BACK 日本の旅 永平寺
2010年9月19日
昨日は高速を200kmほど走って、雨飾山の登山口に向かったのだが、どうにも眠くて途中のパーキングエリア「越中境」に泊ってしまった。今日はまだ薄暗い5時くらいに車を発進させ、糸魚川で高速をおりて雨飾山荘に向かう。
話は変わるが、今回の登山ルートは間違えてしまった。昔、この山に登ったときは長野県側から登ったつもりでいたので、新潟県のガイドブックに従って登ったのだが、昔登ったのもこのルートだったのだ。雨飾山荘を見て思い出した。ここまで来て引き返すわけにもいかないので、このルートを登ることにした。でも、以前登ったのは13年も前のことなので、すっかり忘れてしまっていて、初めて登るのとかわらなかった。
雨飾山荘の少し下に駐車場があるのだが、満車であった。考えてみたら、今日は三連休の真っ只中で、しかも雨飾山は日本百名山なので、登山者が多いのはあたりまえなのだ。
なんとかスペースを見つけて車を停めた。
身仕度を始めて、大変なことに気がついた。靴紐が切れているのだ。しかも、切れた半分が見あたらない。車の中に靴紐の予備があったはずだが…と探したが見つからなかい。しかたがないので、半分の長さしかない靴紐でなんとかすることにした。短い紐では足首はカバーできないのだが、がまんしてこれで登ることにする。
歩き始めようとして、大きな登山口の標識にあることに気がついたのだが、そこには「山頂まで4時間」と書かれている。私のガイドブックでは、山頂まで2時間35分となっているのだ。この余りにも違う時間はなんなのだと思ってしまう。もしかしたらコースが違うのかとも思ったが、ここが雨飾山荘で間違いがない。ここから山頂に向かう道が二つあるのかとも思ったが、薬師尾根を登るのルートしかない。釈然としないのだが、ともかく歩き始めた。
車道から少し上ると雨飾山荘前の広場に着く。この広場からは槍の穂先のように鋭く聳える岩峰が見える。鬼ヶ面山なのだ。鬼ヶ面山の左には大岩壁を持った山が続いている。これが駒ヶ岳である。林道を走ってきた途中に駒ヶ岳登山口の指導標があったが、こんな絶壁の山に登れるのかと思ってしまう。
小屋の前の広場には「都忘れの湯」がある。植樹で囲われていて、露天風呂のようである。
この右奥に登山口があるのだが、ここにも山頂まで4時間という標識があった。
すぐ傍にキャンプ場もあって、登り口には「千代の泉」という水場もあった。
登山口から少し登ると御堂がたっている。薬師堂なのだそうだ。
急な斜面をジグザグに登って行く。道はゴツゴツした岩で、すごく歩きにくい。おまけに岩は妙に滑りやすいのだ。ちょっと油断するとバランスを崩してしまう。この道を20分余り登ると尾根の上に着いた。そこには「難所のぞき」という標識が置かれているのだが、あたりを見回したが絶壁を見下ろすようなところはなかった。
指導標には山頂まで3時間30分とかかれている。
尾根を行くのだから傾斜が緩やか…と思ったら、すぐにすごい急登になった。涸れ沢のように大きな岩がいっぱいで、ガレ場の急登であった。大きな岩が重なるところを登った先には木の梯子が現われた。ともかく険しい登りの連続である。
尾根を登り始めて15分ほどしたら杉の老木があって、このあたりから樹林がまばらになって、展望が広がった。今、登っている薬師尾根の左右はとも深い谷である。
振り返ると二つの岩塔が聳え立っている。左が鬼ヶ面山で、右が鋸岳なのだ。すごい眺めである。
道が緩やかになって、背丈の高い潅木の中を行くと、行く手に山頂に続く樹林に覆われた尾根が見える。
すぐに急な登りが始まる。岩だらけの急な道を登ると、突然、アルミの長い梯子が現われた。これを慎重に登ると、平坦な尾根で、そこに「いっぷく処」という標識が置かれていた。山頂までは2時間30分とも書かれていた。
痩せた尾根を行く。展望は抜群で、振り返ると駒ヶ岳・鬼ヶ面山・鋸山の岩峰群がすばらしい。右が赤土の崩落急斜面になった痩せ尾根を渡って、木の根が張り出す急な道を登る。小さな木の梯子が現われると、その先はすさまじい急登になった。この木の梯子は3つあって、これを過ぎたらら、今度は緩やかな下りになった。どんどん下って行くと、泥濘が多くなって、道の横に水溜まりがある。もしかしたら、これが「中ノ池」かと思いながら、さらに行くと、道の右にさっきより大きい池があった。潅木が覆い被さって、水は黒い。これが中ノ池なのかなあと思いながら歩いて行くと、道の左に小さな湿原が現われた。草むらに隠れた標識があって、よく見たら中ノ池と書かれていた。池というのに水はほとんどなかった。
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