BACK 阿佐山
2008年5月30日
朝、起きたら空は曇っていた。昨日はあんなに晴れていたのに、もう天気が崩れてしまうのか。龍頭山を見上げると頂上部分に雲がかかっていた。
道の駅から車を走らせて龍頭山の登山口に向かう。林道の終点が登山口で、トイレもあった。
登山道は遊歩道として整備されていて、この資金は通産省から出たらしい。
出発は6時45分、登山口からすぐのところに山頂まで2.3kmの標識がたっていた。
遊歩道はコンクリートやアスファルトで固められていて、それがどこまでも続く。でも、だいぶ古いようで、所々崩れているのだ。
5分も行かないうちに林道とぶつかって、そのすぐ先で沢を渡った。
ここからは登山道になって、鬱蒼とした檜の植林を登って行く。植林から抜け出すと道端の岩の上にお地蔵さまがたっていた。その横には「龍頭観音一丁」という標柱がたっていた。山頂までこれが続くのかと思ったが、以後、石仏を見ることはなかった。
自然林の中を登って行く。あいかわらずコンクリートで固められれた道が続くのだが、苔がついて滑りやすくなっている。昨日の雨のせいで濡れていて一段と滑りやすい。帰りは大変かもしれない。(その通りであった)
歩き始めて15分ほどで駒ヶ滝との分岐に着いた。私は滝が大好きなので、滝への道を進む。
すぐに石垣と石段があってその奥に滝が見えた。杉林越しに見える滝はけっこう大きくてすごい。
水量は少ないのだが、絶壁から幅広く流れ落ちている。
宇治川の戦いで木曽義仲と源義経が先陣を争った名馬はこの龍頭山で育ったので、その名馬にちなんで駒ヶ滝というのだそうだ。
分岐に戻ってからその先は急登になった。駒ヶ滝の上に出てしまうのだ。
ターンをして緩やかに登ると、そこに「権現坂」という標識がたっていた。特定の名前がつくほどの急な登りらしい。
急な登りが始まった。振幅の大きいジグザグ道で、急な斜面を登って行く。権現坂の標識から5分ほど登ると滝の上に向かう道との分岐があった。ガイドブックには近寄らないほうが無難と書いてあるので、そのまま通過した。
この分岐から5分ほど行くと流れを渡った。この流れが駒ヶ滝をつくっているのだが、本当に小さな流れで一跨ぎという感じだ。そこには山頂まで1.5kmの標識がたっていた。
この先で舗装された立派な林道のすぐ横を通る。広い駐車場があって、そこには新しい水洗のトイレもたっていた。
駐車場には登山路のイラストの看板があって、それによるとここが滝ヶ馬場で標高は687m、次に目指す前龍頭の標高は836mなので、かなり標高を稼がなければいけない。
登山道に戻って歩いて行くと、道は山の左斜面をトラバースする水平な道が続く。
平坦な道が続いてほっとしながら歩いて行くと、中間点の標識があった。8時22分になっていた。歩き始めて35分が経過している。
この水平道から二度ターンして、再び平坦な捲き道を行くと、「黒瀧」という標識が立っていた。大きな岩が絶壁を作っていて、そこから滴り落ちる水が滝ということらしい。とても滝とは思えないのだが…。この黒瀧のすぐ先に山頂まで1.0kmの標識がたっていた。
黒瀧から10分ほど平坦な道を行き、道が右にターンすると階段のすごい登りになった。ようやく傾斜が緩まったところには山頂まで0.8kmの指導標があった。
そこから少し急登すると樹林が途切れて、岩の上の展望所に着いた。もちろんきちんと鉄柵があった。
そこに立って下を見ると、町の佇まいが一望できる。昨夜、私が泊まった道の駅も見えた。でも、見えるのはすぐ下の街並みだけで、少し上のほうになると霧で霞んでしまって、山々を見ることはできなかった。
ここから急な階段を登ると、すぐに東屋たつ平坦地に着く。ここが前龍頭であった。東屋からは展望が開けてるのかと思ったら樹木がジャマをしている。でも、開けていたとしても霧で何も見えないのだが。
ここからは自然林の中の平坦な道を行く。所々に赤いツツジが咲いていたが、もう散り始めていた。
再び急な階段が現れて、この長い階段を登って着いたピークが中龍頭である。ここにも東屋がてっていたが、やっぱり展望はない。ここから山頂までは300mである。
この東屋には龍頭山のブナ林の説明板があった。中龍頭から山頂までの間にブナ林があるというのだ。
鬱蒼とした自然林の中を歩いて行くと、確かにブナの木が混じっている。でも、ブナの林というほどのものではなかった。がっかり。
階段の登りになった。いよいよ山頂への最後の登りかと思って頑張ったが、ピークと思ったのは遊歩道分岐であった。でも、この分岐から山頂までは100mであった。
樹林の中を登ると、行く手が明るくなって東屋が立っているののが見えてきた。ここが龍頭山山頂であった。山頂到着は8時3分である。
山頂からは360度の展望のはずなのだが、霧に囲まれて何も見えない。方位盤があって、ここから見える山々の名前が記されていた。いろんな山頂から山々を眺めてきたが、山の名前を特定できなかった。龍頭山には方位盤があって山が特定できるチャンスだったのに、それが霧で見えないなんて、とても悔しい。
方位盤のすぐ横には三角点があったが、あちこち欠けて丸まってしまっていた。ここにあるのは三等三角点のはずなのだが、その文字は読めなかった。
山頂の東屋のベンチで休憩した。今回の九州登山旅行はこの山で終了である。最後の山頂が霧の中というのはすごく残念なのだが、続きはこの秋に行うつもりだ。
帰りは登ってきた道をひき返し、登山口に着いたのは9時であった。
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登山口
龍頭観音一丁
石段の奥が駒ヶ滝
権現坂の標識
滝の上で流れを渡る
中間点
黒瀧
前龍頭
中龍頭
山頂が見えてきた
龍頭山山頂
龍頭山山頂は雲の中だった
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