を急登する。ザックが重たくてバテぎみである。
山頂に着いたのは9時15分、ここからは黒部湖が見えた。ダムは見えなかったが、濃いエメラルドグリーンもダム湖はすてきである。その上には立山連峰が聳えているのだ。
この山頂から、行く手に針の木岳が高く聳えているのが見えて、それが岩場を鎧っていかにも険しく見える。
岩がゴロゴロする道を下っていくのだが、この下りはけっこう長かった。
この頃から空が曇ってきた。青空は見えなくなって、空は白い雲に覆われてしまった。天気予報では夕方に雨と言っていた。朝はそんなことは信じられないいい天気であったのだが、どうも降るような気がしてきた。雨が降る前に針の木でテントを張ってしまいたい。
針の木岳の手前にあるスバリ岳は、すさまじい岩峰の山であった。すごい迫力である。
この岩場交じりの道を登って、スバリ岳山頂に着いたのは11時少し前であった。
ここからは薬師岳の展望がすばらしくて、そしてすぐ隣の針の木岳がすごい。
急な道を下ってコルに着く。それからは岩場の登りであった。ザクザクの岩礫の道を急登するきつい登りであった。
登山路から振り返ると、スバリ岳は二つの岩峰をもって鋭く聳えていた。
針ノ木岳山頂に着くと、初めて槍ヶ岳と穂高が見えた。今までは針の木に隠れて見えなかったのだ。
そして、この山頂からは明日歩く蓮華岳・北葛岳・七倉岳・船窪岳の縦走路を見ることができた。針の木岳に比べると、かなり下に見える。しかし、そのピーク間のアップダウンはすごい。これは大変な道なのではないかと不安を感じた。(予想は的中したのだが…)
針ノ木岳から峠までは思ったほど急ではなかった。山の斜面をトラバース気味に下って行くのだ。下に小屋が見えて、色とりどりのテントも見える。
小屋の直前が急で、これを慎重に下って、テント場には1時に着いた。
時間は早い、まだ先に行けそうなのだが、今回はあせった登山はしないつもりなのだ。テントを張って、中で酒を飲みながら本を読んですごしていたら、4時頃、雨になった。
山では、早めに行動を停止するのは正解だと、つくづく思った。
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種池山荘のキャンプ場

岩小屋沢岳山頂

新越山荘

鳴沢岳山頂

赤沢岳山頂

赤沢岳からの下り

スバリ岳山頂

針ノ木岳山頂
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