2013年4月16日
家を出て3日もたったのだが、ようやく今回の旅行の最初の山に登る。日本二百名山の毛無山である。この山には今から14年前に登っているのだが、そのときは単純に山頂を往復するだけであった。今回は山頂から地蔵峠経由で、金山沢を下ろうと思っている。それに、毛無山山頂のすぐ隣にあって、標高が20mほど高い大見岳にも寄ってみたい。
道の駅朝霧高原を出発して「麓」集落に着いたのは6時半を少し過ぎた頃。道の駅からは3kmほどで、すごく近いのだ。車は昔と同じく、東海自然歩道の休憩施設の前に停めた。登山口前の有料駐車場は500円もするのだ。
歩き始めるとすぐに変形のT字路があって、東海自然歩道は左からやってきて、この交差点で鋭角に曲がるのだ。その方向を見ると「麓
山の家」という立派な施設がある。その前に「麓金山」の説明板があった。今川氏や武田氏によって営まれた金山で、徳川の支配に置かれてから最盛期を迎えたらしい。(これから行く登山道にはその遺跡が残っているのだ)
登山口に着くと、そこには14年前にあったものと同じ案内板がたっていた。けっこう感動した。
鎖で閉鎖された林道を行くとすぐに神社が見えてきた。「麓宮」というらしい。そのすぐ先には「麓金山精錬場跡」という標識があったが、その痕跡はまったくなかった。すぐそばには「麓金山金鉱石破砕機」がさび付いた状態で置かれている。金山は江戸時代初期に閉鎖されたはずなのに、どうしてこんな機械が残っているのかよくわからない。
道はすぐにT字路に着いて、指導標に従って右に行く。川の流れにぶつかって、この土手を歩いて行くと、大きな堰堤があって(川の流れがないのに、なんでこんなものがあるんだ)その手前に毛無山登山口があった。
登山道に入って少し行くと、大きな岩に埋まった沢を渡る。杉林の中を少し行くと、青い金網の柵が見えてきて、その手前に地蔵峠との分岐があった。14年前に見たのと同じ案内板があった。
すぐに急登が始まる。登山道には大きな岩が点在していて、これからの登山の険しさを伺わせる。分岐から10ほど行くと、「滝まであと15分」の案内があって、そのすぐ先に一合目の標識があった。登山口から25分歩いてやっと一合目か、この調子でいったら25分×10=250分で、山頂に着くのは12時くらいになるではないか。
がっかりしながら5分ほど登ると、突然すさまじい岩場が立ちふさがった。ロープが下がっていて、そこには「はさみ岩」という標識があった。これを必死で越えると、その向こうにも同じような険しい岩場がそびえていた。毛無山にこんな岩場があったなんて、まったく記憶に残っていない。
|