BACK 餓鬼岳
2000年8月15日
中房温泉バス停6:05→6:27有明荘登山口→6:47三段ノ滝分岐→7:58山頂まで1.9km→9:26窪地→9:52稜線→10:19有明山北岳→中岳→14:02中房温泉
重いザックは松本駅に置いたままにして、最低限の荷物をサブザックに詰めて穂高駅に向かう列車に乗った。早朝5時の大糸線の列車は新宿発の夜行特急である。特急料金を払わされた。
穂高駅から中房温泉までは、昔はバスがあったのだが今は運行されていない。タクシーしかないと思っていたら、乗合バスのようなタクシーが出ていた。これに乗った。料金は1600円ほどである。
中房温泉についてからは、登山口を探すのに手間取った。
登山口は2つあるとガイドブックにかいてあったので、まず中房温泉駐車場に行ってみた。しかし、ここからの道を探すことはできなかった。
さらに有明荘まで下って、ここの従業員の人に訊くと、裏にヘリポートがあって、そこに登山口の指導標が立っているという。
30分ほど時間を無駄にしてしまった。
有明山の登山道はかなり荒れている。ともかく異様に歩きにくい。
登山道は全コース深い樹林の中の道で、気分も滅入ってくる。笹薮も多くて、朝露を含んで登山道を覆っているため、グショグショに濡れてしまった。
歩いていて、どこをどう歩いているのかよくわからない。
地図をみると、有明山の山腹を斜めに横切りながら登って行くというのは判るのだが、実際歩いていると、めったやたらにアップダウンがあって、ジグザグに登って行くものだから方向がつかめない。
有明山の印象は「湿気のあふれる山」だ。
1時間少し歩いて、傾斜の緩やかなところに出ると、そこに矢印の指導標があって、頂上まで1.9kmと書かれていた。ガイドブックには1.7kmと書かれているのだが。
ここから再び急な登りになって、ぶら下がったロープなどを手繰らなければいけないような悪路を行く。
1時間半、悪銭苦闘しながら登って、急な斜面を下るとそこは少しだけ展望が開けていて、ここが「窪地」であった。
ただし、今日はずうっとガスがかかっていて展望はまったくきかない。
ここからロープにすがって、また急な道を登り始める。
やっと、稜線に着いたのは10時少し前。ここも深い林の中であった。
稜線からはようやく傾斜が緩やかになって、30分ほどで有明山北岳に着いた。
ここにはりっぱな鳥居と大きな祠があった。
この前で、食事をして大休止。
ガスで何も見えないが、空は明るい。
有明山にはピークが3つあって、この北岳から中岳、南岳と縦走できる(らしい)。
北岳から歩きはじめるとすぐに三角点があった。
大きな岩を越えたり、桟道を渡ったりして、10分ほど行くとまた立派な祠がある。
これが中岳のようなのだが、ここから南岳に向かう道がどうしても見つけることができなかった。
あきらめることにした。
北岳に戻ってくると、2組のパーティが登ってきて、山頂はにぎやかになった。
下りは来た道を引き返す。
この下りがまた急斜面で、けっこう時間がかかってしまった。
登山口間近の三段ノ滝の分岐を滝の方面に向かってみた。山頂で会った人に駐車場から登れたと聞いたので、来るときわからなかったその道を歩いてみようと思ったのである。
ところがこれがとんでもない道で、途中で踏み跡程度になってしまって、最後は強引に藪の中を抜けて何とか中房温泉郷駐車場に降り着いた。2時少し過ぎた頃であった。
乗合タクシーは3時30分出発である。
この間にトイレ洗面台で、泥だらけになったズボンを洗った。それをまた履いたのだから、グショグショである。
せっかくだから中房温泉で温泉に入ろうと思っていたのだが、それはやめて、日向ぼっこをしながらズボンを乾かすことにした。
バス停の前でぼうっとしていたら、夫婦づれの2人がやってきてタクシー乗合を頼まれた。
おかげで2000円負担で駅まで行くことができた。時間の節約もできて、ラッキー。
穂高駅から松本に行ってザックを回収。
松本に来たら「とりでん」のラーメンを食べなければ、ということで食べに行った.
おいしいラーメンも食べて、満足して6日間の登山を終えた。
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