BACK 虚空蔵山
2004年11月18日
さて、今日はもう一つ山に登るつもりである。黒髪山という。ガイドブックによると、すさまじい岩峰の山らしい。
虚空蔵山も岩峰の山だと思っていたのだが、これは期待はずれだった。
40kmの道を走って、登山口には11時に着いた。途中の嬉野町に轟の滝があって見物してしまった。私は滝が大好きなのだ。滝の間に極彩色の不動明王がたっていた。
さて、と思ってしまう。黒髪山には、行こうと思ったらかなり上まで車で行けてしまうのだ。上に西光蜜寺という寺があって、そこに車を停めたら山頂はすぐである。私は山頂からさらに見返り峠まで縦走したいと思っている。そうするとどうしても車は登山口に置いて行くしかない。ただ、ここに車を置いてしまうとかなりの距離、車道を歩くことになる。だが、縦走の魅力には勝てず、車を置いて車道を歩くことにした。車は車道の分岐の路肩に停めた。この田舎道で駐車違反に問われることはないだろう。
少し行くと正面に鳥居が見えてきた。
その前に登山用と思われる駐車場がちゃんとあって、ここに車を停めればよかったと思ったが、引き返すのがめんどうなのでそのままにした。この駐車場にはトイレもあり、ベンチも置かれている。
鳥居の前には指導標が立っていた。この鳥居をくぐって行くのが登山道なのだ。わたしのガイドブックには車道を行くしかないようになっているのだが。
ラッキーなので、この遊歩道を行くことにした。
入ると、すぐにここが住吉城の跡だという案内板が立っていた。少し行くとこんどは左に閻魔大王の石仏という指導標ある。私はこうした石仏もすきなものだからすぐに立ち寄ってしまう。お堂が建っていて、戸がしまっている。中が見えない。これではその閻魔様を拝むことはできないと思ったら、このお堂の戸が開くのである。中に入ることができで、この石の閻魔様を拝むことができた。
樹林の中の遊歩道を登って行く。何度か林道を横切る。すごい遠回りになる車道を行かなくていいなんて本当にうれしい。私の持っているガイドブックは1994に発行されたもので、10年も前のものなのだ。古いガイドを持ってくるからこんなことになる。
突然車道に出で、そこに休憩施設が建っていた。カザハヤ峠である。ここで少し休憩。
ここからは車道を行く。
歩いて行くと目の前に山があって、その山腹の岩壁に不動尊が彫られているのが見えた。すごく大きいものである。何だこれはと思っていたら、地図にある「太鼓岩不動尊」であった。
もちろん、そこまで登ってみることにした。お寺の参道を登って行く。急な石段が続いていて、その両側にはたくさんの石仏が並んでいた。
不動尊の前に出る。さすがに大きくてすごい。ただ、不動尊の造りはそんなにりっぱなものではなかった。両目がまんまるのギョロ目である。でも、仏像の正式な様式からは間違いで、不動尊は片目がスガ目でなければいけないのだ。
ともかくこれをみて、さらに車道を進む。
右に入る遊歩道があって、ここから再び樹林の中の道を行く。石段を登って行くと鳥居がある。鳥居なので神社かと思ったがそこは西光蜜寺であった。
この本堂の横から石段を登って行く。いよいよ黒髪山かと思うとドキドキしてくる。
一段上がったところで、指導標が左、黒髪神社上宮と示している。一応立ち寄った。
分岐から更に進むと、目の前に大岩壁が迫ってくる。まさかこれを鎖でよじ登るのか?と思ったりしたが、道はこの下を廻り込んでそれなりの登り口に着いた。ここは見返り峠への分岐でもある。すごい鎖場である。
鎖にすがって登って行く。梯子なんかもあって、かなり緊張させられる。
岩場を乗り越えると、山頂と龍門への分岐があった。私は山頂をめざす。
この分岐から山頂はすぐで、大岩の間を抜けて少しだけ登ると山頂の指導標が立っていた。やったぁと思った。
この山頂からの景色はすばらしい。標高は516mしかないのだが、この岩峰の山はすごいと思う。
山頂は南北に細長くて、大岩の台地になっている。この岩の上を北端に向かう。高度感がすごい。北の展望がすごくて、雄岩・雌岩の大岩峰をみることができる。すごい山だと思ってしまう。これから向こうに縦走していくのかと思うとワクワクしてしまう。
山頂でポッドのお湯でコーヒーを飲む。展望を楽しみながらこの憩いのひととき、登山は楽しいと思う時だ。
下山する。山頂直下の分岐で悩んだ。この龍門の道で見返り峠には行けないんだろうかと。でも、ガイドブックでは鎖場を下るとなっているので、これに従うことにした。
鎖場は下りのほうが恐いのだ。これを慎重に下って、分岐点に着く。
ここからは樹林の中の急な道をどんどん下って行く。
道が平坦になったとき、右に雌岩という指導標があった。行ってみることにした。
樹林を抜けると大岩の上で、突き当たりに石仏が置かれていた。その先は岩が裂けていて絶壁になっている。その裂け目の向こうにはさらに大きな岩峰が聳えているのだ。
ここからは間近に雄岩の岩塔を見ることもできる。すごいとしかいいようがない。
この黒髪山は岩峰と岩壁が連なる山なのだ。登山路にむずかしい所はないのだが、その展望がすごい。
さらに下って、樹林の中の見返り峠に着く。ここからは雄岩と雌岩の間を抜けて下って行くのだ。樹林の中を下るので、この二つの岩峰はよく見えない。
樹林から抜けて、工事中の公園に出た。ここが乳待坊公園であった。
ここには真新しい展望台施設がある。その展望台に行って振り向くと、すばらしい展望。
雄岩と雌岩、そしてさらにその右にも大岩壁が広がっている。
ただ感動して、ぼうっと眺めていた。
この山はもっと知られていい山だと思ってしまった。
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道端に車を停めた
神社の鳥居をくぐって登山口
石の閻魔像
二の鳥居
太鼓不動尊
西光密寺本堂
鎖場を行く
黒髪山山頂
岩峰の上にあった石仏
見返り峠
乳待坊公園の展望台 |