2007年早春四国登山
すいはみね

標高 889m
登山口→20分→松尾城跡→30分→二の鳥居→30分→アヤメ池→水波権現→10分→翠波峰山頂

樹林の中の単調な登りが続く山なのだが、山頂から展望はすばらしい。西に豊受山・赤星山・二ツ岳と重なる山並み、眼下には黄色の菜の花畑が広がる。三角点は山頂から少し下らなければいけない。
三角点から翠波峰山頂

BACK 豊受山


2007年3月19日

今日はもう一つ、翠羽峰に登るのだ。

車を走らせて伊予三島に向かう。昔は三島市だったのに、最近の町村合併で四国中央市になってしまった。四国中央市はめちゃくちゃに広いのだ。
国道31号線から市街地の中を右折して山側に向かう。高速道路の高架をくぐってすぐに左折すると、松尾城の指導標があった。このあたりに車を停めたが、すぐ隣を高速道路が走っているのだ。
舗装された細い道を緩やかに登って行き、振り返ると伊予三島市の市街がすぐ下に広がっている。大きな煙突から煙が吐き出されている。伊予三島は工場の町なのだ。(あとで知ったが製紙工場が密集しているのだ)
畑の中の道をゆるやかに登って行くと登山口の指導標があった。そこには「松尾城復元、ふるさとの道」という新しい標識もあった。

でも、道はかなり荒れた感じで、快適なハイキングコースとはいかない。岩がゴロゴロする溝の中の道を登って行くと、古い道しるべ石があったり、壊れた灯篭の台座があったりする。年号を見たら江戸時代のものだった。
松尾城と翠羽峰の分岐に着いた。まず松尾城に寄って行くことにした。
尾根に向かって急な道を登る。どんなすごい山城なんだと思ってしまう。尾根に着いて傾斜が緩やかになると、古い石段があった。これがお城の跡であるらしい。
段丘を石段で越えたそのピークにはりっぱな石の祠がおかれていた。この祠は水波神社で、このあたりが松尾城だったところだ。戦国時代、この地の真鍋氏の山城で長曾我部の四国統一によってそれに仕えることになるのだが、その後、豊臣秀吉の四国攻めのときにこの城は廃されたのだ。こんな山の上の城というのは砦といってよく、近世の城下町をかかえる城とはまったく違う。
さて、分岐まで引き返さなければいけないのだが、この尾根つたいに行ったら登山道に合流できそうな気がする。祠の後をよく見るとかなりしっかりした踏み跡があった。駄目だったら引き返すつもりで行ってみた。途中少し踏み跡があやふやになったが、無事登山道に合流できた。よかった。
樹林の中を登って行く。次の目標は「二の鳥居」なのだが、行けど行けど二の鳥居には着かない。
今日はなんか疲れ気味で足が重い。バテているので時間がかかっているのだろうかと思ったりするのだが、ひたすら急な林の中を登って行くだけである。ジグザグに斜面を登って行く。深く窪んだ溝の中を登って行くと「仏」と書いた指導標があった。あたりを見回したら、土手の上に石仏が置かれている。登ってよく見ると二体あって、そのうち一体は首がなかった。手に宝珠を持った僧形の石仏なので、弘法大師なのかもしれない。
さらに樹林の中を15分ほど登ると「十丁」と刻まれた石柱があった。
道は曲がりくねっていて、いったいどこを歩いているのかさっぱりわからない。心配なのは二の鳥居がなかったことで、もしかしたら別の道に入る込んでいるかもしれない。鬱蒼とした樹林の中を登っていって、尾根を右に乗っ越すと傾斜は緩やかになった。尾根の右側を行く。ほとんど平坦なみちである。
道端に石仏がぽつんと置かれてるのを見て、さらに15分ほど行くと、突然、車道に飛び出した。そこにはアヤメ池の指導標があった。
道は間違えてなかったみたいだ。
車道を横切って、少し下るとススキの原で、そこに小さな池がある。それも、工事中なのかどうか、青いビニールシートが敷かれたところにわずかに水が溜まっている。池はなかった。
この突き当たりに二本の大きな杉の木がたっている。登山道はこの間を抜けて行くのだ。鬱蒼とした林の中を登って行くと車道を何度か横切る。この車道は「法皇スカイライン」で、翠羽峰の山頂直下まで通じているのである。
この九十九折れで続く車道をまっすぐ串刺しにするように登山道は通じていて、なんども車道を横切るのだ。車道の左をかすめて登ると檜の鬱蒼とした林に入った。これを行くと右から広い道が合流する。これは水波神社の参道なのだ。
林の奥に鳥居と上に向かう長い石段が見えてきた。
鳥居をくぐって、急な石段を登る。階段の両側には製紙会社の名前がきざまれた石柱がならんでいる。いろんな製紙会社が寄進しているのだ。これは、伊予三島市に工場をもつ製紙会社がこぞって寄進しているということなのだ。
石段を登りきったところには立派な木造の祠がおかれている。横長で、扉が3つ付いている。三柱の神が祀られているということだろうか。この神社の左が展望台になっていて、大きな岩の上でもある。ベンチが置かれたそこからは下に金砂ダム湖が見えた。
ここまできたら山頂まではすぐだろうと思って登り始めた。ところがすぐではなかった。めちゃくちゃにきつい登りのうえ、道には茨がたくさん生えていて、それがあちこちでひっかかって痛かった。
ようやく翠羽峰の山頂に着いたのは220分であった。芝生のような広場にベンチが置かれて、そこに小さな山名の標識がたてられていた。このあたりの山頂でよく見かける「高松軽登山同好会」のものである。
この山頂には三角点がなくて、ここから西に少し下ったところにあるというので行ってみることにした。階段の道を下って行く。行く手の稜線の端には緑の屋根の東屋が見える。そして下を見ると一面の菜の花畑が広がっていた。今は菜の花の時期で、黄色の絨毯のように広がっていて、すばらしくきれいだ。
下に巨岩が重なるピークがあって、そこに三角点が見える。
三角点のある巨岩の上からは雪の二の岳が見え、下に広がる菜の花畑もきれいである。
この山は標高889mなので、雪道を踏むことなく山頂に到達できた。雪がないと本当にラクである。
三等三角点も確認できたので、あとは来た道を引き返すだけである。
帰りはよほど注意して下ったが、結局二の鳥居は確認できなかった。車の前に戻ったのは165分であった。眼下に広がる伊予三島の街並みがすばらしい。


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登山口


松尾城の祠


登山道と合流する


仏の指導標


十丁の石標


道標があった


アヤメ池


水波神社への石段


水波神社


山頂へは樹林をかき分けて登る


翠波峰山頂


山頂から離れたところに三角点





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