2007年晩秋四国登山
えぼしやま

標高 1669m
落合峠→30分→落ハゲ→50分→前烏帽子山→40分→最低コル→30分→烏帽子山山頂→30分→最低コル→40分→前烏帽子山→45分→落ハゲ→35分→落合峠

登山口の落合峠から烏帽子山までは標高差で150mしかないのだが、その間にいくつものピークがそびえ立っていて、すごいアップダウンを繰り返すのだ。そしてこの山は名前の通り、烏帽子のようなすごい絶壁を持った険しい山なのだ。
烏帽子山の西壁

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20071116

落合峠に二泊してしまった。朝は霧に包まれていたのだが次第にそれが晴れてきて、頭上には青空が見えるようになった。でも、遠くはひどく霞んでいる。
駐車場から歩き始めた。トイレの横を通って、峠の登山口に出る。昨日は峠の右の道を登って矢筈山に登ったのだが、今日は左の登山道に入る。すぐにY字に分かれているのだが、左を行くと避難小屋と水場である。
右の笹の草原を行く。笹薮はけっこう深くて、しかも朝露を含んでいるのでズボンがビショビショに濡れてしまった。
少し窪んだようなところを歩いて行くと、行く手には笹に覆われた丸い山がそびえている。これが最初のピークの「落ハゲ」である。
右に小さな岩山を見てその左を通過すると、そこには寒峰4.7kmの指導標がたっていた。前烏帽子から寒峰に縦走できるのである。
さらに笹原を行くと左には池のような窪地があった。苔むした岩がたくさんあるのだが水はなかった。
笹原を緩やかに登って行くと、右手に今日登頂する烏帽子山がシルエットとなって見えた。振り返ると落合峠から矢筈山に続く登山道が笹原の中に続いている。でも、矢筈山は雲に隠れていて、今日の天気はぱっとしない。
急な登りが始まる。笹原のあちこちには樅の木が生えていて、それがアクセントになっていてけっこうきれいなのだ。登るにつれて展望は広がって、落合峠から矢筈へ続く尾根の眺めがすばらしいのだ。でも、なにかしら景色は霞んではっきりしないのだ。
傾斜が緩やかになって、なだらから笹原を行くと三等三角点があった。ここが落ハゲの山頂である。ところが、三角点には石が置かれてあって、そこには東ヨボシ山標高1683mと刻まれていた。三角点があるのだからりっぱな山なのだが、東ヨボシ山というのが本当の名前なのだろうか…、でも東エボシ山の間違いではないかとも思ってしまう。
山頂からは烏帽子山の眺めを楽しみにしていたのだが、頂稜の尾根に隠れてよく見えなかった。
落ハゲからはしばらく平坦な稜線を行き、少し下ると樹林の中に入って、その先に鋭く聳え立つ山が見えた。笹薮を掻き分けて、このピークに立ったが標識はなかった。でもこのピークからはすさまじい急下降で、長い鎖が下がっていた。この10mほどの鎖場を下ると平坦な道になった。
でも、ダケカンバと樅の林に入ると急下降が始まる。行く手には平らかに伸びる稜線をもつ前烏帽子山が聳えているのだが、道はどんどん下ってしまうのだ。下には針葉樹林に覆われた小さなピークが見えていて、この小ピークを目指してどんどん下って行く。
よやく着いた鞍部は深い笹薮で、背丈ほどの笹を掻き分けて行くのだ。
ダケカンバの林の中を登り返すと樅の林の中に入って、よくわからないうちにピークを越してしまった。再び急降下する。深い笹薮の道は足元がよくみえないので、慎重に下って行かなければいけなかった。

ダケカンバの鞍部から登り返す。登山口の落合峠は標高1520m、烏帽子山は1669mなので、標高差は150mしかない。ところがこの山のすごさは、途中の二つのピーク、落ハゲと前烏帽子に登っても、登った分だけ下ってしまうということなのだ。
鞍部から笹薮を掻き分けて急登する。振り返ると落ハゲはすごく険しい姿で聳えていて、峠からみた笹原のたおやかな山とはまったく違って見える。
笹薮の急斜面をひたすら登って、前烏帽子山山頂に着いたのは8時半であった。山名の標識はないのだが指導標がたっていて、寒峰まで3.0km、烏帽子山まで1.0kmと書かれていた。
あとたったの1.0kmかと思ったら元気が出てきた。曇って視界がはっきりしないときの登山は気が重いのだ。
笹原の間に続く道を烏帽子山に向かう。笹原にまばらに潅木が生えるだけの稜線で、すぐに急下降が始まるのかと思っていたらそうではなくて、潅木の中、アップダウンを繰り返しながら下降してゆくのだ。
ススキに覆われた急斜面を下る。いよいよ鞍部に向けての急降下が始まったかと思ったのだが、あっけなく平坦な道に出てしまった。
ダケカンバと樅の林の中を行く。樹林の中の平坦な道を少し行くと、笹薮の急登がはじまった。その途中、樹林が途切れたところから烏帽子山の絶壁が見えた。烏帽子山の西側は絶壁となって切れ落ちているのだ。
その絶壁の右の急な道をひたすら登る。笹薮の中の急な登りが続き、両手フル稼動で笹につかまったりして登って行くのだが、笹薮は丈が高くて足元がよく見えないので困ってしまった。
傾斜が緩まると、笹の丈が低くなって歩きやすくなったと思ったら、すぐに山頂に着いた。920分であった。
山頂には小さな山名の標識と三角点があるだけであった。休憩していると霧が晴れてきて、前烏帽子山が見えるようになった。山頂から見ると、三角形に尖った山に見える。落ハゲからだと横長の平らかな山に見えたのだが。
前烏帽子山から右に連なる尾根があって、その先に二つのピークをもつ山が見える。これが寒峰である。
近くの山は見えるのだが、遠くの山々は霞んでほとんど見えない。残念だ。
あとは登って来た道を引き返して、車の前に戻ったのは1135分であった。


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烏帽子山の登山口


寒峰まで4.7kmの指導標、行く手に落ハゲ


落ハゲ山頂


行く手に鋭いピーク


ピークから長い鎖場を下る


行く手に大きく前烏帽子が立ちふさがる


前烏帽子山山頂


烏帽子山への縦走路


烏帽子山の絶壁を見ながら登る


烏帽子山山頂






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