日本三百百名山
やんぶし

標高 2013m
駐車場→5分→登山道入口→40分→牛首分岐→45分→蓬峠→1:30→縦走路出合→15分→山伏山頂→1:00→蓬峠→1:00→駐車場

この山は井川林道の大笹峠から登ると30分で山頂に着いてしまう。でも、私はちゃんと3時間かけて登山道を登ったのだ。すばらしい天気に恵まれて、山頂から眺める富士山は最高だった。
山伏山頂から富士山

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2006年1024

昨日、今日と休養してしまった。今日は静岡県立美術館に行ったのだが、驚いたことに「ナスカ展」をしていた。世界遺産の地上絵で有名なあのナスカである。
これも面白かったのだが、それよりも感動したのはロダンの彫刻群である。静岡県立美術館は、なぜかロダンの作品をたくさん所有していて、ロダン館という特別の区画を設けているのだ。「考える人」や「カレー市民」などすばらしい彫刻がそろっているのだが、なによりも「地獄門」がすごかった。ロダンが生涯をかけて製作しつづけたというこの作品には鬼気迫るものがある。ロダン館だけでも十分1100円の価値はあった。

10月25日

二日間、十分な休養をしたので今日は元気いっぱいに登山ができる。昨夜は暗くなってから登山口の駐車場に着いた。

今朝は6時40分に行動開始。駐車場から5分ほど行くと沈下橋で沢を渡る。渡ってすぐのところに登山口があって、山頂までは3時間ほどの登りである。この山伏には簡単に登る方法もある。井川林道を車で大笹峠まで行って、そこからから登るなら30分で山頂に到達できるのだ。でも、それでは登山にならない。私は山登りを楽しみにきているのであって、ピークハントをしてるのではないのだから。
登山道の入口には「西日影沢から牛首のコースは非常に危険」と書かれていたが、牛首経由の道は歩かないので安心だ。
右に沢をみながら流れに沿って登って行く。
気になるものがあった。登山道に沿って一本のレールが続いているのだ。小さなモノレールみたいで、これがかなり長い区間続いていた。何をするんだろうと思ってしまった。
登山口から
10分ほど行くと橋で沢を渡る。鬱蒼とした檜の林の中を緩やかに登ってゆくと突然、ワサビ畑に出た。こんなところにワサビ畑があるとは意外である。私は松本に5年住んだことがあって、安曇野のワサビ畑に何度か行ったことがある。ワサビというのはきれいな水の流れでしか育たないのだ。このあたりも水がきれいだということなのだろう。
再び沢を長い橋で右岸に渡る。すると、登山道の両側に大きな岩が聳えていて、この間を抜けると正面の大岩の下に分岐の指導標があった。このT字路を左に行くのが牛首への道なのだ。私はもちろん、そんな危険な道は通らず、素直に山伏の山頂を目指す。
すぐに三度目の橋を渡ると、橋の上流はきれいな滝になっていた。私は滝が大好きなのだ。
この橋が最後の橋で、あとは急な斜面をひたすら登って行く。流水の水場があって、そこから少し行くと沢の源流に着いた。3本のパイプがあって、そこから水が流れ出ている。この上流は涸れた沢なので、伏流水がここで湧き出ているということである。
ザレた斜面をロープにすがって登るとブナの林に出る。すこしだけ紅葉の始まった樹林の中を登って、ようやく蓬峠に着いた。登り始めて1時間半である。
峠にはベンチが置かれていたので少し休憩。天気はいい。山伏の山頂からは富士山がきれいに見れるというから、ものすごく楽しみである。
明るい広葉樹の林の中をジグザグに登って行く。木の間からは右にはすさまじく崩落した絶壁を持つ山が見える。これが八紘嶺である。樹林が邪魔して一望できないのが残念だ。
振り返りながら登って行くと、富士山が見えた。山頂に雪をいただいて悠然と聳えている。すばらしくきれいで写真を撮りたいのだが、木がジャマをしている。
そのうち、富士山の麓からは雲が湧き上ってきた。雲に隠れてしまう前になんとしても展望の開けた山頂に着かなければいけない。あせって登り始めた。
急登が続く。急な斜面をジグザグに登る道はきれいな紅葉であった。空は真っ青で、紅葉が鮮やかに輝いている。

登山道は牛首から伸びる縦走路の尾根に合流するのだが、その手前には高いピークがあって、これがすごい急な登りなのだ。息を切らしてようやくピークに着いたが、そこには山名とかの表示はまったくなかった。
少し緩やかな道を行き、栂林の中の牛首分岐に着く。

ここから10分ほど行くと樹林から抜け出して、笹の草原が広がっていた。視界を遮るものがなくなった。
振り返ると待望の富士山の展望。私は富士山がとてもとても好きなのだ。やっぱり日本を代表する山だと思ってしまう。
でも、富士山は遠くから見るのがよいのであって、じっさい登ると失望することが多い。富士はゴミの山でもあるのだ。このゴミのため世界遺産になれないという話もきく(最近、自然遺産としてはゴミ問題で難しいので、富士講や周辺宗教施設を含めて文化遺産として登録しようとしている。でも、ゴミの問題はなんとかするべきなのだと思うのだが…)。

ともかくすばらしい富士の眺めに満足して山頂に向かう。
山頂直下の笹原は高山植物のヤナギランの群生地でもある。笹の中に木道の遊歩道がつくられているのだが、今の時期は花を見ることはできないのでそのまま山頂に向かった。
山頂到着は935分である。
山頂には山名の大きな標識がたっているのだが、その右が焦げたように黒くなっている。なんだろうとよく見たら、黒のスプレーで「岳」という字を塗りつぶしているのだ。「山伏岳」と書かれていたのだが、正しい名は「山伏」なので岳の字を消したのだ。本によっては山伏岳と書かれていたりするのだから、どっちでもいいような気がしないでもない。
山頂からも富士山が見えるのだが、少しだけ木がジャマをしている。振り返ると、山頂部を雲に隠された山の連なりが見える。これは南アルプスなのだ。雲が晴れてくれることを祈って休憩しながら眺めていたのだが、ずうっと雲がかかったままであった。
休んでいると井川林道のほうから夫婦連れの登山者がやってきた。本当に30分で登ってきたらしい。
さて、引き返す。登ってきた道を戻るだけである。
笹の草原からもう一度富士山を眺めて、やっぱり富士山はいいと思った。あとはひたすら下る。紅葉もきれいで気分も軽やか、登山口に戻ったのは1140分である。

明日は篠井山に登る。
登山口までは安部峠を越えるルートを選んで、車を走らせた。途中に恋ヶ滝があった。由来が書いた看板があって、コイガタキという名は「恋敵」でもあるのだそうだ。
篠井山の登山口に着いたのは2時である。充分すぎる時間があるので、車の中で本を読んですごした。


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登山口の駐車場


登山道に沿ってレールが設けられていた


橋で沢を渡る


ワサビ田があった


慮脇に岩が聳えている


牛首コースとの分岐


水場からはロープにすがって登る


蓬峠


紅葉がきれいだ


縦走路出合い


台地に出る直前は階段状の道


富士山がきれいに見えた


山伏山頂





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