ねこだけ

標高 1408m

この山は私個人のこだわりの山である。二十歳の頃に登ろうとして果たせなかった。この年の夏休みに再挑戦したが、豪雨で断念。三度目の挑戦だ。
東峰山頂から天狗峰

BACK 国見岳


2003913


せっかくの3連休である。
今回は、夏休みに計画はたてたのに登れなかった九州の山に登ろうと思う。
ところが、この3連休にも台風がやってきた。
1日目は台風が通りすぎて、午後から晴れる予定である。
家を出たのは金曜日の夜の10時半。九州まではともかく遠い。800km以上を走らなければいけないのだ。
高速のSAで1時間ほどの仮眠を2度とった。
熊本に着いたのは9時。家を出たときに満タンにしたガソリンはほとんど空になっていた。
ここから一の宮町をめざす。
まず、根子岳に登るつもりである。
根子岳にチャレンジするのはこれで3度目である。
駅のすぐ近くのコンビニで買い出しをして朝食をとった。
ところがすごい雨になってしまった。これではとても登山ができない。天気予報では午後から晴れとなっているので、すぐに雨はあがるんだろうと思うのだが、ちっとも止まない。
根子岳にはとことん嫌われているみたいである。
少し小雨になったので、登山口に向かって車を走らせた。ところが、道を間違えてしまってとんでもないダートな道に入り込んでしまった。雨はますます強い。
結局行き止まりで引き返した。
引き返して来ると、踏み切りを渡ったすぐのところに小さな案内があった。
この道を行く。
車を走らせて行くのだが、30年前に始めてこの根子岳に登ろうとしたときに歩いた道とずいぶん印象が違う。
牧草地のような平原の中の道を、それも雨水がえぐって出来たようなところを歩いて行ったのだが、今回車で走って行く道はまったく違う。
もしかしたら、とんでもない道を歩いていたのではないかと思ってしまう。
突然分岐に出た。
右に行くと日ノ尾峠なのだそうだ。そうすると、左がヤカタガウドの登山口である。
この頃にようやく雨が止んだ。
車を乗り入れるとすぐに、道路工事の現場にぶつかった。
ブルドーザーが道を掘り返していて、これより先に進めそうもない。仕方がないのでここから歩くことにした。工事の人に訊くとここから500mほど先が登山口らしい。
準備をして歩き始める。
道路の行き止まりが登山口である。
そこには案内板が立っていて、今まで登山路に取り付けてあったフィックスロープはすべて撤去したとある。登山者は自己責任でザイルを準備しろとある。さらに、天狗の肩から東峰の縦走路は極めて危険とある。
困ってしまう。そうとヤバそうである。
さらに、ガイドブックでヤカタガウドの谷の状況を読むと、ほとんど沢登りに近くて、適宜ルートをとって徒渉していかなければいけないのだ。
ともかく、登山道に入る。
すぐに道を間違えてしまった。沢を登るのだが、登山道は左岸から谷に入る。すぐに砂防ダムがあって、向かって右にロープが垂れているのが見えた。これをよじ登ると、道があって、これを行ったらすぐに道がなくなってしまった。砂防ダムの向こう岸をみると、そちらには石段らしきものが見える。どうも向こうが登山道のようである。でも、ここにロープが下げられているんだと、文句を言いたくなるのだが。
ダムを越えるとすぐに荒れた沢がまっている、土砂が大きく起伏している。
すぐの谷は狭まって暗い様相になる。なにかしらイヤな感じである。
踏み跡も見当たらない。少し躊躇していたら雨が降り出した。強い雨である。
ガイドブックのかなり険しいルートとあるのを思い返すと、こんな雨の中に行くルートではなさそうである。
あっさり引き返すことにした。
私はよっぽど、この根子岳に嫌われている。
傘をさして、車を置いたところまで引き返しながら考えた。
ガイドブックでは天狗の肩から東峰まで縦走して、それから東尾根を下ることになっている。この尾根を登ったらどうだろうか。
これは一般ルートのようである。
本当に根子岳は悪女のようなもので、私はその悪女にはまりこんでしまったバカな男と同じである。はねつけられると、ますます追いかけてしまう。

車に戻って、ガイドブックを読んでいるうちに、雨が止んだ。
こうなったら、意地でも根子岳に登ってやる。
車で日ノ尾峠を越えることにする。ところがこの道はすごい道であった。舗装はされているのだが、道幅がめちゃくちゃに狭い。そしてその両側には草が生い茂っていて、道にかぶさっている。これを押し分けながら車を走らせる。
日ノ尾峠は樹林の中であった。
昔、私が根子岳に登ろうとしたときは、この日ノ尾峠に下って、ここから阿蘇山に登るつもろだったのだ。ところが、今この峠に立ってみると、そんな道が見当たらない。完全に草木に隠されてしまっているようだ。

