2007年晩秋四国登山
へいけだいら

標高 1692m
住友の森登山口→50分→林道終点→40分→一の谷越→40分→冠山→1:00→平家平山頂→40分→保線道下り口→1:20→住友の森登山口

冠山から平家平にかけては笹の絨毯の中のてすばらしい展望の縦走路である。目の前にはチチ山と笹ヶ峰が聳え、そこから石鎚山に続く稜線が一望できるのだ。
平家平への道

BACK 瓶ヶ森

2007年118

道の駅マインドピア別子から車を走らせて行く。6時だというのにまだ薄暗いのだ。どんどん山に向かって上って行くと、山に朝日がさして赤く染まり、すばらしくきれいであった。
今日登る平家平の登山口は「住友の森フォレスターハウス」にあるのだ。ところが駐車場がない。住友の森専用の駐車場はあるのだが、登山者は使ってはいけないと表示されている。でも、少し行くと路肩に駐車スペースがあった。
歩き始めたのは715分である。橋を渡ってフォレスターハウスの敷地に入って行く。紅葉がみごとであった。ハウスの裏に登山口があるというので、回り込むとマジックでかいた安っぽい指道標がたっていた。左が平家平で右が冠山となっている。私は冠山から平家平に縦走して、左の道に戻ってくるつもりである。
荒れた感じの道を登って行き、ターンをして林道に出る。林道歩きはけっこう長くて50分くらい歩かなければいけなかった。この林道は住友林業のもので、途中には檜の実験林があったりするのだ。紅葉がすばらしくきれいであった。林道は山襞に沿って水平に続いているのだが、尾根から流れ落ちる小さな沢がいくつもあって、それがきれな滝をつくっていた。小さな滝だが、紅葉とあいまってけっこうきれいなのだ。
林道の終点から山道になった。緩やかに登ってゆくのだが、ほとんんど水平といってよい。ただ、時々沢を渡るところには橋がかけられていて、それが渡るのをためらってしまうほど朽ちている。でも、紅葉はすばらしくきれいで、つい写真を何枚も撮ってしまうのだ。流れ込む沢がつくる小さな滝はスラブになっていて、この山は岩盤におおわれているのではないかと思ってしまう。(まさしくその通りで、この先苦労させられるのだ。)
林道終点から45分ほど水平な登山道を歩いてきたが、ターンをしてZ型に登ると、「上の歩道」にでた。このあたりから道は険しくなった。時々沢を回りこむのだが、そこは細いトラバース道で、ほとんど崖のようなところを行くのだ。そんなところに限って露岩になっていて、それが濡れていていかにも滑りそうなのだ。けっこう怖い。
涸れた沢を渡って平坦地にでる。ガイドブックには「ナスビ平」という場所が示されているのだが、標識がないのでよくわからなかった。涸れた沢を二度ほど横切って樹林の中を緩やかに登ると「カタクリの群生地」に出た。そう書かれた標識がたっているのだが、晩秋の今はもちろんカタクリの花は咲いていない。
広い尾根をジグザグに登って、再び尾根のトラバース道になる。途中に大きな崩落地があって、かなり高捲くところがあった。そこから5分ほどで小さな沢を横切る。登山道の上は涸沢で、登山道のすぐ下から水が流れていた。これが吉野川の支流、銅山川の源流なのだ。そこには知恵の輪のような源流碑があった。
さらにトラバース道は続くが、岩盤の細い道が所々にあってかなりきつい道である。ようやくターンして登りになると10分ほどで稜線の上に着いて、そこには指導標がたっていた。この稜線は笹ヶ峰から冠山・平家平に続いているのである。
左折して冠山に向かって登って行く。
ここからはすさまじい笹薮の道になった。腰ほどの笹が登山道を完全に覆い隠している。笹を掻き分けて登って行くが、傾斜はどんどんきつくなって見上げると山の斜面には巨岩が聳えている。笹につかまって急登を続ける。笹は朝露を含んでいて、ズボンがびしょ濡れになってしまった。登るにつれて次第に展望が広がって、石鎚方面の眺めがすばらしい。冠山が近づいてくると、山頂手前には岩峰が聳えていた。これをどうして越えるんだと思っていたら、この岩峰と本峰の間を登るのだった。よかった。
山頂の左を捲くように笹薮の道を登り、直下で右折にして山頂に着く。山頂は狭いのだが、そこには山名の標識と三角点がたっていた。標識の後から少しだけ奥に入ると、西の展望が開けていて、笹ヶ峰とチチ山が見える。とくにチチ山がすばらしい。チチ山の左には稜線が続いていて、寒風山・伊予富士・瓶ヶ森などの山々を一望できるのだ。そして、山頂から東には笹原におおわれた平家平を眺めることができる。今日は快晴で本当に山々の眺めがすばらしいのだ。山頂では景色を見てのんびりしてしまった。

平家平へは笹の稜線を行く。冠山と平家平はほとんど標高差がないので、展望を楽しみながらの楽しい縦走である。
冠山から45分ほど歩いて平家平の山頂に着く。1140分であった。
山頂は平らかで広いのだが、山名標識と三角点があるところが山頂なのだろう。山頂からは360度の展望である。東赤石山に連なる峰々がすばらしい眺めで、どのピークがなんという山なのかと考えながら展望する。昔、この山を縦走したときはずうっと雨だったので、景色を眺めることはなかったのだ。
石鎚連峰の山々を眺めてゆっくりと休憩した。
景色は見飽きることがないのだが、12時少し前に下山開始。北東に続く尾根を下って行くが、この道にはブナの原生林が広がっている。すっかり落葉にして梢だけの林を下って行く。
30分ほどで、道は尾根から左に下る分岐に着く。ここから急斜面をジグザグに下るのだ。ブナの林の中を下って行くと、伐採地に出てそこには送電線の塔がたっていた。その先からはきれいな紅葉の林の中に入る。紅葉の中をジグザグに急降下して行く。すごく急な下降路で、急斜面のトラバースはかなり緊張してしまうのだ。
檜の林に中に入って、尾根の左の斜面を急下降すると沢に降り着く。その直前は二連の鉄の階段であった。
あとは沢に沿って下ってゆくのだ。でも、途中では沢の中を歩くところもあって、かなり厳しい道である。赤いテープ表示にしたがって下って行くが、沢を渡るところを見逃したりして、道がなくなってあわてるところもあった。
もう登山口は近いのではないかと思うところで、沢を渡る橋があった。これが丸太を二本並べたもので、濡れていていかにも滑りそうである。これを恐る恐る渡った。すごく怖かった。
道はしっかりしたものになって、すぐに住友の森の指導標に着いた。吊橋で左岸に渡って、階段を登って少し行くと今朝の分岐に戻ることができた。1345分であった。
けっこうすごい山だった。
明日登る大座礼山に向かって車を走らせて行くと、別子山登山口の休憩所があった。ここにはトイレがあって水も流れている。ここに駐車して、ラーメンをつくって食べた。
ここは銅山越に向かう登山口なのだが。この途中には昔の施設がたくさん残っているのだ。(後日、この登山口から西明石山に登ることになる)


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山が赤く染まっていた


住友の森フォレスターハウス


紅葉の林道を行く


朽ちかけた橋が架かっていた


カタクリ群生地


銅山川の源流碑


稜線に着く


冠山山頂


平家平への稜線の道


平家平山頂


尾根から左に下る


二連のハシゴがあった


住友の森直前で吊り橋を渡る


 
 
 
 
 
 
 
 




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