BACK 鬼面山
2008年10月2日
戸倉山キャンプ場で朝を迎えた。しばらく天気が悪かったが、今日は晴れなのだ。
出発は7時10分である。
キャンプ場の中を歩いて行くと電流が流れる針金が張ってあって、何の侵入を防ごうとしているのか不思議に思った。
沢の流れに沿って少し行くと砂防ダムがあって、そこから左に曲がると登山道になる。
鬱蒼とした檜の林をジグザグに登って行く。かなり急な階段の登りが続いたが、尾根に出ると明るい自然林の中を行くようになった。
登山口から20分ほど登ったところにベンチが置かれた休憩所があったが、樹林の中で展望はないのでそのまま歩き続ける。
自然林がいつのまにか植林のような林になった。でも見上げるとそれはカラマツであった。私はカラマツ林がけっこう好きなのだ。
道が左にターンするところに「ミツバツツジ保護区」という標識がたっていた。もちろん今は秋なのでミツバツツジの花を見ることはできない。
この少し先で樹林がとぎれて中央アルプスが展望できた。すばらしい眺めである。早く山頂に着いてこの景色を思う存分眺めたいと思う。足が速くなった。
少し登ると「馬止めの松」があった。村人が共有地に草刈りにくるとき、ここに馬を止めたのだそうだ。でも、ここまではけっこうすごい登りで、馬がやって来れるとはとても信じられない。
ブナ林が広がる山の斜面を斜めに登って行く。振幅の長いジグザグの道で、傾斜は緩やかである。
三度ほどターンをすると切り株にキャンプ場の標識があって、ここで左に曲がると、あとは尾根の道になった。
尾根を緩やかに登って行くと5合目の標識があった。やっと半分登ったところで少し休みたいと思ったが、休憩のベンチもない。
5合目からは檜のようにまっすぐに高く伸びたカラマツ林を行くと、10分ほどで6合目に着いた。そこから少し登るとベンチの置かれた展望所であった。
視界は狭いのだが、中央アルプスがよく見える。宝剣岳が特徴的なので、これを起点にして空木岳・越百山が特定できる。最近は天気が悪くて展望ができなかったのだが、今日はすばらしい眺めが広がっている。
山頂に急ぐ。今日は快調なペースで、ガイドブックではキャンプ場から6合目まで1時間25分かかることになっているのだが、まだ1時間たっていない。ともかく天気がいいと足取りも軽いのだ。
展望所から少し行くと滝への分岐があった。私は滝が大好きなので寄っていきたいのだが、往復55分もかかるというのであきらめた。
この少し先にはすごく立派な赤松があった。「猿の松」という標柱が立っていて、報恩の伝説があるというのだが、詳しいことは書いていなかった。
そこから少し行くと今度は「天狗伝説の岩」という標柱があった。登山道の右に大きな岩があって、天狗がこの岩になってしまったらしい。
赤松林の尾根を行くと7合目に着いた。そのすぐ先で林から抜け出すと東屋があって、そこには金明水という水場があった。飲んでみたらうまかった。
東屋の先はすごく急な登りになった。急坂の途中に8合目の標識があって、さらに急登は続く。9合目を過ぎて5分ほど登ると、唐突に山頂に飛び出した。戸倉山西峰山頂である。
|