甲信越の山百選 
まきはたやま

標高 1967m
桜坂登山口→1:20→五合目→1:30→七合目→1:20→前巻機山→40分→巻機山山頂→30分→割引山→50分→牛ヶ岳→40分→巻機山→30分→前巻機山→40分→七合目→1:00→五合目→1:00→桜坂登山口

この山もすさまじく時間がかかる山で、往復10時間半なのだ。巻機山は割引山と牛ヶ岳の3つのピークあわせて巻機山なので、このすべてのピークに登ることにした。けっこう時間がかかったが、、3つの峰を巡る道は草原の中に木道が続くすばらしい散策路であった。
前巻機山から望む巻機山

 登山口から七合目へ 1997年ヌクビ沢からの登山記録


登山口にある駐車場(有料)


三合五勺の標識


四合目


六合目直下の急登


六合目


七合目

BACK 平ヶ岳

201086

平ヶ岳で疲れ果ててしまったので、昨日は休養日にして、洗濯をしたりネットをしたり、そして温泉でゆっくりした。そして今日は巻機山に登るのだ。この山も往復で10時間半もかかるハードな山なのだ。
昨夜、登山口の駐車場に泊ったのだが、連日すごい猛暑で、車の中で眠るのは大変なのだ。体力がすごく消耗していると思う。ラジオの天気予報では、今日は全国的に高気圧におおわれて猛暑になるというのだが、空はどんよりとした雲に覆われている。なにかしら気が重たくて、今日の登山は止めたくなってしまう。とはいいながらも、長時間の登山に備えて、525分に歩き始めた
駐車場から舗装された細い道を行くとすぐに林道は沢コースと尾根コースに分かれる。昔、私が巻機山に登ったときは沢コースを登って尾根コースを下ったのだが、分岐の沢コースには「危険なので通行禁止」の標識があった。私は今回はおとなしく尾根コースを往復するつもりである。
尾根コースを少し行くと、右に登山道の入り口があった。ここからは大きな石がゴロゴロする道を緩やかに登って行く。沢の中を歩いているような岩だらけの道が続き、しだいに傾斜も増してきて、ジグザグに登るようになる。岩だらけの道が赤土の滑りやすい道に変わると三合五勺という指導標がたっていた。歩き始めて
30分たっている。30分で三合半登ったのなら順調である…と思ったらそうではなかった。ここから四合目までは10分もかかった。四合目は赤土の小さな広場になっていて、指導標が地面に倒れていた。天気は良くなくて、何かしら雲の中に入ってしまったようである。
四合目からジグザグに樹林のなかを登って行くと、いつのまにかきれいなブナ林になっていた。五合目に着いたのは6時半、四合目から30分もかかっている。この調子で登って行ったら、山頂に着くのは何時になるんだと心配になってしまった。
五合目は展望台になっていて、尾根の右側に米子沢を見ることができる。すさまじく急峻な渓谷が見えた。でも、上の方は雲に隠れてしまっている。ここで少し休憩した。
赤土の滑りやすい道が続き、次の六合目までは35分もかかった。六合目からは天狗岩とヌクビ沢を眺めることができるというのだが、沢から雲が湧きき上がってきていてほとんど見えなかった。
さらに30分ほど急登すると、六合目七勺の標識があった。この山の合目間はすごく長いのだ。この少し先で林から抜出して、低い潅木の間を登るようになる。傾斜が緩やかになって、赤土の裸地が広がる。ガレ場のような岩がゴロゴロする道を行くと、ようやく七合目に着いた。755分になっていた。ここで休憩する。雲が晴れてきて、頭上には青空がちらりと見えたりする。そして、行く手には大きく立派な山が聳えている。これが前巻機山である。休んでいると、前巻機山に日が当たるようになった。天気は晴れに向かっているようで、もしかしたら山頂ではきれいな展望が得られるかもしれない。




丸太の急斜面を登る


前巻機山山頂


避難小屋


巻機山山頂
 前巻機山から巻機山山頂へ


晴れてくれることを期待して
7合目を出発。山の斜面は笹におおわれていて、この笹藪の間に登山道は続く。七合目五勺を過ぎると、道は大きな岩がゴロゴロする赤土の溝の中を行くようになった。これをさらに登って行くと、丸太の階段になって、山の斜面全体が長い丸太を渡して崩落を防いでいるようであった。階段を急登する。
傾斜が緩やかになって山頂が近づくころ、空は晴れて青空が広がってきた。山にかかっていた雲がだんどん薄れて行く。前巻機山山頂に着いたのは850分である。谷を挟んだ向うに草原のゆったりした山稜が見える。これが巻機山であった。谷から湧き上がる雲が流れ、薄れて行って、日があたって緑の鮮やかな山容がみえてくる。うれしくなってしまって、これまでの疲れが吹き飛んでしまう。
前巻機山から草原の中を下って行く。すばらしいお花畑になっていて、緑の中にワタスゲの白い綿帽子が揺れている。景色や花を眺めながら下って行って、小屋に着いたのは9時ちょうどであった。小屋から右に少し降ったところにはテント場があって、そこからさらに下ると水場があるのだ。でも、これは沢の流れなので、行って見ることは止めた。(私は流水は飲まないのだ)
小屋はすごく新しくて、泊ったら快適だろうと思う。それにここのトイレはバイオトイレで、臭いもほとんどしないのだ。小屋の土間でしばらく休憩した。

