BACK 清栄山
2005年12月7日
さて、昨日一日、休んでしまったので、今日はもう一つ山に登りたい。俵山である。この山も阿蘇外輪山の一つで、高森峠からは近い。
清栄山山頂で会った人は、俵山峠から登ったらいいと言っていたのだが、私のガイドブックは堀渡から護王峠経由で山頂に行き、そこから俵山峠に下るというコースを紹介している。ガイドブックのコースを登ることにした。ところがこれは大失敗であった。
このコースはあまり登山者に利用されないようで、道は荒れていて、わかりにくい。しかも前半は舗装された道を延々と歩くのだ。
堀渡から牧場に向かう道に入ったが、すぐにゲートがあって、車はそれより先へは進めない。
ゲートの前に車を停めて歩き始めたが、長い林道歩きになった。曲がりくねった道で、ずいぶん遠回りさせられているような気がする。
2つ目のゲートは、鍵が掛かっていてわき道もないので、これを乗り越えた。すぐに小屋があった。ガイドブックにある「管理小屋」だろうかと思う。
所々に護王峠の指導標があって、これに従って歩いて行く。どんどん林道を登って行くと突然行き止まりになってしまった。その先に登山道らしきものもない。
少し引き返したところに草茫々の林道の分岐がある。これだろうかと思って、この道を行く。向こうに峠らしきものが見えてきたが、またまた行き止まりであった。この行き止まりからかすかな踏み跡があるので、この道を行ってみた。杉の林の中の細い踏み跡で、それもすぐに消えてしまった。
再び引き返すしかなかった。
このコースを選んだのが間違いであったとあきらめることにして、明日、俵山峠から登ることにした。ところが、ずいぶん下ってきて、道が左に大きくカーブするところに護王峠の指導標があった。文字が消えかかっている小さな指導標で、私はこれを見逃したというわけである。時間は1時40分であった。なんとか4時過ぎにはもどってこれるだろうと判断して、この道を登ることにした。
雪がついた道をゆくがはっきりしない。すぐに行く手を牧場の鉄条網の柵が遮る。
右か左か、どっちへ行くんだろうと悩んでいて、よく見ると、その鉄条網に赤いリボンがつけられている。柵の向こうに細いが登山道らしき道が続いていた。
これだろうかと疑いながらも、この道を行ってみることにした。鉄条網を押し上げて、狭い隙間から中に入る。
この頃になると天気は崩れてきて、小雪が舞っていた。その雪の降る中、登山道と思われる道を登っていった。樹林の中を登ってゆくと、ようやく峠らしきものが見えてきた。
上りきったところには指導標が立っていて、護王峠と書かれていた。左が冠岳で右が俵山である。
峠からは雪で展望がえられなかった。雪が激しくなってきていて、風も吹き始めた。少しヤバイ。靴の中が濡れてきている。
ともかく急いで山頂を目指すことにする。急な道を登ってゆく。途中にピークが二つあった。岩壁も見えた。さすがに阿蘇外輪山である。
雪の中稜線を行くと木々に雪がついて、樹氷のようになっている。こうした景色もいいものである。
急な細い尾根を登ってようやく山頂かと思ったらそうではなかった。ここは俵山峠との分岐で、俵山の山頂部は細長いのだ。ここから200mほど行ったところが山頂であった。
山頂標識には雪がへばりついていて、本当に冬山に来たという感じである。もちろん山頂には私一人であった。
雪も降っているので早々に引き返すことにする。山頂からの下りは急な上に雪道のため、ものすごく滑りやすい。
本当に滑りながら降りてきた。
牧場の林道を歩くころには雪も止んで、車の前に帰ってきたのは3時20分であった。
この山は、俵山峠から登る山だと、つくづく思った。
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ここから歩き始める

管理小屋

ここが登山口、まったくわかりにくい

細い道を行く

護王峠

山頂に向かう道

びっしり雪がついている

俵山山頂 |