2007年3月17日

今日はもう一つ楢原山に登る。ここからは20ｋｍほどである。
ゴルフ場には戻らずに、南に下る道を走った。ものすごく細い曲がりくねった道で、本当に国道に出れるのか心配になった。それでもなんとか国道317号線に出て、長いトンネルを抜けたところが水ヶ峠、ここから右折して細い林道に入る。途中に木漏れ日の滝があった。細く流れ落ちる小さな滝であった。さらに曲がりくねった道を行くと石の鳥居がある。この少し先が登山口である。
鳥居の前に車を停めて、歩き始めたのは13時25分であった。
林道を少し行くと、四国のみちの指導標がたっている。その傍には石のみちしるべがあって、左、奈良原山と刻まれていた。この分岐から沢に向かって下って行く。すぐに下にりっぱな橋が見えてきて、これを渡る。沢の流れが澄んでいてものすごくきれいだった。
鬱蒼とした杉林の中に階段の道が続く。
歩き始めたばかりのあたりには、100m毎くらいに指導標があったが、すぐにさっぱり見えなくなった。赤いテープが目印である。杉林の中の急な登りが続き、ふと気がつくと道端に石仏がひっそりとたっていたりする。30分ほど登ってようやくピークに着くと、そこには三角点があった。地図の783m地点らしい。ここからは少し区間緩やかな道になるが、再び階段の急登になると、これはめちゃくちゃにきつい登りになった。
登るにつれて雪が目立つようになる。標高800mを越えると、きまって雪道になるのだ。日影になると雪は本当に多い。四国の3月なら雪はないと思ってやってきたのだが、甘かった。
雪を踏んで登ってゆくと、階段に手すりのついた登りになった。これを上りきったところが稜線であった。そこには石の角柱に六丁という文字が刻まれて、その横には二体の石仏がおかれていた。四国のみちの指導標に従って右に下ると車道である。この車道を行くと、右に大きなアンテナ塔がたっていた。
雪に覆われた車道を行くと、そのつきあたりには石柱の門がたっていて、奈良原神社とかかれている。この門は鳥居のようなものなのだろうか。
ここからは階段の道が続いているのだが、完全に雪におおわれている。滑らないように慎重に登ってゆかなければいけなかった。尾根に出ると傾斜が緩やかになるが、雪は深い。
道端には石の祠や、石仏が置かれている。
尾根を行くと分岐があって、指導標に従って右の道を登る。ここからは山道の細い道で傾斜もきつい。木に掴まったりしながら、滑らないように慎重に登る。
傾斜が緩やかになったら、左に大きな杉の木が聳えていた。すさまじく大きな杉で、枝を大きく広げている。これが「子持ち杉」なのだが、ガイドブックによるとこれは二代目なのだそうだ。二代目でもこんなに大きいのかと感心してしまった。
子持ち杉からはすぐに山頂であった。山頂にはガラス戸のついた普通の家のような神社があって、その向かいにはこの山の標高と経緯度をかいた大きな標識がたてられていた。神社のすぐ置くの小高くなったところは経塚跡である。一対の古い狛犬が置かれ、石の祠が鎮座している。その横には古い石塔が置かれていた。
奈良原神社の由来を刻んだ大きな石碑もたっている。
この前でポッドのお湯でコーヒーをつくって休憩した。コップが暖かかった。まわりを見回すと、枯れて白くなった大きな杉の木が二本たっている。樹林に囲まれて展望はきかないのだが、木の枝の間から高輪山のアンテナ塔が見えた。午前中に登った山は近くなのだ。瀬戸内海の青い海とうっすらと島々も見える。これだけの展望で満足することにした。
あとは登ってきた道を引き返すだけである。山頂から雪道の下りは気をつかった。雪道は本当に滑る。車道を歩いて行くと、登ってくるときは気がつかなかったが、「楢原山・蓮華寺跡」の石碑があった。こんな山の上にお寺があったのかと感心した。
登山道から楢原山を展望できないかと気をつけて下ったのだが、木の間から少しだけ見えただけであった。
車の前に戻ったのは16時15分であった。
一日に二つも登ると、やっぱり疲れる。

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