甲信越の山百選 
あまかざりやま

標高 1963m
雨飾山荘→35分→薬師尾根→55分→いっぷく処→25分→中ノ池→40分→小谷温泉合流点→30分→雨飾山山頂→20分→小谷温泉合流点→25分→中ノ池→20分→いっぷく平→45分→薬師尾根→25分→雨飾山荘

雨飾山はその名から想像できないほど急峻な岩の山なのだ。そして、この山のすばらしさは、山頂から眺める北アルプスの展望である。是非、晴れた日に登って欲しい山である。
山麓から仰ぐ雨飾山

 雨飾山荘から中の池へ 1997年の登山記録


雨飾山荘まえの駐車場


雨飾山荘


薬師堂


薬師尾根に登り着く


梯子もあった


山頂へ続く尾根


いっぷく処


下って行くとヌカルミになった


中の池

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2010919

昨日は高速を200kmほど走って、雨飾山の登山口に向かったのだが、どうにも眠くて途中のパーキングエリア「越中境」に泊ってしまった。今日はまだ薄暗い5時くらいに車を発進させ、糸魚川で高速をおりて雨飾山荘に向かう。
話は変わるが、今回の登山ルートは間違えてしまった。昔、この山に登ったときは長野県側から登ったつもりでいたので、新潟県のガイドブックに従って登ったのだが、昔登ったのもこのルートだったのだ。雨飾山荘を見て思い出した。ここまで来て引き返すわけにもいかないので、このルートを登ることにした。でも、以前登ったのは13年も前のことなので、すっかり忘れてしまっていて、初めて登るのとかわらなかった。
雨飾山荘の少し下に駐車場があるのだが、満車であった。考えてみたら、今日は三連休の真っ只中で、しかも雨飾山は日本百名山なので、登山者が多いのはあたりまえなのだ。
なんとかスペースを見つけて車を停めた。
身仕度を始めて、大変なことに気がついた。靴紐が切れているのだ。しかも、切れた半分が見あたらない。車の中に靴紐の予備があったはずだが…と探したが見つからなかい。しかたがないので、半分の長さしかない靴紐でなんとかすることにした。短い紐では足首はカバーできないのだが、がまんしてこれで登ることにする。
歩き始めようとして、大きな登山口の標識にあることに気がついたのだが、そこには「山頂まで4時間」と書かれている。私のガイドブックでは、山頂まで2時間35分となっているのだ。この余りにも違う時間はなんなのだと思ってしまう。もしかしたらコースが違うのかとも思ったが、ここが雨飾山荘で間違いがない。ここから山頂に向かう道が二つあるのかとも思ったが、薬師尾根を登るのルートしかない。釈然としないのだが、ともかく歩き始めた。
車道から少し上ると雨飾山荘前の広場に着く。この広場からは槍の穂先のように鋭く聳える岩峰が見える。鬼ヶ面山なのだ。鬼ヶ面山の左には大岩壁を持った山が続いている。これが駒ヶ岳である。林道を走ってきた途中に駒ヶ岳登山口の指導標があったが、こんな絶壁の山に登れるのかと思ってしまう。

