愛知県の山
ほうらいじさん

標高 684m
棚山高原→瀬戸岩→玖老勢峠→クロ岩→瑠璃山→鳳来寺山山頂→奥の院(往復)→自然観察路(山頂→天狗岩→南アルプス展望台→巫女石と高座石→鷹打場)→東照宮→鳳来寺→行者越→湯谷峠→三河大野駅

この山は岩崎元郎の新日本百名山に選ばれているので、どんなところかかなり興味があったのだ。なるほどと思うすばらしい山であった。特に、露岩の鷹打場からの眺めはすばらしかった。
鷹打場から見る鳳来寺山

 棚山高原から玖老勢峠へ
東屋にテントを張った


瀬戸岩の分岐


防火線を下る


玖老勢峠


BACK 宇連山

200943

昨夜はすごく寒かった。考えてみたら、棚山高原は標高758mなのだから、ほとんど山の上にいるのと同じなのだ。6時頃に起床して、いつものようにお湯を沸かしてスープを飲み、残ったお湯をポッドに詰める。出発は75分であった。
東屋から少し行くと瀬戸岩の分岐があった。瀬戸岩というのは「24万年前、火山活動により噴火してできた松脂岩が、長い間の風化浸食作用により現在の100mを越える垂直な壁のような形になったもので、岩に登ると眼下に玖老勢集落が眺められ、晴れた日には三河湾も望める」という。もちろん行ってみることにした。
100mほど行くと露岩の展望台のようなところがあって、そこから瀬戸岩の断崖を見ることができた。本当にすさまじい絶壁である。絶壁となって連なる岩尾根の向こうに玖老勢集落が見えた。
分岐に戻って、杉林の中の道を行く。10分ほど行くと、広く切り払われた尾根を下るようになった。防火線の広い斜面をジグザグに下って行くのだ。下るにつれて、道には露岩が目立つようになった。岩場の急下降もあるのだが、そこには鉄の階段がつけられていた。
自然歩道は玖老勢(くろぜ)峠を目指しているのだが、私は峠だから当然登って行くのだと思っていた。ガイドブックを読むと、棚山高原から玖老勢峠へはひたすら下って、峠から今度は鳳来寺山に向かって急登するのだった。玖老勢峠はキレットみたいなところなのだ。
峠に下る道からは、鳳来寺山を見ることができる。どっしりとした大きな山である。でも、登山道から見るとほとんど高さが同じである。かえって下にあるような気がする。そのはずで、棚山高原の標高が758mなのに対して、鳳来寺山は684mなのだ。
鉄階段を急降下すると、向こうに急角度で登って行く階段が見えてきた。この底が玖老勢峠であった。ここにベンチが置かれた休憩所になっているので、一息つく。これから急登が続くのだ。
指導標には鳳来寺
2km1時間30分と書かれていた。



 鳳来寺山へ
鉄階段を登って行く


絶壁の下をトラバース


樹林を抜け出すと岩尾根


大きな岩は瑠璃山だった


鳳来寺山山頂


玖老勢峠から鉄階段を上って、さらに急な尾根を登って行く。照葉樹の林のなかを行くと、道には岩盤が露出するようになった。

峠から50分ほど急登を続けると、文部省の石標があった。そこには「名勝及天然紀念物指定地境界」と刻まれていた。この先が、いよいよ鳳来寺山の核心部のようである。
すぐに長い鉄階段を登って、ザラザラの急斜面を怖々とトラバースする。行く手に大きな岩山が立ちふさがって、これを左から回り込んで尾根に立つと、クロ岩という標識があった。
展望の開けた尾根を少し行ってから振り返ると、クロ岩はほとんど山のような巨岩であることがわかる。登山道はほとんど岩盤の上を行くようになって、樹林から抜け出す。当然、眺めはすばらしい。遠くの山々を眺めながら爽快な気分で歩いて行くのだが、時々、長くて急な階段を登ったり下ったりする。階段を登りながらよく見たら、この下には古い朽ち果てた木の階段があった。昔はこの階段を使っていたらしい。

