三角点ピークから緩やかに下って行くのだが、この途中で、西猿岩に寄るのを忘れたことに気がついた。引き返すのが面倒なので、そのまま進んだ。
鬱蒼とした照葉樹の中を5分ほど行くと、樹林から抜け出して展望の広場に着いた。ここには送電線の鉄塔がたっている。西には豊橋市街が見え、北には山頂が岩場の山が見える。これが石巻山であった。
再び鬱蒼とした樹林の中に入る。道に生える樹林はイヌツゲで、独特の雰囲気がある。この中を緩やかなアップダウンを繰り返して行く。20分ほど歩き、檜林を急下降すると林道が左に現れて、これと少し並行して行くと、右からくる林道に出る。これを横切って、再び樹林に入って杉林の中を行くと、道がスラブになって、大きな岩の横を上がる。この先岩場になるのかと思ったら、杉林の平坦な道であった。でも、5分ほど行くと石灰岩の大きな岩があって、この岩の間を登る。このあたりから石灰岩が目立つようになった。
少し行くと、今度は倒木帯になった。大きな杉の木がいくつも道に倒れ込んでいる。
倒木を過ぎると、あとは植林の中をたんたんと歩くようになった。道の左に大きな岩塔がたっていて、このすぐ先が豊橋自然歩道との合流点であった。ここまでは赤岩自然歩道を歩いてきたのだが、ここからは豊橋自然歩道を行くのだ。
5分ほど行くと、送電線の鉄塔の横を過ぎる。そこからまた5分ほどで再び鉄塔があった。
この先はイヌツゲの群生地である。説明板がたっていて、ここにはイヌツゲの巨木があるのだという。樹齢100年だそうだが、どれがその巨木なのかわからなかった。
イヌツゲの林の中をどんどん行くと、鉄塔がたつピークが迫ってくる。その鉄塔の少し手前に「遊歩道をへて石巻山」という指導標があった。この道は私のガイドブックにはない道なので尾根をそのまま進むことにする。
鉄塔のピークを越えて、イヌツゲの林の中を5分ほど行くと、鉄塔のたつ明るいピークに着いた。ここから尾根を左に行くと石巻山なのだが、その前に大知波峠を往復することにした。
背の高い笹藪の間を2分ほど下ると峠に着いた。ここは草原の広場になっていて、右の一段下には礎石が並んでいるのが見える。峠には「大知波峠廃寺跡」という石標がたっていて、平安時代中頃に伽藍が整えられてらしい。平成13年に国の史跡に指定されているのだ。
この峠からは遠くに浜名湖を眺めることができた。
引き返して、いよいよ石巻山を目指す。
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