花の百名山 
もりやさん

標高 1650m
杖突峠登山口→1:00→分杭平→50分→東峰→20分→守屋山山頂(西峰)→20分→東峰→40分→分杭平→40分→杖突峠登山口

知らなかったのだが、この山は諏訪大社のご神体の山で、諏訪の人たちの信仰を集めているのだそうだ。
私が知っているのは花の百名山としての守屋山で、田中澄江はザゼンソウを紹介している。
山頂からは南アルプスや中央アルプスが展望できるらしいのだが、私が訪れたときは、薄曇りでそうした山々を見ることはできなかった。
守屋山西峰山頂

 登山口から分杭平へ


昭和51年発行のガイドブック


守屋山登山口


左に舗装された林道


座禅草コース入口


分杭平に着いた

BACK 乗鞍岳

2012107

ほとんど無名であっても、個人的にどうにも気になってしかたがないという山はあるもので、私にとっては、この守屋山がそうなのだ。
私の書斎の書架にはたくさんの登山ガイドブックが並んでいるのだが、その中にすごく古い南アルプスのガイドブックがある。昭和51年発行、山と渓谷社刊白籏史郎著「アルペンガイド32南アルプス」である。20代の頃、私は南アルプスにはまっていて、この本を手にとっては重厚に連なる山々に思いを馳せていたのだ。今も、時々この本を手にする。当時のガイドブックは、今のようにカラー写真を多用して文章がほんの少しというものではなくて、三段組で文章がびっしりと書かれていたのだ。文章を読むと、その山のことを想像して、ワクワクしてしまうのだ。
それで、この本で最初に紹介している山が守屋山なのだ。本を手にしてページをめくると守屋山が目にはいるわけで、いつか機会があったら登りたいと思っていたのである。

昨日は乗鞍岳から上高地線を走って松本に至り、松本に来たら必ず立ち寄る「とりでん」でラーメンを食べて、それから塩尻の道の駅「小坂田公園」に泊まった。
今日登る守屋山は往復4時間足らずの行程なので、出発は比較的ゆっくり。塩尻峠を越えて岡谷に入り、そこから国道20号線を離れて諏訪湖西岸を走って茅野に向かう。茅野から高遠に向かう国道152号線に入って、登山口のある杖突峠に着いたのは10時であった。ここには広い駐車場があるのだが、神社のような高床の不思議な建物が3棟並んでいた。駐車場にはけっこ車が停まっていて、身支度をしている間にも登山者がやってきたりする。人気がある山なのだ。
駐車場から林道が奥に続いていて、すぐ先、左に守屋山登山道の標識がたっていた。
笹原を踏み固めたような、本当にこれでいいのかと心配になる道なのだが、少し行くと広いしっかりした道になった。傾斜はほとんどなくて、平坦な歩きが続く。登山道の左には舗装された林道が続いていて、やがてこの道を横切って左に入る。カラ松林を行くと、樹林の中に遊牧民が使うゲルがたっていた。屋根には枯れ葉が厚く積もっていて、放置されて久しいようだ。これはいったい何なのだろう。
さらに平坦なカラ松林を行く。林にはツタがからまって、それが鮮やかに紅葉していた。
登山口から35分ほど歩いたところで、登山道は林道に下る。この林道を横切ったところに守屋山座禅草コースの指導標があった。守屋山近道とも書いてあるのでこの道を行く。カラ松林を緩やかに下ると木道になった。このあたりは湿原になっていて、早春には座禅草が咲くらしい。でも今は晩秋なので座禅草を見ることはできない。
緩やかに登ると、登山者達が休憩している園地に着いた。ここが「分杭平(ぶんくいだいら)」で、避難小屋や水場があるのだ。園地の入口には守屋山登山道入口という大きな木柱がたっていた。カラ松の林なのだが、草地の広場になっていて、ベンチやテーブルが置かれ、キャンプ場のようである。避難小屋の中を覗いたが、あまりきれいではなかった。



 守屋山山頂へ
まず注連縄をくぐる


胸突坂を登る


守屋山東峰山頂


守屋神社奥宮


守屋山西峰山頂


登山道を行くとすぐにしめ縄が張ってあって、これをくぐる。守屋山は諏訪大社のご神体の山なのだ。

この先、ようやく登りになった。
林の中を10分ほど登ると、苔むした岩が重なっている。岩座(いわくら)ではないかと思ったが、なんの標識もなかった。さらに5分ほど登ると、登山道の右に平坦な広場があった。これは、諏訪大社奥社の神事を行う氏子らが利用する広場なのだという。
この先きつい登りになるが、長く続くことなく、緩急を繰り返すのだ。登山道の脇には、地元の人がつくったと思われる丸太のベンチが置かれていたりする。
神事の広場から15分ほど登ったところには「がんばれ ここは胸突坂 東峰まであと10分」という指導標があった。名前の通りきつい登りで、道にはロープが張ってあった。登って行くとゴツゴツした岩の道になって、鎖も下がっていた。傾斜が緩まると笹原が広がり、これを行くと樹林から抜け出して、東峰山頂に着いた。11時半になっていた。
山頂には「守屋山山頂1631.2m」と書かれた標識がたっている。でも三角点がある本当の山頂はこの先にあって、標高は1650mなのだ。
行く手には樹林に覆われた山頂が見える。ガイドブックではここから
20分ほどで登れるのだ。
東峰から少し下ると鉄の檻があって、その中に石の祠が祀られている。これが諏訪大社奥宮であった。
深い樹林の中を行く。このあたりは鮮やかな緑の林である。奥宮から10分ほど来たところ、右に大きな岩があった。カモシカ岩という標識があって、よくこの岩の上にカモシカが立ちますということであった。
再びカラ松の林を10分ほど行くと、コンクリートの四角い建物が見えた。入口には「守屋山ラビットハウス 御自由にお使い下さい」と書かれている。中を覗いて見ると、狭いけれどもきれいに整備されていて、守屋山山頂から見える山々のイラストマップが展示されていた。
小屋の先は樹林から抜け出して、山頂はすぐである。山頂ではたくさんの登山者が休憩していた。
山頂の真ん中には「守屋山頂上 1650.3m」の標識がたち、そのすぐ傍に三角点があった。よく見ると、これは一等三角点であった。
空は晴れているのだが、山々の頂稜には雲がかかっていて、すばらしい展望とはいえなかった。でも、諏訪湖は見えた。
帰りは来た道を引き返して、杖突峠の駐車場に戻ったのは1320分であった。


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