2009年5月7日
今年の連休は高速が一律1000円になったので大混雑であったらしいが、その連休も終わったので出かけることにした。今回は関西・山陰の山を登るつもりである。
13時20分発、仙台発名古屋行きのフェリーに乗った。心配なのは、台風1号が太平洋沖を進行中だということで、かなり離れているとはいえ船が揺れるのではないかということなのだ。
心配した通り、揺れが激しかった。船ではパソコンに向かっていたために、気分が悪くなってしまった。
5月8日
名古屋に着いたのは11時半頃、今日は登山できないので、マクドでゆっくりしてしまった。車を走らせて行くと、なにかしら通ったことのあるような…。泊まった飯高駅という道の駅は、昨年11月の局ヶ岳登山で泊まったところであった。
明日からの登山の前祝いということで、寝る前に酒を飲んでいたら、飲み過ぎてしまった。
5月9日
5時40分に道の駅を出発した。今日登るのは迷ヶ岳で、登山口までは20kmほどである。
登山口が近づいてくると、行く手にすさまじく尖った岩峰が見えてきた。これは迷ヶ岳の前衛峰なのだ。なんかワクワクしてくる。
温泉を左にみて山に向かって車を走らせる、橋のたもとに登山届けのポストがたっていた。ここが登山道入口で、すぐ傍には広い駐車場があった。
身支度をして歩き始めたのは6時35分である。川に沿って歩いて行くと、すぐに鬱蒼とした樹林の中に入る。道は細くて小刻みにアップダウンしてかなり荒れている。道が広くなって平坦になったと思ったら、右に迷ヶ岳の登り口があった。指導標はなくて、入口の木の幹にビニールテープが巻かれているだけである。見逃してしまうところであった。でも、よく見たら、ビニールテープに迷ヶ岳と書かれてあった。
すさまじい登りが始まった。ほとんど垂直のような檜の斜面をジグザグに登って行くのである。みるみる間に高度を稼いで行く。檜がいつのまにか杉林になって、中ほどのところで一旦傾斜が緩まったが、ひたすら急登が続く。虎縞のロープが下がるところもあって、この先どうなってしまうんだと心配になった。
50分ほど急登すると、ようやく稜線が見えてきた。急斜面を斜めに登って、稜線に立ったのは7時25分である。ここで休憩した。
稜線に着いたら傾斜は緩まるだろうと思ったのは間違っていた。これから最も険しい岩尾根が始まるのである。
すぐに巨岩が立ちふさがって、これを木の根につかまったりして越える。尾根は細くて、木の根が網のように張り出している。時々、露岩の痩せた尾根を通過したりする。木の間から下に集落を見ることができて、ずいぶん登ってきたことがわかる。
ロープにすがって岩場を越えてピークに立つと、そこが飯森山北峰であった。7時55分になっていた。木の幹に北峰とかいたカードが下がっているので、ここで記念写真を撮った。
この先は緩やかな下りが続く。今までの岩場の急登がウソみたいで、気持ちのいい樹林の下りであった。鞍部に着いて登り返すと、再び岩場の急登が始まった。
この急登はさらにバージョンアップして、きつい登りの連続であった。巨岩をロープで越えたり、横から回り込んだりして登って行く。
でも、この登りではピンクのシャクヤクが咲いていて、道にはその花びらが散っていて、すごくきれいなのだ。
険しい岩場を越えてようやくピークに着いたので、ここが飯盛山と思ったのだが、そこには標識はなかった。緩やかに下って行く。
この先はあまり急な登りはなくなった。ヒメシャラの赤い林や、シャクナゲの花を見ながら登って行く。樹林の尾根なので気がつかなかったが、すごく痩せた尾根で、両側は切り立っていた。
なかなか飯盛山に着かないので、焦っている。アップダウンを繰り返して登って行くと、唐谷の分岐に着いてしまった。気がつかないうちに飯盛山を通過してしまったのだ。今、振りかえると、標識がないと思って越えたピークがそうだったみたいだ。9時10分になっていた。ここで休憩、シャクナゲのピンクの花が咲いていて、すごくきれいである。
休憩して元気いっぱいに出発。この先は緩やかなアップダウンの尾根歩きで、新緑の林が美しい。シャクナゲやミツバツツジが咲いていて、ブナの巨木もあったりして、楽しい尾根歩きである。
林の向こうに、迷ヶ岳と思われる山が見えたりする。30分ほどのんびり歩いて行ったら突然急登になった。見上げると首が痛くなるような尾根が聳え立っていて、本当にこれを登るのかよ…と叫びたくなる。
木の根につかまったりして登って行く。足下が不安定でかなり緊張する登りであった。
傾斜が緩まって、まだ緑が吹き出ない林の中を登って行くと山頂に着いてしまった。9時55分であった。
迷ヶ岳山頂には二等三角点があった。でも、樹林に囲まれていて展望がないのが残念である。
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