日本二百名山.
えぶりさしだけ

標高 1636m
大石登山口→1:45→イズグチ沢出合→1:20→ゼガイ沢出合→1:00→大熊小屋→1:20→一杯清水→2:20→朳差岳→朳差小屋→30分→鉾立峰→40分→大石山→1:00→頼母木山→1:00→地神山→30分→扇ノ地紙→30分→門内岳→30分→扇ノ地紙→30分→梶川峰→1:00→五郎清水→1:30→湯沢峰→45分→飯豊山荘

飯豊連峰の北端にそびえる朳差岳は、飯豊本山と違って静かな山旅ができる。
右奥が朳差岳.

 大石集落から朳差岳山頂へ
大石集落の神社


大石ダム


ダム湖


吊り橋を渡る


吊り橋から見下ろす渓谷


イズグチ沢で一休み


十貫平のブナ林


ゼガイ沢


ゼガイ沢にかかる橋


大熊小屋


丸太2本の橋


もう日が暮れる


池の横を通る


朳差岳山頂


1999年9月3日(金)


夜の9時頃に家を出て、鹿沼から東北自動車道に乗って郡山の先のジャンクションから新潟へ向かう磐越自動車道に入る。
この道は高速道路だというのに1車線だけで走りにくい。それでも深夜なので車は少なくて、遅い車がいてイライラするということはなかった。安田というICでおりる。
安田から一路北に向かい、新発田を経由して越後下関を目指す。信号がなくてけっこう走りやすい道であった。国道から越後下関駅に入っていくY字交差点にコンビニがあったので、ここでビールと明日の朝食の稲荷寿司を買った。
駅には深夜1時半頃に着いた。駅の待合室には明かりがついていたが、9時以降はここを使ってはいけないと張り出しがあった。
駅の横に駐車場があったのでここに車を止めて、ビールを飲んで寝た。

9月4日

越後下関7:227:45大石9:55イズグチ沢11:52ゼガイ沢13:05大熊小屋13:3015:46一杯清水18:45杁差小屋

朝、目が覚めたら6時であった。ちょっと寒い。
駅前をぶらぶら歩いて、バス停まで行った。
ここから7時22分発のバスに乗って、7時45分に大石へ着く。

大石のバス停前から歩き始めたが、最初から道がわからない。地図を広げて方向を確認。
ダムに向かって坂道を登っていく。大石ダムはきれいなダムだが、観光化も進んでいるようで、いろんな施設がある。ダムの上を渡っていくのだが、ここから少しガイドブックの地図と違うことに気がついた。(今回の山行ではガイドブックが古いことによる間違いがけっこうあった。)
ガイドでは車がかなり奥まで入れるはずなのに、ダムのところでもう車は進入禁止である。そしてダムを渡りきったところにトンネルがあるのだが、ガイドでは信号のある狭いトンネルとなっている。しかし、今は完全に車なんか通れない歩行者用のトンネルであった。中は真っ暗。トンネル入り口の上に、藁で作った蛇がかけられていた。これは青森の五所川原にあった、虫送りの竜の藁人形に似ている。

ともかく真っ暗なトンネルを抜けると、ダム湖に沿った道になった。舗装された道である。
これを1時間ほど歩くと赤く塗られた立派な吊橋があった。これを渡りきったら…、道がない。
あわててよく見ると、左に細い山道がある。こんな立派な吊橋の後なので、まだ舗装の道が続くものと思ったのがあさはかだった。
ここからは谷の急斜面に、というよりは絶壁に作られた細い道をひたすら歩くだけである。イズグチ沢についたのは予定より25分も遅れた。なんか今日は調子が悪い。

