分岐に戻って、時間を確認したら往復20分かかっていた。
さらに樹林の中を10分ほど行くと、再び立花池の分岐があった。池からまっすぐに進んでもここに出てこれるらしい。
さらに5分ほど行ったところには西山寺の分岐があった。ここで、山頂まで3.6kmとなっていた。
行けども行けども深い樹林の中で、傾斜はほとんどなくて、ただダラダラという感じで登って行く。道は荒れ放題で、おまけに蜘蛛の巣がいっぱい、油断すると蜘蛛の巣の真ん中に顔をつっこんでしまうのだ。帰りにこの道を歩くのはイヤになってしまった。帰りは野外センター経由で由比駅に下ろうと決めた。
けっこう急な登りになって、一つのピークを越える。視界が開けて由比の海岸線を見ることができた。この長いコースで展望ができたのはここだけかもしれない。
送電線をくぐり、再び樹林に入るとすぐに木橋を渡る。そこに指導標がたっていて「但沼分岐」と書かれていた。到着は10時25分である。ここから浜石岳までは2.1kmとなっていた。東海自然歩道の指導標では55分かかると書いているのだが、他の指導標には40分と書かれていた。どっちが本当なんだ…と悩んでしまうのだが、私は40分を信じることにした。
行く手に坊主頭のような緑のピークが迫ってきた。これまでのようにこのピークは捲くのだと思ったらそうではなかった。これに向かって真っ直ぐに登って行くのだ。
木の階段が設けられているのだが、これがすさまじく急で、ロープも下がっている。やっと登山らしくなってきた。
傾斜が緩まって、檜林の中を行くと野外活動センターの分岐に着いた。ここから山頂までは1kmとなっていた。山頂を往復して、ここから野外活動センターに下るつもりである。
分岐から少し急登すると電波塔が見えてくる。この横を過ぎたところに山頂まで600mの指導標があった。この先、急な道を登ると行く手に松林が見えてきて、傾斜がぐんと緩まる。
樹林から抜け出すと広大な草地で、その真ん中に方位盤が見える。ここが浜石岳山頂であった。到着は11時10分、3時間40分で登ってきたことになる。やっぱり5時間なんてかからなかった。
山頂からの展望はすばらしい。ここまでほとんど樹林の中を歩いてきたのだが、山頂で初めて視界が広がった。期待の富士山は雲に隠れているのだが、よく見たら頭が雲の上に出ていた。下には由比の浜が続いている。
方位盤でまわりの山を確認すると、ここからも南アルプスが展望できるらしい。でも、遠くの山は雲に隠れてしまっているのだ。
方位盤の横には三角点があって、それは二等三角点であった。
ベンチに座って休憩していたら、地元の人が登ってきて、少し話をした。ここから見る富士山はすばらしいのだという。また、富士山を見るなら一番のお薦めは富士川にかかる橋の上からだという。そこからは遮るものまったくなしに富士が見えるというのだ。
話をしていたので、長い休憩になってしまって、下山開始は12時5分。
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