2006年冬九州登山
えのたけ

標高 727m
西郷資料館→55分→ザレの頭→40分→可愛岳山頂→20分→南尾根分岐→15分→烏帽子岳→15分→林道出合→40分→西郷資料館

この山は東西に長く岩峰が連なる山である。そして、西南戦争において西郷軍がこの山を越えて政府軍の包囲を突破していったという古戦場でもある。
西郷資料館から可愛岳

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2006年123

道の駅から登山口に向かう。4kmほどの距離である。
国道10号線を走って、西郷資料館の案内に従って右折し、JRの線路をくぐる。
資料館の前には広い駐車場があって、ここに車を停めた。
駐車場からは岩壁を持つ二つのピークが見える。これが可愛岳である。可愛岳と書いて「えのたけ」と読むのだ。
駐車場から左に民家の間の細い道を行くと、その突き当たりに登山道の入口がある。
このあたりは西南戦争の戦場跡でもある。ここに西郷資料館があるのは西郷がここに宿陣したからで、登山口の手前には桐野利秋の宿営地跡もある。西郷軍はここで最後の軍議を開いて、政府軍の包囲を突破するために可愛岳を越えるのだ。そして一路、鹿児島を目指して帰ってゆくことになる。
登山口からは緩やかに樹林の中を登って行く。登山道にはいろんな標識が設置されているのだが、意味がよくわからないものもある。登山口から20分ほど登ったところに「ひらべ山」という標識があったが、ここはゆるやかな登りの途中で、とても山のピークとは思えない。その先、10分ほどのところに「ばくと岩」があったが、その名がつくような目だった岩はないのだ。
檜の林を急登すると5合目の標識がある広場に着いた。そこからは行く手の樹林の間に岩峰が見える。これが千丈覗の岩壁である。「ザレの頭340m」という指導標があったが、どれがザレの頭なのか気がつかないうちに過ぎてしまって、水場に着いた。
登山道はこの水場の流れの沢を登ってゆく。一部、急な登りもあって、ロープが下がっていた。
視界が開けて、正面に千丈覗の岩壁が眺められるところが炭焼釜跡で、石垣が組まれていた。ここから再び樹林の中に入るが、そこにはザレの平という標識があった。
さらに10分余り、急な斜面を登ってゆくと北の尾根と合流する。帰りはこの道をたどるつもりだ。
この分岐には首のとれた石仏が二体あって、そのすぐ先が前屋敷であった。前屋敷の名の由来がよくわからないのだが、石垣が少し残っていた。こんな山の中に屋敷があったのだろうかと不思議に思ってしまった。
鬱蒼とした照葉樹の中を登ってゆくと神の森という標識があった。点在する大岩には苔がむしていて、照葉樹の原生林ともあいまって、いかにも神の森らしい。
拝門、拝岩という標識もあったが、よくわからなかった。
950分、覗展望台に着いた。南側が開けていて、そこは絶壁の上である。ここからは延岡の市街と海がきれいに見えた。
巨岩が点々とする中を登ってゆくと、ようやく稜線に着いた。そこは字路になっていて、山頂は左である。帰りは稜線を行く右の道を通ろうと思う。
ここまできたら、山頂はもうすぐだ…と思ったのだが、けっこう距離があった。
頂稜部には岩峰のピークいくつかあって、これを越えて行くのだ。
鉾岩らしき巨岩があったが、標識がないのでこれが鉾岩かどうかはわからない。さらに稜線を行くとドルメン(支石墓)の標識があったが、これもどれをさしてなのかよくわからなかった。
稜線には巨岩がいくつもあって、なかなか山頂に着かない。まだかよ…という気持ちが強くなってペースが乱れて疲れてきた。
大きな岩の間を抜けたら、そこに山頂まで
5分の指導標があった。まだ5分も歩かなければいけないのか…と思ってしまった。
山頂に着いたのは1020分である。
山頂からは正面に、いくつも花崗岩の岩壁をまとって聳えている大崩山塊が見えた。すごい眺めだ。そして、手前にも奇怪な形の険しい山が見えるのだが、これが行縢山なのだ。このあたりは奇岩奇峰の山が本当に多い。
この景色を眺めながら休憩。今日は日曜だというのに山頂は私一人きりであった。昨日、道の駅で買ったみかんを食べたら、これが甘くてすごくおいしかった。元気になって、下山開始。
稜線の分岐を真っ直ぐに行く。視界のいい尾根の道である。この尾根から樹林の中に下ると前屋敷で、登りの時の道に合流した。前屋敷から少し下ると分岐がある。私は真っ直ぐに進んで北の尾根を行くのだ。
烏帽子岳への登りが始まるところには「山姥の尾」という標識があった。すぐに烏帽子岳山頂である。この間、ほとんど急な登りはなかった。烏帽子岳山頂も絶壁の上にあって、延岡市街の展望がきれいであった。
あとはひたすら尾根の道を下るだけである。途中、ストーンサークルの標識があったが、どの石がサークルをつくっているのかよくわからなかった。
樹林から抜け出して明るくなったと思ったら、林道に飛び出した。登山道はこの林道を横切るのだが、林道を渡ったすぐのところに鬼の舟という岩があった。確かに船の形をしていて、それが京都大徳寺の大仙院にあった石庭の石に似ていた。
あとは再び樹林の中に入ってひたすら下るだけである。

時々視界が開けると、蛇行して流れる北川が見え、その流れの先には延岡の市街と海が広がっている。
日向街道往還道標の標識を過ぎると、登山口はすぐである。
西郷資料館の駐車場に戻ったのは1215分であった。
登山道につけられて案内標識にはよくわからないものが多かったけど、楽しい登山であった。

明日は五葉岳・夏木山を登るのだが、延岡のファミレスで昼食をとって、それから登山口に向かおうと思っている。五葉岳・夏木山は、今年の春に登ろうとして、車を大破させた。再びあの道を走るのかと思うと、ちょっと怖い。


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西郷資料館駐車場


登山口、西郷軍もここから可愛岳に登った


ひらべ山(標高197m)


5合目


南尾根ルート分岐


覗展望台


巨岩の重なる尾根を行く


可愛岳山頂


烏帽子岳山頂


林道を横切る


西郷記念館に戻った






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