BACK 別山
2012年10月3日
今日はいよいよ白山山頂に登る。ただ、白山というのは固有のピークのことではなくて、この山域全体をいうのだ。白山山頂というのは「御前峰」ということになる。
朝、テントから外の出ると青空が広がっていた。昨日は雲の中を歩くことになってしまったが、今日は展望の登山ができそうだ。
今いる南竜ヶ馬場から白山に登るコースは3つもあるのだ。一番東側の「展望歩道コース」、真ん中の「トンビ岩コース」、そして一番西側の「エコーラインコース」である。私は真ん中のトンビ岩コースを行くことにした。展望歩道コースは途中にアルプス展望台があって、すごく魅力的なのだが、最短のトンビ岩コースを選んでしまった。(ナンジャクモノ)
テント場から白山室堂を見上げると横に大きく広がる台形である。この山腹の真ん中に谷筋が見えるのだが、これがトンビ岩コースなのだ。
テントを撤収し、荷物のパッキングを終えて、出発は6時半。昨日の水汲みで歩いた道を小屋に向かい、小屋の前から、トンビ岩コースに入る。木道を歩いて行き、谷を渡ってから、この谷筋に沿って登って行く。谷には水は流れていなくて、大きな岩に埋め尽くされている。けっこう急な登りが続く。途中から振り返ると小屋が点在する南竜ヶ馬場が一望でき、その上には昨日縦走した稜線が見えた。一番奥のピークが別山である。
登山道は紅葉が始まっていて、すごくきれいだ。登りながら、何度も何度も振り返る。その度に展望が広がって、別山と南にのびる稜線の眺めがすばらしい。やっぱり、山は晴れていなくては…と思ってしまうのだ。
登山道には大きな岩がゴロゴロするのだが、それが階段のように組まれるようになった。ちゃんと整備されているのだ。
行く手に大きな岩が見えてきた。この巨岩がトンビ岩かと思ったがそうではなくて、右から回り込んで岩の上に出て、さらに5分ほど登ったところにトンビ岩の指導標がたっていた。ここからは別山の眺めもすばらしいのだが、西側に広大な台地が見える。これが弥陀ヶ原なのだ。
トンビ岩からは傾斜が緩まって、ハイマツの広がりの中をのんびり登って行く。
ヘリコプターが飛んできて、行く手のなだらかな丘の向こうに降りて行った。この丘の向こうが白山室堂なのだ。
丘を越えると幾棟もの小屋が見えた。これに向かって平坦な道を真っ直ぐに歩いて行く。小屋の間を抜けると広場があって、そこに鳥居と神社がたっている。神社の奥に、どっしりと聳えているのが白山山頂の御前峰である。見覚えのある眺めだ。
白山室堂到着は8時10分であった。
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