2007年晩秋四国登山
いなむらやま

標高 1506m
ダムサイト→10分→登山口→30分→伝説の洞窟コース分岐→30分→四叉路→30分→稲叢山山頂→40分→伝説の洞窟コース分岐→20分→登山口→10分→ダムサイト

この山は岩崎元郎の新日本百名山に選定された山である。あまり期待していなかったのだが、あざやかな紅葉の中に聳える巨岩と岩峰の連なりはすばらしくきれいであった。
稲叢山の岩壁

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2007年11月4日

次の稲叢山に向かう。曲がりくねった道が続き、下りになってしまって集落に着く。そこから瀬戸川渓谷に入って、さらに細い道を上って行く。道は舗装されているのだが、ところどころ舗装がボコボコになっている。渓谷は紅葉ですばらしいのだが、眺めを楽しむ時間も惜しんで登山口にひたすら急いだ。

登山口は稲村ダム湖畔にあるのだ。道が頂稜に近づくと平坦になって、行く手には岩峰と絶壁を持つ山々が見えてきた。これはすごいと思ってしまう。稲叢山は岩峰の山だったのだ。特に今は紅葉真っ盛りですばらしい眺めである。
稲村ダムに着くと車が2台停まっていた。さらに湖畔に沿って進もうとしたらゲートが閉まっている。ここから歩くしかないようだ。
歩き始めたのは1125分であった。
ゲートをくぐるとすぐに旧登山道という標識があった。でも、私は洞窟登山道を登るつもりなのだ。ダム湖の湖畔を歩いて行くと、紅葉がすばらしくきれいだ。湖水が入り組んで沢が流れ込むところが登山口であった。登山道に入るとすぐに砂防ダムがあって、すぐに二つ目の砂防ダムがあった。登山道はこの沢の流れに沿って続いているのだ。沢には巨岩が累々としていて、流れる水は清く澄んでいる。透明な流れに紅葉が浮かんでいた。
登山口から10分ほど歩き、巨岩を越えて沢を渡ったところが伝説の洞窟ルートと山頂小路ルートの分岐であった。私は伝説の洞窟ルートを登って、山頂小路を下ってくるつもりなのだ。
美しい紅葉に彩られた沢を登って行く。色鮮やかで、秋の登山は本当に楽しいと思ってしまうのだ。沢を遡って行くと流れが何段もの小さな滝をつくっていた。沢は露岩を滑滝のように流れ落ちているのだ。鮮やかな紅葉とあいまって本当に絶景である。
急な登りになって、見上げると岩峰が頭上に聳えている。この山は本当にすごいと思ってしまう。登山道にそそり立つ岩壁は雪舟の墨絵に描かれているものに似ていて、一つ一つがすばらしい絵になっているのだ。その岩壁が庇のように突き出している下を通って、さらに行くと梯子のような階段の登りになった。急登である。これを越えて少し行くと滝があった。巨岩の絶壁の間を細く流れ落ちている。水量は少ないのだが、紅葉に飾られた絶壁から流れ落ちる滝はすばらしかった。
ここから少し行くと伝説の洞窟である。道の左に断崖が聳えていて、その基部がえぐれて庇のようになっている。昔、源平合戦で敗れた平家の落ち武者がこの窟に立てこもったなのだそうだ。四国にはいたるところに平家の落ち武者伝説があって、この稲叢山の名前も、安徳天皇が稲の豊作願ってつけたものだという。もちろん安徳天皇は壇ノ浦で入水して死んだはずなのだが…。ここには小さな地蔵菩薩の石仏が置かれていた。
紅葉に飾られた絶壁を眺めながら登って行き、傾斜が緩まると視界が開けて右には笹原のピークが見えた。送電線の鉄塔もたっていた。
稜線の四叉路に着いたのは1245分であった。四叉路というのは、右の稜線の道が西門山へ通じ、その右下の道が旧登山道とあったダムのゲート前に下る道である。そして、私が登ってきた伝説の洞窟ルートで、稜線を左に行くのが山頂への道である。
山頂までは30分かかるというのだが、もうほとんど山頂の高さまで登っているのだからすぐだろうと思った。ところが山頂までは距離があった。稜線を延々と歩いて行くのだ。紅葉の中を歩いて行くと、時々展望が開けて石鎚連峰を眺めることができる。すばらしい眺めである。
四叉路からは20分で稲叢山山頂に着くことができた。山頂は露岩の上で狭い。真ん中に祠があって、その横には三角点があった。正面には石鎚連峰が大パノラマとなって広がっている。下は断崖絶壁である。岩崎元朗が新日本百名山にこの山を選定しているのだが、なるほどと思ってしまった。
山頂ではのんびりと絶景を眺めながらコーヒーを飲んだ。
下山は、これまた美しい紅葉の中で、振り返ると絶壁が聳え、それが山頂であった。
美しい紅葉の中を急降下して、檜の林に入るとまもなく伝説の洞窟との分岐であった。
車の前に戻ったのは14時半である。
ここで、椅子テーブルを出してラーメンをつくって食べて、それから次の目的筒上山に向かう。少し道を戻って、本上ダムに下る道に入る。この道を走って行くと、岩壁と紅葉の山並みがすばらしくきれいで、二度ほど停まって写真を撮ってしまった。
稲村トンネルを抜けてダムに向かって下って行く。
下りついたところにはダムの情報センターがあったので立ち寄った。登山口の稲村ダムとこの本上ダムは水管で結ばれていて、夜間に余裕ができる原子力発電所の電力を使って、本上ダムから稲村ダムに水を汲み上げて昼間の電力を消費するときに水力発電を行うという揚水式ダムなのだ。けっこう感心してしまった。
今夜は道の駅木の香に泊まる。


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ダム湖に沿って歩いて行く


登山道入口


紅葉の沢を渡る


伝説の洞窟ルートの分岐


伝説の洞窟を行く


四叉路の分気


山頂への稜線を行く


稲叢山山頂


山頂を振り返る


伝説の洞窟コースの分岐に戻った






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