標高 2013m |
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前天狗からニペソツ山 |
2007年夏の登山記録 | ||
1992年5月 深田久弥が日本百名山の選定にあたって、この山は登っていなかったから除外されたという。 もし、登頂していたら間違いなく百名山に選ばれたであろう山だ。 登山口は帯広の北、層雲峡に向かう途中の十勝三股にある。 かつては鉄道が運行されていたのだが、今は廃線になっている。 駅前を通ったが、ほとんど人の気配のないさみしいところだった。 北海道ではいろんなところで廃線の跡を見る。 鉄道は北海道開拓の歴史と呼応して、全道に広がっていった。そして、辺境部の過疎化にしたがって、撤退していくことになった。 国鉄(JR)の経営効率を考えたら、廃線になっても仕方がないというのはよくわかるのだが、なんか寂しさを感じてしまう。列車を走らすだけで赤字が膨らんでいくという、とんでもない路線が北海道には多いのだ。 十勝三股の駅の少し手前を左に曲がって、林道を20分ほど走ると杉沢出会に着く。 樹林の中の急な道、しかも雪に足を取られながら登りつづけて行くと、やっと天狗のコルと呼ばれる展望の開けた所に出た。ここからは真っ白な大雪山が見えた。そして山間には大雪湖が小さく見える。 このあたりまで来ると、ほとんど雪原であった。 今回は冬山の装備はしてこなかった。 ここに登りつくまででも、雪がけっこう残っていて、かなりヤバイかなと思っていたのだが、ここで完全に反省に変わった。北海道の春は遅いのだ。 ここからはニペソツ山の展望がすばらしかった。 アイゼンを持ってくるべきだった。 雪原の中の踏み跡をたどって行く。歩いて行くと時々、靴がズブリと深くもぐりこんでしまう。靴の中に何度も雪が入り込んで苦労させられた。 潅木の中の急な道を登り、東壁に至る。 ここが岩場になっていて、けっこう凍結している。怖かった。 引き返そうかとも思ったが、ここまで来たのだからと山頂まで慎重に登っていく。 山頂からはすばらしい眺めだった。 すぐ間近に、大雪山が白く雪に覆われて、巨大な山塊として広がっている。 北海道らしい、すばらしく雄大な大パノラマだ。 無理して登って来たかいがあった。 BACK 日本二百名山 |
登山口 すごい雪道になった 小天狗を目指す 大雪湖が見える 天狗のコル。ニペソツが聳えていた すばらしい展望が開けていた ニペソツ山頂 |
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