じょうやま

標高 276m
蔵内分岐→三の城戸→二の城戸→ビングシ土塁・門跡→一の城戸→砲台跡→城山山頂

対馬に渡って最初に登ったのが城山である。登山というよりは飛鳥時代の金田城の遺跡めぐりなのだが、山頂から見る浅茅湾の眺めはすばらしい。
三の城戸から城山

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2006年417

対馬の厳原港までは壱岐経由で博多から5時間20分である。
厳原の着いたのは6時前であった。予約しておいたレンタカーは7時に持ってくるという。1時間ほど時間をつぶして、フェリーターミナル前のバス停に行くと、レンタカー会社の送迎車がきていた。車を持ってくるのではなくて会社までまず連れて行ってくれるのだ。
レンタカーの手続きをして、さっそく走り出す。

対馬は南北に細長くて、北と南に分かれているといっていい。私は厳原のある南の島から登山をしようと思っている。
対馬にある九州百名山は白岳だけのだが、せっかく対馬にきたのだから、この島にあるすべての山に登ろうと思っている。たぶん、もう二度と対馬を訪れることはないだろうし…。
山と渓谷社の分県登山シリーズの「長崎県の山」には対馬の山は5つ登載されているので、そのすべてに登るつもりだ。
自分の無知をさらけ出してしまうのだが、対馬というのは福岡県に属していると、ずうっと思っていた。分県登山シリーズの「福岡県の山」に対馬の山がなくて探し回ってしまったのだ。愚かだ…。
対馬南部にある山は城山、白岳、竜良山の3つである。今日は城山と白岳に登って、竜良山は最終日、厳原からフェリーに乗る日に登ろうと思う。
国道382号線を北に向かって走り、雞知のあたりで県道に入り西に向かう。城山の登山口を探しながら走ったのだが、一度、通り過ぎてしまった。引き返してようやく登山口を見つけた。入口には「国指定特別史跡金田城跡」という立派な石柱がたっていた。この入口から細い道を車で走って行くが、林道の分岐のところで車を停めた。金田城の近くまで車道が通じているようなので、このまま走っていては登るところがなくなってしまう。
未舗装の林道を歩いて行く。切り通しを過ぎて尾根に出ると、深く入りこんだ海が見えた。このあたりはリアス式海岸で、海が深く深く入り込んでいるのだ。
まるで湖のような洲藻浦を見ながら歩いてゆくと、金田城壁石垣という指導標があった。そして三ノ城戸という案内もある。ここから林道を離れて遊歩道に入った。
急な道を下ると崩れかかった石垣がある。
金田城というのはいったいなんだと思って調べてみると、天智天皇の時(667年)に朝鮮半島で白村江の戦いがあったのだが、日本はこの戦いに敗れて朝鮮半島の経営から撤退することになった。これにともなって朝鮮からの侵攻に備えるために急遽造ったのがこの金田城なのだ。
古い石垣を見ながら遊歩道を10分ほど行くと、三の城戸についた。この金田城は北と西が崖で天然の要害となっていて、東は入り江ごとに石垣で水門を設けたのだ。それが城戸である。この先に二の城戸、一の城戸とあるのだ。
三の城戸には石垣が比較的しっかりと残っていた。どうも戦国時代の石垣のようで、とても飛鳥時代のものとは思えないのだが。
さらに遊歩道を北に進むと「ビングシ土塁・門跡」があった。今は門の礎石が残っていて、さらに土が盛り上がりがあって土塁だったのだろうと思う。
二の城戸は調査発掘中のようで、青いシートがかぶせられていた。さらに進むと、りっぱな石垣の残っていて、これが一の城戸であった。戦国時代の石垣と違うは、平べったい石を積み重ねているところである。
ここから海に下る指導標があって、大吉戸神社とかかれているので行ってみることにした。海辺に出ると、そこに船着場のような石組みがあり、神社があった。「日本三代実録」にも載っている古社なので、石段を登ってお参りした。
遊歩道に戻って、さらに北に向かって歩いて行く。深い樹林の中の道になって、道も荒れた感じになった。
道は左に大きくカーブする。登りがきつくなって、階段の道を登ってゆくと、視界が開けて真っ青な海が見えた。リアス式の浅茅湾がすばらしくきれいである。
行く手に赤レンガの施設跡が見えてきた。これは日露戦争のときに造られた砲台跡なのだ。
ここまには広い道が通じて来ていた。
城山山頂には右の細い道を登るのだ。樹林から抜けると海の景色がすばらしい。
山頂は大きな岩が重なっていて、そこに三角点もあった。
ともかくすばらしい展望である。まだ940分であった。
山頂から砲台跡に戻って、そこからは広い道を下った。車の前に戻ったのは1020分である。


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対馬へのフェリー


県道からの入口


蔵内の分岐、ここに車を置いた


金田城壁入口


三の城戸の石垣


ビングシ門跡


一の城戸の石垣


海辺に下る


大吉戸神社






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