あだちやま

標高 598m
妙見神社→登山口(橋の袂)→妙見山(妙見神社上宮)→足立山→企球自然歩道→妙見j神社

この山は小倉の街のすぐそばに聳える山である。登山道には修験道の水垢離場がたくさんあって、歴史を感じさせる山である。山頂からは玄界灘や関門海峡を眺めることができた。
足立山山頂

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2004年11月23日

さて、福智山から最期の登山予定の足立山に向かう。

50kmほど車を走らせて小倉市街に入って行くと、街の近くにりっぱな山が聳えているのが見える。これが足立山であった。
この山は南北に稜線を連ねていて、登山口まではこの山腹をウネウネと曲がって続く道をかなり走らなければいけない。
登山口は妙見神社にある。

妙見神社の前にはりっぱな駐車場があるのだが、神社参拝以外の者の駐車を禁じると書かれていた。私はこれから山頂まで行って、上宮にもお参りするつもりだから、参拝者ということで許してもらおう。
石段を登って、妙見神社(御祖神社)本殿の前に着く。普通、参道両脇には狛犬が立っているのだが、ここのは猪だった。どんな意味があるんだと思ってしまった。この本殿の前を左に曲がって、赤い灯篭が両脇に飾られた道を少し行くと、右に高い銅像が見えた。それはイノシシに乗った和気清麻呂なのだ。
和気清麻呂といったら、道鏡事件で宇佐八幡に使いをした人で、道鏡が皇位を継ごうとするのを阻止した人だ。
この像の後ろに足立山への登山道があるのだが、私はこの道ではなく、もう一つの道を行く。帰りはここに出てくるつもりだ。
銅像の前から車道に出て少し行くと橋を渡る。ガイドブックにはこの橋の袂から登山道が分かれると書いてあるのだが、どうもわからない。指導標がありそうなものなのだが、それがない。迷っていると、気がついた。川と民家の間に本当に細い隙間がある。まさか、これが登山道なのかと思ってしまうのだが、よく見たら、小さなカードが下がっていて、薄れたマジックの字で足立山と書かれいた。

本当に心細い道なのだが、少し行くと登山道らしくなってきた。
古い石段の道を行く。この道はあまり人が通らないようで、枯れ葉で道は埋まっている。
道は沢の流れに沿って急登するのだが、その途中には行者の修行場がいくつも続く。
水垢離場があって、そこには不動明王などの石仏がおかれてて、派手な色で彩色されていたりする。
この修行場を抜けると本格的な登りが始まる。すさまじく急な登りで、山頂に向かってほとんど直登して行くのだ。もちろん、誰にも会うことのない道であった。
樹林の中の道で視界はきかないのだが、木の間越しに小倉の市街が見えて、街のすぐそばの山だということが実感される。
1時間ほど登って、小屋が見えてきた。これもずいぶん粗末な小屋なのだが、修験道のお篭もり堂なのだ。ここから道は平坦になって、少し行くと分岐がある。小文字山に向かう道なのだが、私はそのまま山頂を目指す。分岐からはすぐに神社の祠の横に出た。
石造りの大きな祠であった。これが妙見神社の上宮である。
ここから山頂は近いのかと思ったら、けっこう距離があるのだ。少し下って登りかえす。
また分岐があって、ここから下る道が私が帰りにたどろうとしている「企球自然歩道」である。「企球」ってどんな意味なのかよくわからない。
この分岐からは山頂に向かってひたすら登る。急な登りが続いて傾斜が緩やかになって少し行くと、樹林から抜け出る。
そこが山頂であった。
すばらしい展望で、小倉市街が眼下に広がっている。そして、その右には海が見える。これは玄界灘で、さらに右に目を転じると関門海峡が見える。関門海峡にかかる吊り橋も見えた。
空は真っ青に晴れていて、海の青さも鮮やかだ。
今回の登山旅行の最期を飾るにふさわしい、すばらしい山であった。
この山頂でしばらくぼうっとしながら、今までのことを思い出していた。
10月30日に家を出て今日は11月22日、長いようだが、あっという間に過ぎてしまったような気がする。名古屋に上陸して柘植まで行き、そこから東海自然歩道を6日間歩き続けた。あれはつらかった。20kgあるザックを背負って、舗装道路を歩くのは本当に大変だったのだ。
そのあと京都に行って、それから高速を使わずに九州までやってきた。
九州では11の山を登ったが、今回の登山で九州にある300名山は登り終えた。
もうしばらく九州に来ることはないと思う。
あれやこれや考えていたら、あっというまに時間が過ぎてしまう。
今日は6時までにフェリーが出航する新門司港に行かなければいけない。急いで下山することにした。
帰りの道はすばらしく整備された道で、登りにつかった道とは大違いであった。
ジグザグを繰り返して下って行く。傾斜もあまり急ではないような気がした。
下の和気清麻呂の像の前に帰ってきたのは3時少し過ぎた頃であった。
駐車場で着替えて、フェリー港をめざす。

5時半にフェリー乗り場に着いて乗船手続きをした。
あとは船の中でのんびりして、東京に着くのを待つだけである。

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足立山が見えてきた


登山口のある妙見神社


和気清麻呂の銅像


これが登山道への入り口


水垢離場には不動明王像が


急な道を登る


小屋があった


妙見神社上宮


足立山山頂にて


妙見神社に戻ってきた


フェリーとすれ違う




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