展望の痩せた岩尾根を行く。岩盤には鉄棒を並べ立てて、ロープを張って手すりにしている。危険箇所はちゃんと安全確保しているのだ。
この岩尾根から振り返ると、平らかな尾根をもった高い山が見える。これが棚山(高原)であった。あんなところから下って、今ここまで登ってきたのかと感じ入ってしまった。
照葉樹の平坦な尾根になったと思ったら、巨岩が聳えたっていた。まわりこんで少し下ったところに「瑠璃山」の標識があった。岩壁に松が生えたすごい岩山である。
ここから樹林の中の平坦な尾根を行くと、あっさり鳳来寺山の山頂に着いてしまった。920分であった。
ここまでがすごい岩稜の連続だったので、山頂直下はすさまじい岩登りを覚悟していたのだ。山頂は樹林に囲まれていて展望はない。山頂に置かれたベンチ場番号は15番であった。これはけっこう合目のように目安になる。
山頂には三角点があるのだが、根元がむき出しになっている。おまけに頭が欠けているので何等三角点なのかわからなかった。
ポッドのお湯でコーヒーをつくって、パンをかじった。これが朝食のようなものである。山頂にたつ案内板を見ると、山頂→奥の院→六本杉→鳳来寺本堂→東照宮というのが自然歩道のコースなのだが、山頂→天狗岩→鷹打場→東照宮という自然観察路が別にある。本コースに比べるとかなり遠回りになるのだが、岩峰をたどる楽しそうなコースである。そこで、山頂から奥の院を往復して、それから自然観察路を行くことにした。



 鳳来寺山自然観察路
東屋があった


奥の院


天狗岩の休憩所


鷹打場


山頂にザックを残して、奥の院に向かった。岩盤がむき出しの尾根を下って行くのだが、ほとんど樹林の中で展望はない。
10分ほど下ると新しい東屋がたっていた。このすぐ先が奥の院であった。奥の院は柱が朱塗りで壁は白く塗られているのだが、瓦屋根は傾いている。ほとんど崩れそうな御堂であった。御堂の扉もひしゃげているので完全に閉まらないようで、中を覗いたがほとんどゴミのようなものが散らばっているだけであった。
でも、この右奥に露岩の展望台があって、ここからの眺めはすばらしい。この眺めだけで、奥の院まで来たかいがあったというものである。

山頂に引き返して、ザックを背負って自然観察路を行く。
樹林の中の尾根を下って行くと、こちらも岩盤がむき出しになった尾根であった。15分ほど行くと、鋭い岩峰が見えてきた。険しくそそり立っているこの岩峰を左から回り込んで尾根の上に立つと、そこが天狗岩であった。天狗岩は露岩の痩せた尾根になっていて、そこに東屋がたっていた。この東屋をくぐって露岩の上にたつと、展望が広がる。ここからは鳳来寺山が一望できる。山腹には岩の屏風が見えて、すごい岩峰であることがわかる。
天狗岩から5分ほど下ると、南アルプス展望台という標識があった。さっそくこの岩に登ってみた。すばらしい眺めなのだが、期待の南アルプスは手前の山に隠れて、雪の白い峰を少しのぞかせるだけであった。
ここから10分ほど樹林の尾根を行くと、ローソクのような小さな岩塔があったが、岩の名前の標識はなかった。岩壁の左を上って、木の根の張り出す尾根を少し登ると「巫女石と高座石」の説明板があった。でも、まわりを見回したが、それらしき岩はなかった。
急な道を下って、尾根の下の水平道に降り立つ。ここまでは尾根の上を歩いてきたのだが、ターンするように鋭角に曲がって、尾根の下の水平道で鳳来寺をめざすのである。でも、その前に鷹打場を往復する。水平道を左に少し行くと樹林から抜け出して、露岩の展望台に着く。ここが鷹打場で、すばらしい展望が広がっていた。振り返ると鳳来寺山が一望でき、山頂から左に尾根が長く伸びている。私はこの尾根を下って三河大野まで行くのだ。尾根には「鳳来寺山パークウェイ」がうねるように続いているのが見えた。



