BACK 霧訪山
2008年9月28日
次に風越山に向かう。まず塩尻に戻って、それから木曽路を南下する。途中、奈良井宿を通ったのだが、すごく立ち寄りたかった。
風越山の登山口は上松にある。上松の集落から山に向かって走って行くと、中央アルプスの岩峰が見える。山頂からの展望が楽しみである。
カーナビでセットした登山口に向かって車を走らせていったが、道がわからなくなってしまった。でも、その近くには「木曽古道」の指導標があったので、これをたどったら登山口があるのではないかと思って、車を田んぼの路肩に置いて歩き始めることにした。
民家の間を抜けて木曽古道を歩いて行くと、左にカーブするところに矢印が書かれた標識があった。判読不明の字が書いてあるのだが、風越山と書いているような気がする。この矢印に従って林の中に入り、少し行くと登山道の指導標があった。ほっとした。
登山道は木曽古道をたどるのだ。鬱蒼とした林の中、急斜面を登って行く。
道はしっとりと落ち着いていて、すごく歩きやすい。さすがに昔の街道である。
10分ほどで舗装された林道に出てしまったが、これを横切って少し登るとまた林道であった。さっきの林道がヘアピンカーブしてこの道に続いているのだ。小さな階段がもうけられていて、これを上がって再び林の中に入る。
古道は二つの山の間を緩やかに登って行く。所々に木曽古道と書かれた標識がたっていて、いかにも旧街道らしい雰囲気の道が続くのだ。
歩き始めてから30分ほどで樹林から抜け出して、ベンチの置かれた丘の上に着いた。その向こうは林道で、この林道を右に少し行くと風越山登山口の標識があった。ここからは木曽古道を離れて、登山道になるのだ。
登山道に入ったすぐのところには「山頂まで1.28km」と書かれた指導標があった。たった1kmちょっとの距離しかないのかと驚いてしまう。でも、ガイドブックではここから山頂までは2時間20分もかかることになっていので、すごく険しい岩場でもあるのかとビビってしまう。
すぐに急な登りになった。きれいな落葉樹林の中行くのだが、ほとんどまっすぐに登って行くすごい急な道である。15分ほど登ると細かなジグザグ道になって、「山頂まで1.0km」の指導標があった。ジグザグの振幅が大きくなって、そのぶん傾斜が緩まったような気がする。
でも、山頂まで700mの指導標のあたりから、すさまじい急登になった。ここまでもすごく急な登りだと思っていたのだが、この先は本当にすさまじかった。
道は滑りやすい黒土で、油断すると足を滑らせてしまう。登りでこうなのだから、下りはどうなってしまうんだろうと心配になった。(その通りであった)
このすごく急な道を必死で登って行くと、登山道にはアザミやトリカブト等が美しく咲いていた。この風越山は花の百名山の山なのだ。
700m地点から15分ほど急登を続けると樹林から抜け出して、そこには「カヤト境」という指導標がたっていた。ガイドブックでは、登山口からここまで1時間半かかるはずなのだが、1時間できてしまった。でもこの指導標には下山路の林道までは30分とかかれていた。そんな短時間で下れるのかと不思議に思ってしまった。ここから山頂までは1時間ということである。
カヤトの頭からは茫々としたススキを掻き分けて登って行く。これもすごい急な登りである。私はススキだと思ったのだが、名前の通りこれはカヤトというのだろうか。
カヤトの藪を掻き分けて登って行き、振り返ると雲の上に御嶽山が見えた。そして下には上松市街を眺めることができる。展望が開けると楽しくなってくる。
カヤトの頭から15分ほどで展望のいいピークに着いて、そこには「カヤトの丘」という指導標がたっていた。行く手には大きく立ちふさがる山が見えて、これが風越山だろうと思ったが、あとで調べたら糸瀬山であった。風越山は私がたどっている尾根の上にあるのだ。ここからも御嶽山を眺めることができて、木曽谷の南側を展望できる。空は白い雲におおわれているのだが、視界は開けているのだ。ここに立つ指導標には山頂まで30分とかかれている。もうすぐである。
傾斜が緩やかになったカヤトの尾根をたどって行く。カヤトの中にはけっこうたくさんの花が咲いていた。もう秋も深いというのに、花が見れるのはうれしい。
クヌギ林に入ったところには「風越の頭」という指導標があって、山頂まで15分と書かれていた。
樹林の中を緩やかに下って行く。きれいな森である。
鞍部から登り始めたところに敬神との分岐があった。これを見送ってさらに細い尾根を行くと、再び敬神の分岐があって、その少し上が山頂であった。
風越山山頂は平坦な尾根の上にあって、山頂といった感じではなかった。しかも樹林に囲まれていて展望はない。
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