BACK 大川山
2007年3月21日
道の駅ことなみに車を停めて寝てたのだが、この道の駅に停まってる車はまったくなかった。2・3台は泊まってる車はあるものなのだが。
今日は7時45分に行動開始。今日の登山は竜王山一つなので、ゆっくりでいいのだ。
道の駅から国道を東に歩いて行く。トンネルの手前で右の側道に下る。そうすると右に橋があって、その角にはお寺らしきものがある。鐘楼があるからお寺なんだろうが、建っているのはお寺の本堂とは思えない壊れかけた民家のようなものである。でも、入口には石仏が二体あった。県立自然公園の指導標がたっていて、三頭越まで1850mと書かれている。
沢に沿って登って行くのだが、進むにつれてこの沢はめちゃくちゃに荒れたものになって、大きな岩が累々とするようになった。道はその岩を越えて行くのだ。なんども沢を渡る。
でも、道端には点々と石仏が置かれていて、奈良とか京都とかのお寺の名が入っているので、西国霊場の仏なのだろうと思う。石仏はつい最近つくられたと思うようなものがあるかと思うと、苔むして顔の表情も定かでない古いものもある。石仏に慰められながら荒れた道を登って行く。
沢の流れが細くなって、道は冬枯れた雑木林に間を登ってゆく。朝日を浴びる梢だけの林はそれなりにきれいなのだ。三頭越まで500mという標識を過ぎると檜の林の道になって、日が当たらないため雪が多くなった。階段の道があったりの急な登りになる。鬱蒼とした林の中を登って、ようやく峠に着いたのは9時であった。
この峠には鳥居があって、道の両側に大きな石仏がたっていた。仏像とも違う変わった姿である。
ここからは長い稜線歩きである。日があたる明るい雑木林を歩いて行くのだ。緩やかなアップダウンはあるが快適なウォーキングである。道には指導標が200m毎に置かれていて親切である。
急な登りで913mピークに着くとここで右折して急下降する。下りの斜面になると雪が多くなるのだが、たいていは気持ちのいい冬枯れの明るい林の中の道なのだ。
次に着いたのは929mピークで、ここは樹林の中なので、置かれたベンチには雪が積もっていた。
寒風越に着いたの10時である。ここも日があたらないので雪が多かった。
ここから急な登りである。登りついたのピークには一等三角点がおかれている。
この竜王山には3つの山頂があるといっていい。今着いた三角点のピークは標高1012mである。三角点があるところが山頂といってもいいのだが、この先には阿波竜王(1059m)と讃岐竜王(1050m)があるのだ。私としてはこのすべてのピークを踏むつもりである。
ともかく一等三角点で記念写真を撮って、さらに進む。三角点から急な道を下ると、すぐに車道に出る。ここが竜王峠で大きな石碑があった。車道を横切って再び山道に入る。15分ほど樹林の中を歩くと再び車道に出て、そこには無線中継施設がたっていた。車道の突き当りが無線中継施設で、その金網のフェンスの右に登山道が通じている。
フェンスの奥で右に下るのだが、そこからは竜王山を一望できた。急な道を下って平坦になると、右に平行して車道が通じている。でも車道に出ることはなく、山道は尾根に沿って続いているのだ。自然石の石段のような道を急登すると分岐があった。直進するのが香川コースで右が徳島県コースとある。悩んだのだが、直進して尾根通しに登ることにした。山頂直下で徳島県コースは合流したのだが。
急な道を登って着いたピークにはりっぱな展望台がたてられていた。ここが阿波竜王だと思うのだが、山名の標識がない。展望台に登ると方位盤があって、そこに竜王山と書かれていた。展望台からはアンテナ群がすぐ傍にたっているのが見えた。北に高松市街が見えるはずだが霞んでよくわからなかった。ともかくこの阿波竜王が最高地点である。
でも、さらに讃岐竜王に向かわなければいけない。
ここからは意外と距離があるのだ。下って行くと樹林に覆われた山が目の前に聳えている。これが讃岐竜王なのだが、一旦、かなり下らなければいけない。
下って行くと、浅木原分岐があって、そこにはお地蔵さまがたっていたが、かわいそうにたてに割れていた。
ここから下って登り返すのだが、その登りにはびっしりと雪がついている。階段の登りで雪が凍結していて、慎重に登らなければいけなかった。この階段がすさまじく急で、まるで梯子のようであった。
この雪の階段を登りきったところが讃岐竜王山頂であった。到着は11時20分である。
道の途中にベンチが置かれているという感じで、およそ山頂らしくない。雪も残っていた。
ともかくこれで3つのピークを登れたので、ここで休憩。暖かいコーヒーを飲んでほっと一息。
帰りは浅木原分岐まで戻って、そこから浅木原に向かって下るのだ。
讃岐竜王からの階段の急降下は怖かった。軽アイゼンを出そうかとも思ったが、なんとかそのままで下ることができた。その途中で、雪に埋もれた「まむしに注意・危険」の標識をみつけた。まだ雪のあるのだからマムシはいないだろうと少し安心した。
浅木原分岐からは檜の樹林の中を急降下してゆく。最初は雪が多かったのだが、下るにつれて雪がなくなった。
尾根に沿って下っていたのだが、途中から尾根の左を行くようになって、樹林から抜け出すと栗の林であった。このあたりは道がわかりにくかったが、赤いリボンに導かれてさらに下ると竹林に入る。この竹やぶを抜けると畑の中で、そこには石仏がおかれていた。すぐに車道に出て、左には奥の里という観光施設がある。私は車道を下って行く。このあたりはまばらに民家がたっているのだが、異様に犬の鳴き声がうるさかった。あちこちから犬が吠えているのだ。私は犬に嫌われているらしい。
車道を下って行くが、途中から旧道に入らなければいけない。注意しながら歩いてスイッチバックするかたちで下に下る道を見つけた。指導標がないので確信はもてないのだが、この道を行ってみることにした。
しっかりした林道で、旧道に間違いないようだ、でも、途中、大きくカーブして谷底にむかってどんどん下っていったときには心配になった。でも沢に沿って南下って行くようになったのでまちがいないようだ。
川上神社に着いたのは12時半である。ここには「香川の保存木」に指定されているホオノキがあるのだ。鳥居と神社の間に生えていて、高さ25m、幹周り3.5mのりっぱなものである。樹林の奥には大きなブナの木も見えた。
ここから10分ほど歩くと舗装道に出て、あとは車道を歩いて行くだけだ。
沢の流れに沿って行くと杉王神社に着く。
ここには樹齢800年の高さ50mの大杉が聳えていた。すごくりっぱな杉であった。
あとは車道をひたすら歩いて道の駅に戻るだけである。
道の駅に戻ったのは1時半であった。今日は祭日なので、車がいっぱいであった。
NEXT 大滝山
BACK 私の四国の山百選
|
|

道の駅ことなみ

登山口のお寺

沢をさかのぼって行く

三頭越まで500mの指導標

三頭越

913mピーク、ここで右折する

寒風越

一等三角点のある最初の山頂

竜王峠に下り着く

無線中継所の横を通る

自然石の階段のような道を登る

竜王山(阿波竜王)山頂

梯子のような階段を急登する

讃岐竜王山頂
|