小屋の前の広場には「都忘れの湯」がある。植樹で囲われていて、露天風呂のようである。
この右奥に登山口があるのだが、ここにも山頂まで4時間という標識があった。
すぐ傍にキャンプ場もあって、登り口には「千代の泉」という水場もあった。
登山口から少し登ると御堂がたっている。薬師堂なのだそうだ。
急な斜面をジグザグに登って行く。道はゴツゴツした岩で、すごく歩きにくい。おまけに岩は妙に滑りやすいのだ。ちょっと油断するとバランスを崩してしまう。この道を20分余り登ると尾根の上に着いた。そこには「難所のぞき」という標識が置かれているのだが、あたりを見回したが絶壁を見下ろすようなところはなかった。
指導標には山頂まで3時間30分とかかれている。
尾根を行くのだから傾斜が緩やか…と思ったら、すぐにすごい急登になった。涸れ沢のように大きな岩がいっぱいで、ガレ場の急登であった。大きな岩が重なるところを登った先には木の梯子が現われた。ともかく険しい登りの連続である。
尾根を登り始めて15分ほどしたら杉の老木があって、このあたりから樹林がまばらになって、展望が広がった。今、登っている薬師尾根の左右はとも深い谷である。
振り返ると二つの岩塔が聳え立っている。左が鬼ヶ面山で、右が鋸岳なのだ。すごい眺めである。
道が緩やかになって、背丈の高い潅木の中を行くと、行く手に山頂に続く樹林に覆われた尾根が見える。
すぐに急な登りが始まる。岩だらけの急な道を登ると、突然、アルミの長い梯子が現われた。これを慎重に登ると、平坦な尾根で、そこに「いっぷく処」という標識が置かれていた。山頂までは2時間30分とも書かれていた。
痩せた尾根を行く。展望は抜群で、振り返ると駒ヶ岳・鬼ヶ面山・鋸山の岩峰群がすばらしい。右が赤土の崩落急斜面になった痩せ尾根を渡って、木の根が張り出す急な道を登る。小さな木の梯子が現われると、その先はすさまじい急登になった。この木の梯子は3つあって、これを過ぎたらら、今度は緩やかな下りになった。どんどん下って行くと、泥濘が多くなって、道の横に水溜まりがある。もしかしたら、これが「中ノ池」かと思いながら、さらに行くと、道の右にさっきより大きい池があった。潅木が覆い被さって、水は黒い。これが中ノ池なのかなあと思いながら歩いて行くと、道の左に小さな湿原が現われた。草むらに隠れた標識があって、よく見たら中ノ池と書かれていた。池というのに水はほとんどなかった。




 中の池から雨飾山山頂へ
中の池からの登り


小谷温泉分岐


笹平を行く


南峰、後立山連峰の展望が広がる


雨飾山山頂


混雑する山頂、奥が南峰


中の池の先は涸れ沢のような岩がいっぱいの溝の中を急登するのだ。
樹林から抜出すと駒ヶ岳から鋸岳に連なる岩峰の眺めがすばらしい。でも、すさまじく急な登りは続く。ロープの下がる急な登りもあって、すごくきつい。笹藪の間の溝を登って行くと、指導標のたつ小さな広場に着いた。左側かた登山者が下ってくる。ここが小谷温泉からの道の合流点である。
雨飾山山頂へ向かう。ひと登りしたら、広大な笹原の上に着いた。ここが「笹平」であった。行く手には登山者がいっぱいの雨飾山の山頂が見えた。そして、その山頂に登る道には登山者が蟻のようにゾロゾロ続いている。とんでもない人いっぱいの山に来てしまった。連休のときなんか登山するものではない。
笹平からは鋸岳・鬼ヶ面山の眺めがすばらしい。鋸山の後ろにはすさまじい岩峰が見える。地図で調べると烏帽子岳のようである。焼山と火打山も見えた。うれしくなってしまう。

笹原の丘を歩いて行き、一旦下る。雨飾山の東壁はすさまじい断崖になっていて、この下にはすさまじい谷が見える。「荒スゲ沢」という標識があった。スラブのすごい谷である。
雨飾山山頂へはすごい急登である。下山してくる人も多くて、すれ違いがかなり煩わしい。
ようやく登り着いた山頂には石仏が4体置かれていた。こっちは南峰山頂である。登山者がいっぱい休憩していて、石仏をきれいに撮ることはできない。
しかたがないのですぐに北峰に向かった。こっちも人がいっぱいで、山名標識のまわりは登山者がウロウロしていて、これも満足な写真は撮れない。でも、北アルプスがきれに見えていることに気がついた。
白馬から稜線が連なっていて、左端の遠くには槍ヶ岳が見えた。この景色を見れただけで、登ったかいは十分あったというものである。

人がいっぱいで腰を下ろすところを探すのに苦労したが、休憩しているうちに登山者がずいぶん減ってきた。
北アルプスの眺めがすばらしかったのだが、下山しようとしたころは雲が湧き出して、白馬は見えなくなってしまった。
山頂にはケガ人がいて、同行者が一生懸命、携帯でヘリを呼んでいた。下山は来た道を引き返したのだが、笹平の分岐から急な道を下っているときにヘリの音が騒騒しくなった。
登山道は岩が多いうえに急峻なので、慎重に下らなければいけなかった。

雨飾山荘に戻ったのは1155分である。
登山口から車を走らせて、ふと振り返ったら、雨飾山が見えた。山頂は二つの突起があるのですぐにわかるのだ。

これで今回の登山旅行は終了である。苗場山や二王子山に登りたかったのだが、明日からしばらく天気がよくないのでまたの機会ということにした。


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