BACK 青岸渡寺と那智大社
2009年5月13日
明日登る嶽ノ森へ車を走らせたが、勝浦にあるマクドに寄って登山記録を入力することにした。でも、登山口とは反対方向に10kmほど走らなければいけない。
マクドのすぐ傍に大きなスーパーがあったのでここで弁当を買って、ついでにビールも買ってしまった。おかげで少し酔ってしまって、マクドでの入力がはかどらなかった。
酔いが覚めてようやく入力が進んだが、結局20時を過ぎてしまった。真っ暗な中を走って行く。登山口が近づくと、道の駅の標識があった。ラッキー。今夜は道の駅で寝ることができる。
5月14日
昨夜は暗くてわからなかったのだが「道の駅一枚岩」はその名前の通り、目の前に巨大なスラブの絶壁が聳えているのだった。
歩き始めたのは6時45分である。車道を歩いて行くと、行く手にはすさまじい岩塔が聳えているのが見える。これが今日登る嶽ノ森山なのだ。すごい。
少し行くと、道の絶壁のところに「紀伊上臈ホトトギス自生地」の看板がたっていた。険しい岩場に自生して、10月に黄色い花を咲かすらしいのだが、最近は乱獲でめっきり少なくなっているらしい。もちろん今は5月なので花は咲いていない。
10分ほどで、登山口があるという一枚岩トンネルに着いた。このトンネルのすぐ横に登山口があるというのだが、その上り口がどう探しても見つからない。トンネルの少し手前に右に分かれる道があるので、行ってみたらそこに登山口があった。嶽森山遊歩道入口と書いてある。登山道とは違うのだろうかと心配だったが、この道に入った。コンクリートの細い通路で鉄の手すりがつけられていた。このすぐ先で道は草茫々の中に入る。背丈ほどもある草むらの中に踏み跡が続いていて、道は荒れている。本当にこの道でいいのか心配になった。最近、新しい道がつけられてらしいので、もしかしたらこの道は廃道になってしまったのかとも思った。草むらを抜けたら、鹿よけのネットが張ってあった。これを越えた先にはちゃんと嶽の森という新しい標識があった。安心した。
杉林の中を登って行く。気がついたのだが、この杉林は病気なのか、ほとんどの葉が枯れていた。杉林はすぐに終わって、緑の樹林の中を登って行くと、左側の視界が開けて、巨大な岩峰が見えた。道の駅でみた一枚岩もそうだが、このあたりは岩だらけである。
傾斜がきつくなって、樹林があるものの左側は断崖である。路肩注意の標識があった。岩が混じる急斜面をトラバース気味に登って行く。道は鎖の手すりがつけられていたりするのだが、鎖はかなり古いようでさび付いていた。
登山口から25分ほど登ったところに、ナメトコ岩という標識があった。道の右のは巨大な岩壁が聳え立ち、道もスラブになっている。このスラブが窪んだ溝になって続いていて、その中を小さな流れがある。これを登って行くのだ。スラブの沢には足がかりとして、岩に刻みを入れてあった。小さなナメ滝を登って行くのだ。振り返るとすばらしい眺めである。ナメが樹林の中に入ると、道は流れから離れて、右の急斜面を登る。スラブを登るのだ。太いロープが下がっているので、これにすがって登って行く。
次に、このスラブをトラバースして、ようやく普通の登山道になった。ほっとした。
杉の植林の中を少し登って、再び急な登りになった。岩の混じる急斜面を登って、傾斜が緩まるとそこはもう尾根の上であった。ここは四叉路になっていて、尾根を右に行くと峰の山で左が嶽ノ森山である。ここから下って行く道もあって、これは一枚岩に下るのだ。
嶽ノ森山を目指す。木の根につかまって急登する。すぐに大きな岩の壁を登るようになった。ここにはロープがつけられている。これを登り切ったところが山頂であった。山頂にの真ん中には灌木が生えていてその下に小さな石の祠が置かれていた。山頂は鎖の柵が設けられている。すさまじい岩峰の上なのだ。展望はすばらしい。でも、東の方向の下に岩峰が聳えているのが見える。これが下の峰である。今、私の居るのが上の峰で、嶽の森山というのは二つの岩峰の総称なのだ。指導標には上の峰が雄岳、下の峰が雌岳となっていた。今日は快晴である。南の方角には伐採されて、丸裸にされた山が見える。これが次に登る峰ノ山であった。
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