日本三百名山
おおがさやま

標高 1822m
吊橋→2:00→1300m地点→1:00→天ノ又→1:30→避難小屋→55分→稜線分岐→5分→大笠山山頂→40分→避難小屋→1:00→天ノ又→40分→1300m地点→1:10→吊橋

登山口には大きな吊橋があって、ここからすぐにすごい登りが始まる。長い尾根をひたすら登り続けるのが大笠山登山なのだ。でも山頂からの笈ヶ岳の展望がすばらしい。
登山道から大笠山

BACK 白山スーパー林道

2007921

道の駅から車を走らせて桂湖へ向かう。境ダムに沿った道はきれいに整備されていて、オートキャンプ場もあるのだ。ビジターセンターもあったが、これは帰りに寄ろうと思う。
ダム湖の奥に橋がかかっていて、その手前が登山口である。この前に車を停めて、歩き始めたのは655分であった。
今日の登山はすごい。標高差
1300m5時間以上かけて登らなければいけないのだ。往復で9時間もかかる。
谷に沿って歩いて行くと、すぐに大きな吊り橋がある。これを渡ったら正面には梯子がかっている。この山は最初から三連の梯子を登ることから始まるのだ。すごい山である。梯子を登り終えると今度は鎖場であった。険しい岩場には太くて真新しい鎖がつけられていた。これなら登山道はきちんと整備されているみたいで安心だ。
痩せた尾根を歩いて行くと右に大きな崩落地があって、この縁を歩いて樹林の中に入る。ここからはひたすら樹林の中を急登するのだ。まず目指すのは標高1300mピークなのだが、登山口の標高が500mほどなので、2時間かけて800mを登らなければいけないのだ。所々には木の階段がある。これがまためちゃくちゃに急な道で、樹林の中を延々と登って行くのだ。
歩き始めて1時間10分、道端に「桂湖1.6km 大笠山4.6km」の指導標があった。まだ先は遠い。樹林のピークが迫ってきて、そこに向かってきつい登りが続く。ブナの林を登って、急な道をジグザグに登ると大きな杉の木があった。大きな洞もあって、こんな巨木は好きなのだ。さらに急登は続く。
1300mピークというのは結局、どこだったのかわからないうちに過ぎてしまった。急登する途中には三度ほど平坦地があったが、標識がないものだからわからないのだ。
木の階段を登ってさらに行くと、「桂湖
2,6km」の指導標があった。登山口から2時間経過していた。
次に目指すのは天又というピークである。急な登りが続き、行く手を見上げると真っ青な空が広がっていた。
さっきの指導標から
30分ほど登ったところで、右に踏み跡があるので行ってみると、そこが天又のピークであった。環境庁と富山県のりっぱな石のプレートがあって、三等三角点があった。標識には前笈ヶ岳と書かれていた。狭いところだがベンチもあるので、ここで休憩することにした。低い潅木の向こうには笈ヶ岳らしき山が見える。でも、このピークから笈ヶ岳に続く尾根はないのに、どうして前笈ヶ岳の名前があるのだろう。
天又のピークから樹林の中を行くと道はぬかるんでいて、木道が設けられていた。こういうところが二箇所ほどあった。こんな山の上なのにどうしてぬかるんでいるんだと思う。
アップダウンを繰り返す。木の階段の道を登って行くのはけっこうこれがきつい。行く手には鋭い三角峰が迫ってきた。これに向かって急登する。
樹林から抜け出すと展望が広がる。山頂は
360度の大展望であった。すばらしいのは笈ヶ岳の眺めである。この山には登山道がなくて、残雪期に登るしかないのだ。その奥に霞んで聳えているのが白山である。右手にも山々が聳えているのだが、巨大なスラブを持っていて、いかにもりっぱな山なのだが、山の名前がよくわからない。振り返ると樹林に覆われた大きなピークがあって、これが天ノ又のようである。ともかくすばらしい展望である。
この展望のピークから下るが、こっちは登ったときよりは傾斜が緩やかで、すぐに平坦になった。樹林を抜けて平坦な稜線を行く。行く手には大笠山が聳え、その山頂に向かって尾根が延びている。その尾根の途中に目立って突き出た木の茂るピークが見える。(じつはこのピークの手前に避難小屋があるのだ。)山頂まではいかにも遠い。一旦、緩やかに下って笹薮を掻き分けて進んで、それから急な登りが始まる。このあたりはブナの林があったりで、樹林がけっこうきれいなのだ。
展望のピークから30分ほど登ると山頂まで1.4kmの指導標があって、ここからきれいな樹林の中を10分ほど登ると、小屋の前に着いた。この大笠山避難小屋はログハウスの造りで、屋根にはテントシートがかけられて補強されていた。窓は全部閉じられていて、中を覗いたら真っ暗。でも、床には銀シートがきちんと敷かれていた。驚いたのは小屋の前に水場が作られていたことである。ゴムホースから水が流れ出ていた。最近、この水を引くための作業が行われたらしい。喉が渇いていたので、ここで水を飲ませてもらった。
小屋からは鋭く聳えるピークに向かって登って行く。途中、尾根を直登する踏み跡があったが、この道に入ってみると道が柔らかい。違うのではないかと引き返したら尾根の右側斜面をトラバースするしっかりした道があった。でも、すぐに草木が覆いかぶさった心細い道になった。ピークたどりついたところで、尾根直登の道と合流した。
ピークの先も急な登りが続く。きれいなブナ林の中を急登して、樹林から抜け出すと行く手には広い斜面が壁のように立ちふさがっていた。道には笹が覆いかぶさっていて掻き分けながら登らなければいけなかった。
小屋から35分登ったところに、山頂まで0.5kmの指導標があった。山頂は近い。振り返ると登ってきた尾根と、その途中の多くのピークがすごく下に見えた。
ようやく傾斜が緩やかになって、県境稜線に出る。でも、すぐに大笠山の分岐には着かない。道は左に緩やかにカーブしながら続いて、分岐に着いたのは1150分であった。ここには山頂まで0.2kmの指導標があった。この分岐から北に向かうと奈良岳・大門山に至ることができるのだ。大門山には今回登る予定の山なのだ。
分岐からは展望の稜線を行く。左には笈ヶ岳の眺めがすごい。山頂に着いたのは1155分であった。
山頂の真ん中には山名の書かれた古い木柱がたっていて、その下に新しい石のプレートが置かれている。ここにある三角点は一等三角点である。新しく設置された方位盤があって、これを見ながら四方の山々を確認できた。北アルプス、白山、北には日本海と金沢の街も見える。今日は快晴ですばらしい眺めなのだ。
展望を十分楽しんで来た道を引き返す。この帰りの道も長かった。避難小屋には登山者が一人いたが、泊まるつもりらしかった。
最後の吊橋手前の鎖場と梯子はきつい下りであった。
登山口の車の前に戻ったのは1540分である。思ったより早く下ることができた。

明日は人形山に登ることにして。五箇山に向かって車を走らせて行くと、途中に世界遺産合掌造り民家があったので見学していった。時間は17時半になっていたので、観光客はまったくいなくて、じっくりと見学することができた。こんなことで時間を費やしてしまったので、人形山の登山口に着いたときは薄暗くなっていた。


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大きな吊橋をわたる


吊橋を渡ると梯子を登る


これから登る尾根


樹林の中の階段のを急登する


天又(前笈ヶ岳山頂)


行く手に鋭いピーク


展望のピークから天又を振り返る


大笠山避難小屋


笹を掻き分けて登る


尾根の登りから大笠山山頂


県境稜線に着いた


大笠山山頂


登山口に戻った





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