イズグチ沢は深く切れこんでいて、かなり奥までさかのぼってから沢を渡渉する。渡渉地点で一休み。天気は上々である。天気図で予想した通り、日本海側は天気がいい。
イズグチ沢からさらに遡る。谷はさらに深い。深山幽谷とはこのことか、と思ったりする。山道から見下ろす谷底ははるか下で、きれいな水が白いしぶきを上げている。
ガイドに書かれた「十貫平」らしきところを通る。ブナ林がきれいということなのだが、疲れていてそんな余裕はなかった。
次の目的地点はゼガイ沢なのだが、これがわかりにくいところ。沢にぶつかってこれを渡渉したところで道がない。少し沢を遡ってみたがわからない。もう一度引き返してよく見ると、少し下流の対岸に鎖が下がっていた。踏み跡がはっきりしないため、もう少しで道に迷うところであった。
さらに沢を遡る。ガイドには金山跡などと出ているのだが、それらしきものはまったくなかった。自分がいるところがどこなのか自信が持てなくなってしまった。
ゼガイ沢でさらに40分遅れた。
大熊小屋についたのは13時5分。ここには水場があったので、冷たい水で昼食にする。小屋に入ってみるとザックが4つほどあって、蚊取り線香がたくさん炊いてある。人はいない。水場にはビールが6個冷やしてあった。うらやましい。
30分弱休んで出発。もうこのあたりで標準タイムから1時間半遅れている。
これでは杁差小屋に着くのが6時くらいになってしまいそうだ。だいぶあわて始めた。
小屋から20分ほど歩いて、道が沢に下り始める。ガイドではまっすぐに尾根を登っていくことになっている。おかしいので小屋に引き返した。小屋の壁に貼ってあった道標を確認するが、道は間違いないようである。もう一度同じ道を行くと、下山してくる人に逢った。道を確認すると、地図を見せてくれた。自分のガイドに書いてある地図と道が違っている。考えてみると、自分が持っているガイドブックは昭和58年のものである。もう16年も前のものだ。道が変わっていて当たり前かもしれない。
ともかく、さらに時間を無駄にしてしまった。
沢に下って橋を渡ったが、これが簡単な代物で、丸太が2本に、手すりとしてワイヤーが1本張ってある。
これを渡ったところから本格的な登りになった。
さっきすれ違った人が、とんでもない急な下りだったと驚いていたのだが、私にとってはとんでもない登りということになる。
一杯清水に着いたのは15時46分。ここまではひたすら急な尾根を登り続けてきたのだが、地形を見ながら水場ならあそこだろうと見当をつけ、それを何回か裏切られて、やっと辿り着いたのだ。
この一杯清水では水がかすかに流れているのだが、とてもコップに汲めるほどではない。杁差小屋には水場がないはずなので、ここから水を節約することにした。
少しピッチを上げて登り始める。杁差小屋まではここから2時間20分かかる。そうすると到着は6時半ころになるのではないか。今の時期、6時といえば暗くなってしまう。これは時間との勝負、日没との勝負になりそうである。
あせって登って行くと、突然視界が開けて杁差岳の頂上が見えた。もう日が沈もうとしている。頂上には4・5人の登山者が立っているのが見える。もうすぐだ。しかし日が沈む。6時である。
飲み水には不適とガイドにあった池の横を通る。水が黒く濁っている。こんなの飲めるはずないではないか。
あたりはさらに夕闇濃く、薄暗い中を頂上への最後の急登に挑む。
頂上には6時45分到着。何とかまだほのかに明るかった。
小屋に泊まろうと思ったら、満員。
テントを張ることにした。
すでに張られてあったテントの隣に、断って設営。
闇の中でテントを張ることになった。しかし、雨の中の設営よりは楽であった。
設営を一段落させて、酒を飲む。コップにブランデーを入れて水で割って飲む。暗闇の中である。つまみには柿の種。
ちょうど西側に街の明かりが見える。きれいだ。
今日の登りは本当につらかった。ブランデーを飲みながら、しばし放心状態。
テントの中で炊事をする。今日のメニューはアルファ米で、おかずはフリーズドライの中華丼。北アルプスのときのアルファ米はまずくて食えたものではなかったけど、今回のはそれなりの味であった。
小屋は団体の中高年でにぎわっている。ちょっと、うるさい。小屋に泊まろうとしていたのだが、テントにしてよかった。
外で夜景を見ていると、南のほうに見える入道雲が光る。雷が光っているのである。ところが稲光は見えない。雷は雲の中で光っているのだ。そのために雷が光るたびに入道雲全体が光る。これは入道雲がちょうちんのようになっているのだ。珍しいものを見た。
今日は天気がよかった。明日も期待しよう。




 門内岳経由で下山
頂上から門内岳へ続く稜線を望む


小屋から朳差岳を振り返る


朳差岳(右奥)を振り返る


大石岳山頂


縦走路から振り返る


頼母木小屋


頼母木山山頂


門内岳に続く稜線


地紙山山頂


門内岳山頂


門内岳山頂


登山口に着いた


9月5日

朳差岳小屋5:165:55鉾立峰6:006:37大石山7:35頼母木小屋8:15頼母木山8:259:09地神山9:53分岐10:18門内岳10:53分岐12:05五郎清水13:33湯沢峰14:18飯豊山荘

朝、4時に目を覚ます。
足腰が痛い。
なんか異様に疲れているようだ。隣のテントはまだ寝ているようなので、音をたてないように食事の準備をする。メニューはドライカレー。