小屋から笹の草原を登って行く。傾斜が緩やかになると木道になって、湿原が広がる。池塘があって、花も咲いている。行く手には大きく緑の山稜が聳えている。
湿原から階段を上って、ようやく稜線に着くと、そこが巻機山山頂であった。ベンチも多く置かれていて、登山者が二人休憩していた。
これで巻機山に登ったことになるのだが、実は、ここは最高点ではない。それに巻機山というのは割引山と牛首山を合わせて巻機山というらしいので、この二つの山にも登らなければいけない。
山頂からまず割引山に向かうことにした。




 割引山から牛ヶ岳へ
割引岳への道


割引岳山頂


巻機山最高点


牛ヶ岳への道


木道が草木に隠れてしまった


牛ヶ岳山頂


登山道に雨水が流れる


草原の斜面を緩やかに下って行くと、行く手に鋭い三角形の山がみえてくる。これが割引山である。稜線の右をトラバースするように斜めに登って行くと、イワカガミがたくさん咲いていた。尾根を越えると目の前に大きく割引山が聳える。すばらしい眺めだ。

木道を歩いて行き、いよいよ山頂に向かっての急登が始まる。でも、意外とかんたんに山頂に登り着くことができた。ちょうど10時であった。
山頂には石の祠があって、山名標識の下にある三角点は一等三角点であった。この山頂の先にも登山道は続いているのだが、「この先の裏巻機登山道は健脚向きです」という注意標識がたっていた。眺めると確かに険しい道であった。
山頂でのんびり休憩していると雲が晴れて、谷を挟んだ向うの山が見えてきた。これが牛首山である。この割引山からは巻機山を経由して馬蹄型に稜線が続いているのである。牛首山まではすごく遠そうである。

割引山から引き返して鞍部に着いたところで、沢に下って行く道に気がついた。これが沢コースの道なのだが、その下り口には下山禁止という標識が置かれていた。
巻機山山頂に戻ったのは1047分、そのまま牛首山に向かう。広い緑の草原の稜線を歩いて行くと池塘があった。さらに緩やかに登って行くと、裸地の斜面にケルンがみえてきた。ここが巻機山の最高点であった。でも、小さな標識があるだけで、三角点も何もなかった。
緑の広い稜線に木道が続く。池塘が青い空を映している。すばらしい散策路である。この稜線からダム湖がみえた。奥利根湖である。稜線が左にカーブして行くと、緩やかな下りになる。木道が笹に覆われて見えなくなった。下りなので、所々に段差があって、注意しないとつまづいてしう。ステッキで笹をかき分けて、足下を確認しながら歩かなければいけなかった。稜線の下には大きな雪田が残っていて、まぶしいくらい白く輝いていた。

広い草原を緩やかに登って、牛首山山頂の着いたのは1115分である。山名標識の下には三等三角点があった。巻機山には三角点はなかったのに、割引山と牛首山にはあるのだ。不思議だ。この先に少し小高いピークがみえるので行ってみた。ピークの先にも登山道は続いているが、割引山と同じ注意の標識がたっていた。このピークには遭難者を弔らうプレートもあった。
あとは引き返すだけである。巻機山山頂に戻ったのは
1150分、さらに小屋に下って、ここで少し休憩した。休んでいると、けっこう登山者がやってくる。二階からはここに泊る人の声が聞こえた。
前巻機山は
1225分に通過して、ひたすら下って行く。六合目からは天狗岩の一部と急峻な渓谷を眺めることができた。今朝はまったく見えなかったのだが、一部だけでも見えたのだから、ラッキーといっていい。
この後、雨が振り始めた。最初はポツポツとした小雨で、そのうち止むだろうと思いながら歩いていたら突然大粒の雨になって、あっという間に土砂降りになった。あわてて傘を出した。(ズボラをせずにちゃんと雨具を着るべきだった。)激しい雨の中を傘をさして下って行くと、登山道は雨水が激しく流れるようになった。全身びしょ濡れになった。三合目五勺を過ぎる頃、雨は小雨になったが、登山道を流れる雨水の勢いは変わらなくて、靴の中もびしょ濡れである。おまけに、赤土の道になって、これがすごく滑るのだ。とんでもない下山になった。
登山口近くになったら雨は止んだ。夕立のようなもので、動かずに雨が止むのを待っていたほうが良かったかもしれない。
登山口の駐車場に戻ったのは
1425分である。


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