BACK 鍬ノ峰
2008年10月4日
さて、今日はもう一つ山に登る。中条村にある虫倉山である。
大町から長野に向かう道を行く。どんどん山の中に入っていって中条村に着いたが、そこから登山口に向かう道が工事で全面通行止めになっていた。道路地図で他の林道を探し出して、この道を走って行く。道は細くてしかも曲がりくねっている。すごい山の中で、急な斜面に集落がつくられていた。まるで四国の山の中のようであった。県道の合流点からはすごい岩峰が見えた。これが虫倉岳のようで、いかにも険しそうである。
でも、登山口のある不動滝への道がわからない。ちょっとウロウロしたが、なんとか道路標識をみつけることができて不動滝に向かった。
すごく曲がりくねった細い道を上って行くと、車が2台停まっているところについた。その先に不動滝の標識が見えた。ここが登山口ということになる。
ここに車を停めて歩き始めた。11時半であった。
林道を歩いて行くと、すぐに不動の滝である。私は滝が大好きなので、まず滝を眺めに行った。
不動の滝のすぐ先に登山口があったが、そこには熊注意の標識が置かれていた。北海道に比べたら本州のツキノワグマなんて大したことはないと思ったりもするのだが、ブキミである。
檜林をジグザグに登って行き、檜林を抜け出すと左に沢が流れていて、この沢に沿って登って行くようになった。この沢が下で不動の滝になるのである。
大きな砂防ダムを左に見て、5分ほど行くと道は左にカーブする。直進方向には「この道は登山道ではありません」という大きな標識がたっていた。
左にカーブしたその先で小さな沢を渡る。その流れには筒が差し込まれていて、水が流れ出ている。水場のようである。
道は沢から離れて緑の樹林の中をジグザグに登って行く。かなり長い振幅のジグザグ道で、傾斜が緩やかなのでラクである。すごく気持ちのいい樹林が続いて、私はこうした森が好きなので、何枚も写真を撮ってしまった。
樹林の道をゆっくり登って行くと、下山してくる夫婦連れに会った。彼らが言うには、山頂のすぐ手前で通行止めの木組みがあるのだが、これは蜂の巣があるので通るなという意味なのだそうだ。彼は半ズボンでこれを行ったため、5カ所ほど刺されてしまったのだそうだ。灌木の中を迂回した方がいいと教えてくれた。
山腹には巨岩がそそり立っていたりする。巨岩の前でターンをして5分ほど行くと金倉坂という標識があった。山の斜面は帯状に岩がおおわれていた。金倉坂というのはこの岩の帯のことなのか、今歩いている登山道のことなのかよくわからない。
鮮やかな緑の林が続き、のんびり歩いて行くと行く手が明るくなって、尾根の上についた。そこに立つ指導標には柏木城跡とかかれていて、左に行くと高福寺に下るのだ。山頂は右である。
広い尾根を登って行くと、5分ほどで日本記との分岐についた。日本記というのはかわった名前なのだが小川村にある集落なのだ。ここから山頂までは0.7kmで50分かかると書いてあった。
ブナの林を5分ほど登ると東屋の前についた。ガイドブックには休憩小屋と書いているのだが、ただの東屋である。屋根の下には木の切り株でつくった椅子が5つほど置かれていて、ここから北アルプスが展望できるらしいのだが、なにも見えなかった。遠くは白く霞んでいて、しかも雲も多いのだ。午前中は晴れていたのに…。
展望はあきらめて山頂に急ぐことにした。
ここからは緩やかな尾根の道でブナやクヌギの林がすごく美しい。写真を撮りながら歩いていったが、途中、二つほどのアップダウンがああった。疲れているせいかこの上り下りがすごくきつかった。
急な道を下って平坦になったところに、進入を禁止するように木が組まれていた。これが蜂の巣注意のところらしい。右の灌木の中に入ったら、かすかな踏み跡があった。
15mほど藪を歩いてまた登山道に戻った。
ここから少し登ると山頂であった。大きな望遠鏡が設置されているのだがこれは無料であった。
山頂の真ん中には二等三角点があって、その横にかすれた文字で虫倉山とかかれた角柱がたっていた。山頂広場には方位盤があって、それによると西には北アルプスが聳え、東には妙高山や戸隠山が展望できるらしい。でも、北アルプスは逆光のせいもあって、真っ白に霞んでまったく見ることはできなかった。戸隠・妙高は山頂に雲がかかっていて、山を判別できない。頭上には青空が広がっているのだが、展望はまったくだめであった。
帰りは樹林を楽しみながら、快調に下った。登山口に13時45分であった。
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登山口
虫倉山へは左に行く
水場のある沢を渡る
巨岩があった
金倉坂
柏木城跡
日本記との分岐
蜂のため道が閉鎖されていた
虫倉山山頂 |