2007年晩秋四国登山
いしだてやま

標高 1707m
べぷ峡登山口→1:00→竜頭谷→2:10→西峰→20分→石立山山頂→15分→西峰→1:30→竜頭谷→45分→べぷ峡登山口

山頂まではすさまじい登りが続く。途中には痩せた岩稜歩きもあって、足がすくんでしまう。特に捨身ヶ岳は白い石灰岩のゴジラの背びれのような尾根ですごい眺めである。そして何よりも、紅葉はすばらしくきれいだった。
稜線から石立山

BACK 湯桶丸

2007年1030

別府渓谷の駐車所で泊まったのだが、朝は厚い雲がかかっていた。携帯も通じないので、今日の天気がわからない。7時くらいになったら、少しだけ青空が見えた。なんとかなるだろうということで、出発することにした。
駐車所から道路に上がって、茶屋の前を過ぎると右につり橋がある。これが石立山の登山口である。でも、吊橋の前には遊歩道としか書いていなかった。
橋を渡りながら渓谷を見下ろすと素晴らしくきれいである。この別府渓谷は高知県の代表的な紅葉の名所なのだそうだ。
橋を渡ると、左に階段の道が続いている。これを登って行くと、すぐに石立山と湯歩道の分岐があった。もちろん石立山の登山道を行く。
すさまじく急な登りが続く。すぐに百間滝の分岐があって、左の登山道を行く。樹林の中の急斜面をジグザグに登って行く。道にはワイヤーを張った柵が設けられていて、これに沿って登って行く。柵が途切れたら、とんでもなくザレた急斜面のトラバースがあった。道は細くて足元はすぐに崩れる。こんなところにこそ柵を設けてほしいのだが。
急斜面をジグザグに登って、ようやく尾根の上に着く。そこには大きな岩があった。ここで左折して。尾根に沿って登って行く。杉林の中を登って行くと下りになって、谷に向かって降りて行く。大きな岩がゴロゴロする涸沢に降り着く。ここが龍頭谷である。ここまでもけっこうきつい登りで大変な山だと思っていたのだが、本当に大変なのはここからだった。
沢を渡ると、ザレた急斜面の登りであった。ロープが張ってあってルートを示している。この急斜面の登りは、足元の砂礫がズルズルと崩れてものすごく怖い。ロープにすがって、必死に登る。下りはもっと大変なのではないかと思ってしまった。(まったくその通りであった。)
このザレでは真っ直ぐに登って行ってから、途中からトラバースするのだ。これも怖かった。すがるロープもないので、一歩一歩足場を固めながら歩いて行くしかなかった。
ようやく足場のしっかりした岩稜に着いたときはほっとした。
でも、ほっとしてはいけなかったのだ。ここからは大きな岩の間を急登するのだ。急峻な岩場の登りが続く。岩は石灰岩で、すごくもろいのだ。道にも石灰岩の岩屑が散らばっていて、下手に踏むと滑ってしまうのだ。ともかく絶壁のような急な岩場をひたすら登る。
ようやく傾斜が緩やかになって、紅葉の樹林の中の道になった。歩き始めて1時間20分たっていた。ここで休憩。この二日間、ハイキングのような山に登っていたのだが、今日の山では、一気にたるんだ気持ちが吹き飛んでしまった。
40分ほど、紅葉を眺めたり、ヒメシャラや栃の大木などを眺めながら登っていった。とはいえ、けっこう急な登りが続いていたのだが。
文字が消えてしまった白い看板があって、その向こうにいかにも石灰岩といった大きな岩があった。これを過ぎたら傾斜がきつくなって、目の前には真っ白は石灰岩の岩稜が立ちふさがった。白い岩稜を登ってゆくのだが、石灰岩は砕けて、道に散らばっている。登って行く巨岩もなにかしら不安定な気がする。とんでもない道である。でもこのあたりの紅葉はすごくきれいであった。
樹林の中に入るが急登は続く。傾斜が緩まって、展望が開ける。向かう山頂方向は紅葉真っ盛りですばらしくきれいだ。これに感動していたら、とんでもないナイフリッジがあった。本当に細い岩稜で、これを慎重にわたる。この山は本当にすごいと思ってしまう。
これを過ぎると、道の両側には背の高い笹薮が現れた。この笹の間を急登して行く。きつい登りが延々と続く。ガイドブックには、西峰の直前に背の高い笹薮が現れると書いていたので、この急登は西峰の登りだと思っていた。ようやくピークに着いたがそこは山頂らしい雰囲気がまったくなくて、すぐに下りになった。少し下ってそれから登り返す。この登りが石立山山頂への登りだと思っていたのだが、すさまじいな急登が続く。西峰と石立山とは標高がほとんど同じなので、こんなに急登が続くのはおかしい。
40分ほど登って、ようやくピークに着くと、中東山・石立山の分岐の指導標がたっていて、ここが西峰だということがわかった。ここには捨身ヶ嶽の標識もあった。これは帰りに寄ることにして、山頂を目指す。
この頃、雲が湧き上ってきて石立山は見えなかった。急な道を少し下って、稜線の平坦な道を行く。紅葉の樹林越しに捨身ヶ嶽が見えた。すさまじい岩壁である。これを邪魔するもののない状況で眺めることはできないのかと、注意しながら歩いていったのだが、そうした展望場所はなかった。
平坦な道を山頂に向かう。きれいな紅葉をを見ながら、枯れた笹の道を歩いて行く。頂稜部はけっこう長くて、山頂に着いたのは11時であった。
北側にはダケカンバの林があって、南側が開けている。でも、山頂は雲に包まれていて、なにも見えなかった。
山頂には祠があるのだが、これは完全に倒壊していた。そのまえに二等三角点があった。
20分ほど山頂にいたが、ここでは携帯が使えたので、天気予報を確認できた。今日も明日も天気はいい。明日も登山ができる。
山頂には20分ほどいて下山した。きれいな紅葉の写真を撮りながら下ったのだが、登りで苦労した岩稜はすさまじくきつかった。ザレて足場が不安定なので、一歩一歩確実に下って行くので、時間がものすごくかかった。そして、最後の龍頭谷へのザレの下りは本当に足がすくんだ。
登山口の吊橋に着いたのは14時少し前であった。すさまじい山だったが、満足感いっぱいであった。


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石立山登山口


柵に沿って登る


急なザレの斜面をトラバースする


竜頭谷


ザラザラの斜面をロープにすがってトラバース


岩場を急登する


白い石灰岩の痩せた稜線


行く手には紅葉の山頂


西峰の山頂


西峰からの稜線の道


石立山山頂






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