 鳳来寺から行者越えへ
下に東照宮が見えてきた


鳳来寺への参道


本堂と馬の背岩


鷹打場から引き返して、自然観察路を鳳来寺に向かう。樹林の中の平坦な道が続き、やがて急な下りになると下に神社が見えてきた。これが東照宮であった。道は東照宮の後ろに降りたって、本殿の右から正面にまわりこむのだ。

東照宮といったら、日光東照宮しか思い浮かばないのだが、この東照宮も三代将軍家光によって発願され、四代家綱によって完成したものである。小規模ではあるが鮮やかな朱塗りで、キンピカに飾られていた。
杉の巨木の間の石段を下って広場に着く。ここにはベンチが置かれて、自然歩道の案内板もあった。どうして鳳来寺に東照宮がたてられたのかというと、松平広忠がりっぱな世継ぎが欲しいと、奥方とともにこの鳳来寺に籠もって祈願したところ、生まれたのが家康だったのだという。

ベンチにザックを置いて、鳳来寺本堂を往復することにした。石畳の参道を300mほど行くと、本堂前の広場に着く。本堂は新しいもので、鉄筋コンクリート造りではないかと思う。がっかりしてしまったが、本堂の左奥にはすさまじい絶壁が聳え立っていた。これが馬の背岩のようである。
広場には展望台をかねた田楽堂という建物があって、そこには山頭火の献詠が掛けられてられていた。山頭火は昭和
144月にこの鳳来寺を訪れているのだ。
東照宮前の広場に戻って、舗装道を歩いて行く。すぐに左に石段があって、これを上がって山道に入る。古い崩れかけた石段を上って、左にターンすると尾根の上に出た。尾根を15分ほど歩いて、少し急な道を下ると休憩ベンチがある。ここで左折して10分ほど岩盤の道を下ると「行者越」に着く。行者越は「鳳来寺参道の最大の難所で、かつて多くの修験者がこの岩場を越えて修養道場に臨んだと伝えられる。広重もこの地を版画に残している」のだそうだ。ここには僧形の石仏が何体かあるのだが、なぜか片目がつぶされていた。



 三河大野駅へ
行者越から陸橋を渡る


湯谷峠


人里に降りてきた


三河大野駅


豊橋行きに乗った


今、
1225分である。行者越からJR三河大野駅までは4.3kmなので、1時間半もあったら着くはずである。でも、次の列車は1450分で、時間があまってしまう。ここで、ゆっくり休憩して時間調整をすることにした。…のだが、気が急いていて、結局30分ほど休んで出発した。
行者越のすぐ目の前にはパークウェイにかかる陸橋があって、これを渡って少し行くと、もう一度陸橋を渡る。そのすぐ先が湯谷峠であった。峠には古い石碑があって「右あきば山・左ゆや村」と刻まれていた。
峠から桧林の中を7分ほど下ったところには椿地蔵があったが、地蔵の上半身が失われていて、よくわからない石仏であった。
深い溝の道を急下降して行くと丁石があった。の道は鳳来寺の参道だったということなのだろう。
杉林の中をどんどん下って行くと、道はしだいに広くなって、ほとんど平坦になった。杉林から抜け出して、茶畑の横を通って、民家の横から車道に出る。ここには自然歩道の案内板がたっていた。
車道を少し右に行って、踏切を渡る。あとは、線路に沿って車道を歩くだけである。途中に宇連川を眺めれるところがあった。コバルトブルーのきれいな川であった。
三河大野駅に着いたのは1346分、次の列車までは約1時間の待ち時間である。
時間つぶしに、町の中にあるという鳳来館という建物を観に行った。明治か大正時代の建物で、有形文化財に指定されているのだ。これをみてから近くのスーパーに行って、弁当と焼き鳥、ビールを買った。無事、ここまで来たということで、一人で乾杯した。
駅で列車を待ちながら考えた。このまま名古屋に行っても、名古屋で時間を持てあましてしまう。そこで隣の駅にある湯谷温泉で汗を流すことにした。

温泉で汗を流して、
17時の列車に乗った。
東海道線に乗ってからは、沿線にスーパーがないか探して、イオンを見つけて買い出しをした。
ネットカフェに入ったのは21時を少し過ぎた頃であった。


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