せっかくフライパンを買ったのに、北アルプスでは使用しなかったから、今回は使ってみようとこのメニューにした。調味料入れにサラダ油を入れて持ってきていた。
ご飯は昨夜の残りだが、炒めたら結構おいしい。昨日、ばててしまったのは十分食べていなかったからではないか。今朝はたくさん食べたから、元気に歩けるような気がする。
荷造りを終えてから、カメラだけ持って杁差岳の頂上に向かう。頂上は小屋に泊まった人がたくさん登ってきていた。久しぶりに快晴の山の朝である。
東の空が明るくなり、太陽が昇ってくる。地平線には薄い雲がかかっていて、それを通して見る太陽は本当に真っ赤である。それが徐々に昇ってきて、雲の上に頭を出すと、まぶしい輝きを放つ。
5時15分、太陽が昇りきったところで山頂を後にした。
飯豊山は昔登った山である。
夏休みを使った登山だったが、山都から登り始めて、飯豊本山に登り、最高峰の大日岳を往復して、それから雪渓を下った。この時雪渓の上の小屋に泊まったのだが、北股岳を登らなかった。これが悔やまれて、今回はこの北股岳まで縦走しようと思っている。そうすると飯豊山を全山縦走したということになる。
ところが、このプランは実現できないようだ。というのは計画では昨日のうちに頼母木小屋まで行くはずだったのが、杁差岳泊りになったために、3時間弱遅れている。北股岳はあきらめなければいけない。
杁差岳から真っ青な空のもと稜線を歩いていく。これから向かう山が、朝日を斜めに浴びて陰影が濃く、緑が鮮やかだ。
すぐに鉾立山の登りになる。かなり急な道であったが、まずは30分で楽にクリア。
次が大石山。これも40分で頂上に着いた。大石山の頂上にはお地蔵様が立っていた。
朝早いので、草に朝露がついていて、ズボンがずいぶん濡れてしまった。スパッツを付けることにする。これも前回の北アルプスで、グチャグチャに濡れてしまった反省から準備したものである。でも、この朝の濡れ具合はどうしようもなくて、靴の中まで水浸しになってしまった。天気はいいのに、雨に会ったのと同じである。
頼母木小屋に着いたのは7時35分。本当はここに6時に着いていなければいけない。遅れを挽回するために6時出発の予定を5時にしたのだが、やはり北股岳はあきらめなければいけないようだ。杁差岳から門内岳まではらくな縦走路のはずなのだが、それがどうもそうではない。けっこうアップダウンがあった。
頼母木小屋は炊事場もあるりっぱな小屋、ということだったのだが水が出ていない。炊事場はあったが、水道の蛇口をひねってもカラカラなのだ。昨日の野営で水をほとんど使いきっているので、ここで水が補給できないとつらい。必死で探した。
通行禁止の、杭が×に立っている道を沢に向かって下りていくと、小屋の炊事場まで引いてあるゴムホースから、水が激しく噴き出しているのを見つけた。よかった。
水を補給できて安心したので、軽く食べようということで大福を1個。
頼母木山には8時15分に着いた。稜線上からはすばらしい展望で、登ってきた杁差岳がどんどん小さくなっていく。
地神山までは予定よりも15分多くかかってしまった。この地神山は稜線上のピークでそんなに目立たない。それでも高さはけっこうあって、ちょっと有名な山なのだ。地神山から門内岳が見える。楽な稜線の道で、散歩みたいなものである。
地神山を下りたところで、飯豊山荘への分岐点があった。12時着。
ここに荷物を置いて門内岳を往復することにする。

門内岳の山頂には鳥居が立っていた。ただ、この門内岳は際立ったピークにはなっていない。ここがわざわざ登る価値のある山であったかは、少し疑問を覚えてしまった。記念写真を撮ってすぐに引き返した。
荷物を置いた分岐点に戻ってきたのは11時少し前。
ここから一気に下る。
途中の扇ノ地紙や梶川峰とかは気づかぬうちに通りすぎてしまった。
この下りの尾根から石転雪渓が見える。とんでもない急勾配に見えた。あそこを下らなくて良かった、とつくづく思う。
ただ。心残りなのは北股岳を登れなかったこと。飯豊連峰ではこの北股岳が未登峰ということになる、いつかまた来ることになるだろう。
五郎清水に着いたのが12時5分。その水場は標識のあるところから少し下ったところにある。岩の間からすごく冷たい水が流れ出していた。うまい。
ここで少し休憩をして、出発。
時間に追われている。国民宿舎前から出る4時のバスに間に合わせなければいけない。
湯沢の峰までは20分ほどよけいにかかってしまった。ここはかなりな登りになっていて、下山路のなかでまた登るというのは本当に疲れる。
後はただひたすら下る。山荘らしい屋根が見え、もう少しだと思うのだが、それがなかなか着かない。最後の下りは尾根からまっさかさまに谷に降りていく感じである。これは疲れた。
駐車場の横に降りて、そこから山荘はすぐそばである。到着は14時18分。ここで少しだけ休憩。自動販売機でジュースを買って飲んで出発した。
ここから国民宿舎のあるバス停までは1時間40分かかる。16時ぎりぎりになってしまいそう。
山荘からは舗装道路である。歩いていたら、運良く通りかかった車が乗せてくれた。おかげで国民宿舎に着いたのは14時50分。温泉に入る時間ができた。うれしい。

ここの温泉は露天風呂であった。バス待ちの時間潰しのためもあって、ゆっくりと風呂に浸かる事ができた。
風呂上がりにビールを飲んで、16時のバスでJRの小国駅に16時40分頃に到着。
ここからJRで、車を置いた越後下関駅に向かう。
家に帰ってきたのは11時過ぎであった。


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