2007年早春四国登山
なかつみょうじんさん

標高 1540m
登山口→1:00→1319.9mピーク→40分→中津明神山山頂→30分→1319.9mピーク→40分→登山口

中津明神山へは最初にすさまじい急登があって、どうなるかと思ったが尾根に出るとなだらかな笹の草原が広がっていた。でも、あいにくの雲の中で、山頂からは何も見えなかった。でも、麓は晴れていて桜が満開であった。
林道から中津明神山

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2007年42

桂浜から中津明神山までは120kmもあって、真っ暗になってしまった。高知から松山へ抜ける国道33号線を走って行くのだが、道はどんどん山の中に入って行く。どこか適当なところに車を停めようと思っているのだが、それがない。深い谷の道で、左にダム湖が現れる。どんどん走って行くと、駐車場がないまま登山口が近くなってきた。困った…と思っていたら、「ヒメシャラ休憩所」があった。ダム湖に面した小さな道の駅といった感じである。よかった、今夜はここで泊まることにした。


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今日の天気は曇り後晴れなのだが、空はどんよりと曇っている。車の外に出たらものすごく寒かった。
ヒメシャラ休憩所から少し走ると、右手前に登って行く道があって、これが中津に向かう道である。山の斜面を上って行く。四国ではこんなところに人が住むのかと絶句するような山の急斜面に家がたっている。車を走らせて行くと、九十九折れの道が続き、登っても登っても民家が現れる。
途中は桜がものすごくきれいだった。提灯がいくつも下がっていて、幟もたっている。今、中津桜まつり期間中なのだ。たしかに桜はものすごくきれで、道にはシダレ桜の案内がたくさん置かれていた。とりあえずはこの案内に従って車を走らせて行く。
さくらが満開の中津小学校の前で左の道を行き、九十九折れの道を登って行くと、桜まつりの会場があった。ここは西村大師堂で、入口には青いビニールシートの屋根がかけられて、その下に長机が並んでいる。露店なんだろうか。でも、朝が早いのでだれもいなかった。
その奥には古いしだれ桜があった。あまり大きなものではないがきれいである。でも、これから登山をするのだからあまりのんびりはできない。
さらに車を走らせて行くと、こんな山の中に…と驚いてしまう立派な神社があった。これが大宮神社であった。大きな楼門をくぐって境内に入ると、りっぱな拝殿がある。ここで踊りができる広いもので、上の壁には36歌仙の稚拙な額がかかっていた。
大宮神社を過ぎるとダートな道になった。林道がいろいろ分岐するのだが、そこには中津小学校の6年生がつくった親切な指導標があって、迷うことなく登山口に着くことができた。登山口は広い峠で、五叉路になっていた。その山側に中津小学校の指導標があった。中津小学校の指導標には本当に感謝してしまう。これがなかったら登山口まではとてもたどり着けなかったと思う。
歩き始めたのは7時半である。檜の植林の中を緩やかに登って行くが、10分ほどで、とつぜん目の前に壁のような急登が立ちはだかった。これはいったいナンナノダと思ってしまう。これを登るのかと思うとため息が出てしまう。この急斜面、登りはいいけど下りは大変だろうと思った。(その通りだった)普通、これくらいの急な道だったらロープが下がっているはずなのに、それはなかった。
不平を言っていてもしかたがないので、これを息を切らして登る。
途中から視界が開けて、遠くの山々が展望できた。
傾斜が緩やかになると古い林道を横切った。ここにも中津小学校の指導標があって、この林道を左に行くと水場があるらしい。
傾斜は緩やかになったが、それでもけっこうな登りである。5分ほどで、山頂まで2kmの指導標があった。
このあたりから道の両脇は笹になって、冬枯れた潅木の中を登って行く。潅木の林から抜け出すと、目の前には一面笹の草原が広がっている。緑の絨毯の中につけられた登山道を歩いて行くのけっこう気持ちがいい。でも、寒い。
登るにつれて風が強くなり、霧が流れるようになった。めちゃくちゃに寒い。この山の標高は1540mなので雪が残ってないか心配だったが、雪はないものの標高の高いぶん寒さはきつい。風に細かな雪が混じるようになった。寒いはずである。
登りがきつくなって、ようやく1319mピークにつく。
ここで道は右に曲がって、樹林の中を行くようになる。ブナやミズナラの林を抜け、深くえぐれた溝を渡るとそこからは笹の草原の中の緩やかな登りであった。

このあたりから風がめちゃくちゃに強くなって、耳がちぎれるように冷たい。ザックの毛糸の帽子を出して耳を被った。霧が濃くなって、せっかくの展望の草原の道は寒さと戦いながら登りになった。強風地帯の潅木には白く霧氷がついている。
だんだん登りはきつくなって、山頂が近づいているみたいだ。下山路の指導標を過ぎると、ようやくピークに登り着く。そこが山頂かと思ったがそうではなくて、しばらく痩せた稜線を行き、少し下って車道に出た。ガイドブックでは、目の前に山頂があるはずなのだが霧で見えない。視界がないものだから山頂へはどう行ったらいいのかわからない。車道を横切ったところにかすかな踏み跡が見える。笹の中の道で本当にかすかなものである。心配ではあるがこの道を登ることにした。笹の丈はごく低いものなので、掻き分ける必要はないのが助かった。緩やかに登って行くと霧の中にアンテナ塔が浮かび上がってきた。この横を抜けてさらに進むと今度は四角なアンテナドームが浮かび上がる。この後ろが山頂であった。
山頂には東に面した祠と南に面した祠がある。祠のまえの手水鉢の水はカチカチに凍っていた。
山頂の三角点は一等三角点であった。この前で記念写真を撮ったが、風が強くてとても休憩する気にはなれなくて、すぐに下山することにした。
南に面した祠の参道を下る。たぶん、山頂の直下で横切った車道はここの下に通じているはずだと思ったからだ。鳥居をくぐって下ると、思った通り車道があった。この車道を歩いて登山道の分岐に戻り、そこから風と戦いながらひたすら下った。登ってきたときは、笹の草原の道は緩やかな登りと思っていたが、下ってみるとかなり急な道だったことがわかった。1319mピークを過ぎてからようやく強風から脱した。霧からも抜けて下界が展望できるようになった。
登りのとき心配した急斜面は本当に恐ろしい道だった。四つんばいになって下るしかなかった。でもこれを過ぎたら、すぐに登山口であった。車に戻ったのは9時半である。

車を走らせて行くと、青空が広がっている。車道から山稜のレーダードームがきれいな青空とともに見えた。もう1時間遅く登っていたら展望の登山ができたのに…、悔しい。
中津の集落に近づくにつれて、桜の花は満開ですばらしくきれいだ。何度も車を停めて写真を撮った。


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ヒメシャラ休憩所に泊まった


登山口


登山口の中津小学校の指導標


壁のような急登が行く手に立ちふさがる


水飲み場との分岐


両側が笹薮の道を行く


樹林から抜け出すと笹の原


1319.9mピーク


寒い、霧氷が…


車道を横切る


霧の中にアンテナ塔


中津明神山山頂


中津明神山山頂


中津集落を観光




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