BACK 百蔵山
2012年10月17日
百蔵山から扇山までは2時間15分もかかるので、あまりのんびりもしておれない。
山頂から少し下ると、すぐに東尾根の下り口があった。ここに立つ指導標にはコタラ山まで20分、扇山まで2時間と書かれていた。
この先、けっこうきつい下りになった。木につかまったりしながら、スリップに気をつけて下る。標高差100mを一気に下るのだ。
傾斜が緩やかになると、気持ちのいい自然林を行く。途中、けっこう痩せた尾根もあって、両側がすっぱり切れ落ちている。でも、樹林の中なのであまり高度感はないのだ。
一つのピークを越えてからどんどん下って行くと、宮谷への分岐があった。ガイドブックで確認するとコタラ山は過ぎてしまっていて、ここが最低鞍部であるらしい。
この先は緩やかなアップダウンを繰り返す。きれいな緑の自然林になったと思うと、檜の植林帯になったりする。私のガイドブックには標高818mの「カンバの頭」というピークが記載されているのだが、これも気がつかないうちに通過してしまった。
9時を過ぎた頃、きつい登りになった。すると鈴の音が聞こえてきて、登山者が一人下ってきた。今日初めて人と会った。
扇山山頂までは標高差300mを登るため、きつい登りが続く。途中、傾斜がゆるまったりするのだが、すぐにまた急登になる。
ようやく大久保山の山頂に着いたのは9時40分である。山頂広場の真ん中に立つ木の根元に山名の標識が置かれていた。ここは樹林に囲まれて展望はきかないので、記念写真を撮って、すぐに扇山に向かった。
広い稜線を緩やかに下ると、梨の木平への降り口があった。私は扇山を往復して、ここから下るつもりなのだ。
けっこう急な登りがあって、ようやく山頂に着いた…と思ったら、ここで左に折れて、さらに広い尾根を行くのだ。カラ松などの気持ちのいい林を抜けて行く。登りがきつくなって、これを越えるとと草原の広がる山頂に着く。
山頂に三角点はないのかと探したがなかった。広場の真ん中に四角い石が置かれていて、形はまったく違うのだが、これが三角点かと思ったりした。
扇山からの富士の眺めも「秀麗富嶽十二景」の一つで、6番「扇山からの朝富士」となっているのだ。時間はもう10時になろうとしているので、朝富士というわけにはいかないのだが、富士山はきれいに見える。でも、山頂には雲がかかり始めていた。
頭上には青空が広がっていて、暖かい日差しの中で休憩した。もちろん山頂には誰もいなくて、私一人である。
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