峠を下って行くと、突然ゲートが現れて、その扉が閉まっている。この道は通行禁止だったのかとあわててしまったのだが、これは放牧のための柵だった。
扉は簡単に開けることができた。
前原の集落に出る。ここから直角に曲がって東に向かう。上色見の集落から北上してようやく東峰の登山口に着く。
駐車場があって、そのすぐ正面に登山道が続いている。
ただし、鉄柵の扉が閉まっている。扉は鎖で閉じてあるのだが、簡単にはずせる。この中は放牧地になっているので、こんな扉がつけられているのだ。
その門の前に案内があって、ヤカタガウドの谷は危険コースになっている。また、天狗の肩から東峰間も危険コースである。
帰ってから他の本を読むと、1990年に水害で天狗から東峰の縦走路は崩落して、一時通行禁止になったらしい。またヤカタガウドの谷もそのときにかなりの崩壊があって、大変なコースになったようなのだ。今回、この大戸尾根の一般コースを選んだのは正解だったようだ。
ただ、30年前にこの根子岳から西峰を通って日ノ尾峠、阿蘇への縦走という計画をたてたのはまったくの無謀であったというのがよくわかった。あれは引き返して、本当に正解だったのだ。
コンクリートで固められた道を行く。行く手にすごい岩峰が見える。それが根子岳であった。すさまじく切り立っている。これが天狗峰のようで、これに登ることは不可能だということがよくわかった。南アルプス鳳凰三山のオベリスクに登るようなものである。しかもロープ・鎖はすべて撤去されているのだから。
道がつきあたったところがちょっとした広場になっていて、右に指導標が立っていた。
3mほどの段差になっているが、そこに洞窟のようにして、避難小屋がつくられていた。
ちょっと、こんな小屋には泊まりたくないと思ってしまう。
一段登ったところは牧草地で、草原が広がっている。
これを山側に行くと再び鉄柵の扉があった。
これを潜って樹林の中に入る。
ここからは、ひたすら樹林の中を登って行く。
木の間越しに根子岳の岩峰群が見える。
これはすごい、と思ってしまう。
道は林を抜けると、どんどん傾斜がきつくなっていく。左前方には岩峰が聳えているのが見える。
つくづく、根子岳というのはすごい山だと思ってしまう。
道は、粘土質で滑りやすい。
登山口から2時間弱でようやく山頂に着いた。
山頂から眺める天狗峰方向は絶景である。
この東峰から天狗までの縦走路を目で追ってみるが、すごい道である。
つくづくルートを変えてよかったと思った。
登山道は真っ直ぐに行くとこの岩峰の縦走路なのだが、右に少し行くと三角点のある東峰山頂がある。
ここでザックを降ろして、昼食。
目の前には圧倒されんばかりの、岩峰のパノラマ。
見ていて飽きない。3度目のチャレンジでようやく登れたのである。
雨も上がって、こんなにすばらしい展望をえることができて、感動もひとしお。
30年越しの念願の山、根子岳にやっと登れた。
名残惜しいが帰路につく。
すさまじい下りが待っていた。険しいという意味ではなくて、粘土質の滑りやすい急な坂道なのだ。これには疲れた。
登山道の両脇に生えている笹に捉まりながら下って行く。
1時間少し、悪銭苦闘してようやく登山口に戻ってきた。時間は3時半であった。

明日は九重連山の大船山に登るつもりである。
カーナビで長者原を設定して、車をスタートさせた。


NEXT 大船山

BACK 熊本県の山
 

関門海峡を渡る


阿蘇山は雲がかかっていた


ヤカタガウドへの入り口


谷は薄暗い、撤退


日ノ尾峠


大戸尾根登山道入り口


根子岳の稜線が見える


ここから登山道


梯子もあった


左には天狗峰の岩峰が見える


山頂はもうすぐ


広大な阿蘇の平原が広がっている


あれが天狗峰らしい


根子岳山頂


山頂の三角点


登ってきた大戸尾根


登山口に戻ってきた


山頂から天狗峰
根子岳全景




総合TOP My日本の山  My日本の道  日本の旅  自己紹介














SEO [PR] 転職支援 冷え対策 オリンピック 掲示板 レンタルサーバー SEO