日本アルプス全山縦走 
三俣蓮華岳

標高 2841m
黒部五郎小屋→1:00→展望の稜線→1:30→三俣蓮華岳→15分→三俣峠→1:30→双六岳分岐→25分→双六小屋

黒部五郎小屋から双六小屋までは4時間ほどなので、のんびりと景色を楽しみながら歩いた。真っ青な空のもと、すばらしい展望が広がっていた。三俣蓮華岳山頂からは360度の展望で、北アルプスのほとんどの山を眺めることができるのだ。そのすばらしさに、山頂でぼうっとしてただ景色を眺めていた。
三俣蓮華岳

 黒部五郎小屋から三俣蓮華岳へ
小屋の後ろに黒部五郎岳が見える


小屋から登り始める


樹林から抜け出した


指導標のたつ展望の広場(後ろは笠ヶ岳)


三俣蓮華岳への登り


三俣蓮華小屋への巻き道


三俣蓮華岳山頂


BACK 薬師峠から黒部五郎へ

2008923

今日は快晴であった。南には笠ヶ岳がきれいに見え、そして北側の黒部五郎小屋の上には薬師岳が聳えている。すばらしい眺めだ。
今日は双六小屋までの4時間ちょっとの行程なので、出発はゆっくりにした。少し無理をしたら笠ヶ岳まで行けるのだろうが、重いザックをかついで無理をしようとは思わない。今日は景色を楽しみながらのんびり歩くのだ。
とはいいながら、テントを撤収して小屋に向かったのは6時半くらいであった。もっとゆっくりでもよかったのだが、私がテントから外に出たときは他のテントはほとんどなくなっていて、外人さんが一人、ザックを梱包しているところだった。
テント場から小屋に歩いて行くと、三俣蓮華岳への登り口がある。でも、まず小屋の正面にまわって、今日の天気を確認した。日中は晴れなのだが、夕方からは曇って雨になるらしい。今日は昼にはテント場につくはずなので、雨に遭うことはないだろう。
小屋の前の広場からの眺めがすばらしい。薬師岳、そして左に黒部五郎岳、真っ青な空が広がっていて今日は楽しい登山ができそうだ。
灌木が茂る中を登って行く。道には大きな岩がゴロゴロしていてけっこう歩きにくい。登山道にはところどころ分岐があって、直登する「岩ゴロゴロコース」とジグザグに行く「のんびりゆっくりコース」に分かれるのだ。上の方で道は合流するのだからどっちを行ってもいいのだが、私は展望を楽しみながら登りたいので、のんびりゆっくりコースを行った。
登るにつれて黒部五郎岳の全体が眺められるようになって、カールがすばらしくきれいである。また薬師岳もどっしりとした姿で聳えている。なんども立ち止まって写真を撮った。
30分ほど登るとようやく樹林から抜け出して、ハイマツの間を登るようになる。
展望が開けると私の歩いている稜線が、いくつものピークを連ねて笠ヶ岳の方向に伸びているのが見える。これが三俣蓮華から丸山・双六岳の連なりなのだ。明日は稜線のはるか向こうに聳える笠ヶ岳山頂まで縦走するのだ。ものすごく遠い。

傾斜が緩やかになって広い稜線を行くようになると、お花畑が広がっていた。でも、今はもうほとんど花は咲いていなくて、チングルマの綿毛の大群落が見られるだけであった。
広い稜線が右に曲がるところに、指導標がたつ展望の広場があった。ここからは鷲羽岳から水晶岳が見え、さらにその左奥には立山が見える。立山から薬師岳・北ノ俣岳と360度の展望である。うれしくて何もいうことはない。
ハイマツの展望の尾根を緩やかに登って行く。何度も振り返って黒部五郎岳を眺め、鷲羽岳を眺める。進むにつれて、高天原の祖父岳に隠れていた水晶岳が姿を現してくる。
尾根の左は大きなカールになっていて、その中に登山道が見える。行く手には三俣蓮華が大きく聳えている。尾根の左下を行くようになると分岐があった。三俣蓮華の山頂を通らずに、カールを通って三俣蓮華小屋に行く道である。私が以前、縦走をしたときはこの道を通ったのだ。カールの中には黒部川の源流碑があったのを思い出す。
ここで鷲羽や薬師を眺めながら休憩。
分岐から30分ほど展望の尾根を急登する。ハイマツの間を通ったり、砂礫のやせた尾根を登ったりして、ようやく三俣蓮華の山頂に着く。登山者が何人も休憩していた。




三俣蓮華岳山頂


カールの底へ下る


正面に槍ヶ岳を見て行く


登りになった


双六岳直下の分岐


双六小屋
 三俣蓮華岳から双六小屋へ


三俣蓮華の山頂からは初めて槍・穂高が展望できる。右から穂高・槍ヶ岳と続き、さらに大天井岳、燕岳の稜線、一番左に見えるのは餓鬼岳のようだ。感動的な眺めである。

三俣蓮華からはカールを下るだけなので、ゆっくりと景色を眺めることにした。以前、縦走のときは三俣蓮華から丸山・双六岳と縦走して双六小屋に下ったので、今回はカールの中の道を行くつもりだ。紅葉がきれいなはずである。
ともかく景色はいくら眺めていても飽きることがない。40分ほども山頂にいてしまった。
カールに下る道は山頂標識の少し手前にあって少しわかりにくかった。石のガラガラの急斜面をジグザグに下って行く。以前はこの道を登ったのだった。下に降り着くと、分岐になっていて、左に行くと三俣蓮華小屋で、私は右のカールの中を通って双六小屋に向かう。
カールの中は紅葉真っ盛りですばらしくきれいであった。稜線を縦走するのもいいが、紅葉を眺めながら行くのも捨てたものではない。正面に槍ヶ岳を眺めながら下って行く。右には丸山が大きく聳えていて、その山腹は鮮やかな紅葉である。
鷲羽・三俣蓮華を振り返りながら下って行く。
丸山から張り出した尾根を回り込むと、こんどは双六岳の斜面を見上げることになる。その斜面にこれからたどる登山道が見えるのだが、いったん登らなければいけないのだ。
灌木の中に入って石のゴロゴロする道を急登する。再び展望が広がると、道は双六の斜面をトラバースして行くのだ。
鷲羽や水晶岳の眺めがすばらしい。
景色を楽しみながら歩いて行くと、双六岳から下ってくる道と合流した。あとは小屋に向かって下るだけなので、休憩して最後の展望を楽しんだ。ここからは槍ヶ岳は樅沢岳に隠れて穂先が少し見えるだけである。でもその右には穂高の岩稜を見ることができる。振り返ると鷲羽、水晶から三俣蓮華・丸山・双六に至る山並みが一望である。今日は本当に展望のすばらしい山旅であった。
急な道を下って双六小屋に着いたのは11時半であった。
テント場にいったら、テントは一つもなくて、私が一番乗りであった。テント場は風が強かったので、風の来る方向にロープを張った。(これは正解だったのだが、夜中に風向きが逆になって、テントがつぶれるのではないかと思うような強風になった)
テントを張ってから、小屋の前のベンチに行って、ラーメンをつくったりしてのんびりした。


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