2007年早春四国登山
ささがみね

標高 1016m
下り付登山口→45分→腹包丁→20分→樫のやすば→20分→笠取峠→15分→水無峠→30分→笹ヶ峰山頂

この山は旧土佐北街道を歩いて山頂まで行くのだ。これで登山になるかと思ったが、けっこうきつい登りが続き、十分登山であった。
笹ヶ峰山頂

BACK 塩塚峰

2007年3月7日

今日はもう一つ山に登る。笹ヶ峰である。四国にはもう一つ笹ヶ峰がある。そちらの方が有名なのだが、私が今登ろうとしているのは土佐と伊予の国境にある山である。

でも、これを山といっていいのかどうか…。
このコースは旧土佐北街道を歩くのだ。参勤交代で土佐の殿様が往来した昔の幹線道路である。登山とはいえない、つまらないウォーキングなのではないかと思う。(だが、それは大間違いですさまじくきつい登りの連続であった。)
塩塚峰の登山口からは10kmたらずで、すぐ近くである。
総野橋の手前で左に入る道がある。この分岐に車を停めて歩き始めた。1110分であった。
林の中の林道を歩いてゆくと「下り付」という集落につく。土佐北街道は山から急な道を下ってようやく着くのがこの集落なので「下り付」という名なのだそうだ。
集落の中を緩やかに登って行くと道はどんどん細くなって、集落を抜けたところで山道になった。
山道の入口には二つの石碑がたっていて、一つは土佐15代藩主山内容堂公の歌碑である。山内容堂は幕末の人で容堂が藩主のとき坂本竜馬が土佐藩を脱藩している。四賢候といわれたほどの聡明な藩主といわれるが、極めて保守的で竜馬をして脱藩せしめた頑迷さをもつ。竜馬の盟友の武市半平太を切腹させている。
もう一つの石碑は、この土佐北街道は1997年に文化庁の「歴史の道百選」に選定されたというものである。つまらないウォーキングと思っていたがこれはけっこう楽しそうである。
鬱蒼とした杉林の中を登って行く。傾斜がきつくなって、急斜面をジグザグに登るようになる。入口から25分歩いたところに「腹包丁」の標識があった。高札のような標識で(このコースには高札の標識が要所要所にたてられているのだ)、それには「笹ヶ峰越えの一番の難所、武士が山を下るときに刀のこじりがつかえるので、腹にまわしたということからつけられた名」と書かれていた。たしかにすごい登りであった。ジグザグに延々と急登が続く。昔の幹線道路なのに、どうしてこんなに険しいんだと叫びたくなる。
結局、入口から1時間も登り続けるのだった。これは確かに登山だと思った。
ようやく尾根の上に出て緩やかな道になる。
道はところどころが石畳になっていて、いかにも昔の街道らしい。尾根を5分ほど行くと「樫のやすば」に着いた。腹包丁を登り終えてほっと一息つく休憩場所がここなのだ。昔は茶店があったのだそうだ。
ここからは地図にある860mピークに向かって登って行く。道は山頂の右をかすめて行くのだが、そこに「徒武」という標識がたっていた。徒武という地名なのだが、武士が徒歩で往来したという意味なのだろう。
ここからは笠取峠に向かって下って行く。これがまたすごい下りで、こんなに下ってしまうのかとため息が出てしまう。ほとんど急降下する。ようやく笠取峠の標識があったが、そこからもう少し下ったところが鞍部である。この鞍部が本当の峠のようで、左右に下って行く道があった。
鞍部からはもちろん登らなければいけない。下った分以上に登り返さなければいけないのだ。
鞍部から
20分の急登で水無峠に着く。この峠に水はないので水を運び上げて茶店を開いたというのだ。ここには昔からの天然杉がたっているというのだが、植林された杉林の中なので、どれがその杉なのかわからなかった。(でも、帰りにもう一度よく探したら標識の後ろに三本並んでたっているのがわかった)
水無峠を過ぎると、これまた難所の七曲にさしかかる。石畳の急登である。道には雪が残っていて、石畳の上の雪を踏むと滑る。
この急登を過ぎると樹林から抜け出して左側が開けている。このコースで展望が開けるのはここだけなのだ。今朝登った塩塚峰がきれいに展望できた。
少し行くと道の左に石仏がたっている。杖立地蔵というのだが、五鉾を持って僧衣を着ていることから大師像ではないかと思う。
杖立地蔵から笹ヶ峰山頂はすぐである。5分ほどで道の両脇に国境を示す角柱がたつところに着いた。この右にある岡の上が山頂である。
ひと登りで笹ヶ峰山頂に着いた。山頂には山名標識とその後ろに三角点があった。青空が広がっていて日がさしている。持ってきたポッドのお湯でコーヒーをつくって休憩。
街道歩きだとナメていたが、とんでもなく厳しい登山だった。かなりバテている。
来た道を引き返して、車の前に戻ったのは1540分であった。標準タイムよりも40分オーバーである。疲れた。


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下り付の集落


集落の奥から山道が始まる


石畳の急な登りが続く


樫のやすば


徒武


笠取峠


水無峠


杖立地蔵


笹ヶ峰山頂





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