がきだけ
標高 2269m


上高地→徳本峠→霞沢岳→蝶ガ岳→常念岳→大天井岳→燕岳→餓鬼岳→唐沢岳→大町→中房温泉→有明山



松本に住んだ5年間、いつも西には常念山脈が聳えていた。いつか全山縦走をしたいと思いながらも今日に至ってしまった。霞沢岳から餓鬼岳に続く長大な縦走路は槍、穂高の大パノラマ展望の道でもあった。
早朝の餓鬼岳山頂

 餓鬼岳から唐沢岳へ
餓鬼岳山頂から唐沢岳


餓鬼岳山頂


右が唐沢岳

餓鬼のコブへの登りから餓鬼岳を振り返る



餓鬼岳を振り返る


唐沢岳山頂

BACK 燕岳

2000年814

餓飢岳小屋4:304:55餓飢岳山頂5:34西餓飢岳分岐6:00餓飢のコブ7:43唐沢岳8:0010:28西餓飢岳分岐11:10餓飢岳小屋12:1813:50大凪山15:17水場16:50白沢三股

真夜中1時に目が覚めた。テントの外が明るい。
外に出てみると、満月が煌々と輝いていた。下を見ると、大町の町の灯りがすばらしくきれいであった。明日は晴れだ。うれしい。
3時半に起床。今日は常念山脈縦走の総仕上げの日である。北端の山、唐沢岳を往復して大町に下山する。
当初の計画では、東沢乗越まで引き返して、それから中房温泉に下る予定であったが、餓飢岳からそのまま白沢に下ることにした。これだと今日の歩行時間は唐沢岳往復に5時間半、白沢への下りに4時間、計9時間半ということになる。東沢乗越に引き返していたら11時間もかかってしまうのだ。楽なほうを選んだということである。
もっと本音を言うと、あの腐ったような梯子や桟道は二度と通りたくないというのが一番の理由なのだが。
4時半、まだ暗い中、ヘッドライトをつけて小屋に向かう。
餓飢岳小屋では、ここの娘さんが懐中電灯で朝食の準備をしていた。
2リットルの購入とキャンプ料金の支払いをした。白沢三俣からはタクシーを手配しなければいけないのだが、それは唐沢岳から帰ってきてからでいいという。
小屋から餓鬼岳山頂はすぐである。東の空がうっすらと明るくなるころ山頂に着いた。
大町の街並みはまだ夜の帳の中で、町の灯りがきれいである。川に沿って朝霧がかかっているのも見えた。
まだ薄暗かったが、山頂から槍ヶ岳、その向こうに穂高も見えた。
山頂で展望を楽しんでいたら、霧が出てきた。あわてたがすぐに晴れた。
岩のゴロゴロした稜線を行く。30分ほどで西餓飢岳分岐に着いた。ここからは谷をはさんだ向こうに唐沢岳が聳えているのが見える。実は谷ではなくてここから大きく下る鞍部なのだ。はるか下にその鞍部が見えるのだが、この下って登る落差を考えると憂鬱になってしまう。
ともかく、すさまじく急な斜面を下り、樹林の中に入る。しばらく林の中の平らな道を行くと登りになって、砂礫のピークに着く。道の両脇に無造作にコマクサの群落が。
ここが「餓飢のコブ」である。6時であった。
朝、出発したとき雨具のズボンを履いてきた。これは正解であった。昨日の雨と朝露でズボンはグショグショになってしまうのだ。ズボンは雨具だからよかったのだが、靴は中まで水浸しになってしまった。
ここからいよいよ、岩場の登りになる。目の前には大きな岩塔がそびえている。
岩塔の基部で雨具のズボンとステッキを置いていくことにした。
本格的な岩場の登りが始まる。私にはけっこうきつい岩登りであった。怖かった。
岩場をようやく乗り越えて、山頂直前の砂礫の尾根に飛び出す。ここにもコマクサの群落が見られた。
唐沢岳山頂には7時45分到着。
槍ヶ岳は雲で見えなかったが、野口五郎岳の稜線と立山方面の山並みがきれいに見えた。



 唐沢岳から餓鬼小屋を経て大町へ
唐沢岳からの下降路


餓鬼岳小屋


大凪山山頂


岩魚止めの滝


こんな道が続く


白沢登山口に着いた


唐沢岳からの下りがまた怖かった。おまけに何度か道を間違えそうになった。
餓飢岳小屋のキャンプ場に帰ってきたのは11時を少し過ぎた頃。
テントをたたみながら昼食をとって、荷造りを終えて小屋に行った。下でのタクシーの予約に行ったのである。12時15分頃であった。
小屋のお兄さんに怒られてしまった。下山は12時前に始めなければいけないというのだ。沢の日暮れは早いのだから、その自覚が足りない、行動が遅いと言われた。
ともかく、タクシー時間は十分な余裕をもって5時にしてもらった。普通自分のペースならば、4時間かかる下りなら3時間か、遅くとも3時間半で下れるはずなのだが。もしかしたら、下で1時間くらい待つことになるかもしれないと思った。(ところがとんでもなかった)
小屋からは「百曲がり」と言われるジグザグ道を一気に300m下る。降りても降りても急な下りが続く。
1時間半ほど下って、少し登り返してピークを過ぎたかなと思うところに黄色い指導標があって、これが大凪山であった。ここからさらに30分ほど急な道を下って沢に降りつく。この沢に降りつくまでが本当に長く感じた。めちゃくちゃに急な道だったし、沢の水音が聞こえてくると気がはやって、ペースが乱れてしまう。また、道も荒れているようで、歩きにくい。
水場に着いたのは3時15分頃。
実はこの道の核心部はこれからであった。
沢はすばらしく美しい渓谷であった。滑滝があったり、大きな滝があったり。橋を渡り、桟道を歩き、梯子で乗越たりして清流沿いに下っていく。
時間さえあったら、この渓谷沿いの道は今回の山行のフィナーレを飾るにふさわしい、すばらしいコースなのだが。
時間がなくなってきた。
このコースはものすごく時間がかかるのだ。
2人連れのパーティを追い越したが、彼らはタクシーを4時に予約したと言っていた。あの調子では6時くらいになるのではないかと思う。さらに、昨日テントを張っていたパーティを追い越した。彼らは唐沢岳には登らずに、まっすぐ下山してきたはずである。彼らはタクシーを5時に予約したそうだ。それでも30分以上は遅れそうである。
山小屋のお兄さんの言っていたことは正しかった、と痛感した。
岩魚止めの滝、紅葉の滝はすばらしかったが、ゆっくり見ている暇もなくて、ただひたすら道を急ぐ。
林道に飛び出し、そこに「タクシーは200m先」と書いてあった。でも、この200mが異様に長く感じた。
なんとか4時50分に着くことができた。
疲れた。

大町までタクシーで行って、駅前の七倉荘という旅館の前につけてもらった。ここでは温泉に入ることができるのだ。温泉でこの6日間の汗を流して、駅に行った。
大町駅で寝るつもりだったが、駅は閉鎖されるし、なんか騒々しいので松本まで行くことにした。
松本駅も閉鎖されるが、ここには駅で夜をあかそうという登山者も多くて、駅前のヒサシのあるところで寝た。
明日は最後の山、有明山に登るのだ。



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校正 2013/3/22




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