BACK 籠ノ登山
2008年10月8日
今日はもう一つ山に登る。軽井沢の近くにある鼻曲山である。
高峰温泉から車坂峠に向かう。霧の中で峠を過ぎたが、ここは浅間山の黒斑山登山口があるところだということに気づいた。実は私は浅間山に登っていない。浅間山は火山活動中のため、黒斑山で代用したのだ。最近、入山規制が解除されたという話も聞いているので、浅間山にチャレンジしたいと思っている。ところが登山道の地図がない。日本百名山のガイドブックは、どれも浅間山を黒斑山で紹介しているのだ。
峠から下って行くと浅間山の登山口があった。地図さえあったら登るのに…。
軽井沢に入り、カラ松林が美しい三笠ロードを走って、白糸の滝に向かう。有料道路の入口の手前で車を停めたが、ガイドブックの登山口と違っている。よく調べたら、有料道路に入って、500mほど行ったところにある長日向のバス停が登山口なのだ。
困ってしまった。有料道路で長日向まで行っても、車を停めるところはないらしい。
そこで地図を調べて、キャンプ場に行く道を歩くことにした。その入口はゲートが閉まっていて、車は入れないのだ。
これを歩いて行くと時々、工事のダンプがやってくる。林道を35分ほど歩いて、ようやくガイドブックにある林道分岐に着くことができた。そこには鼻曲山登山道の標識もあって、山頂まで120分と書いてあった。
カラ松林の林道を歩いて行く。すばらしくきれいなカラ松林が続いて、歩いていて気持ちがいい。カラ松には蔦がからまっていて、その葉が真っ赤に紅葉している。
道はカーブを繰り返して緩やかに上って行く。林道分岐から30分で右から来る林道と交わると、これを横切ったところに「きりづみ温泉・鼻曲山方面」という標識がたっていた。山頂までは80分と書いてある。霧積温泉といったら、森村誠一の「人間の証明」を思い出してしまうのだ。殺された黒人がキスミーと言い残すが、それは霧積のことだったのだ。
そんなことを思い出しながら登山道に入ったのだが、この先は登山道と思ったら林道のような道が続いていて、ほとんど平坦であった。
でも、10分ほど歩くと山道になった。紅葉が始まった自然林の中を歩いて行くと道が二つに分かれていて、右の道は進入禁止になっている。この先で道の崩落があって、その復旧工事中らしい。通行止めになっている道が登山道なのだが、左に新しく道がつくられている。
ここからはすごく急な登りになった。道には白い砂袋が積まれて階段のようになっている。
この急登はきつかった。
ようやく傾斜が緩まると霧の中に入ってしまった。夕方からは晴れるはずなのに、今日は結局、展望は期待できないようだ。
きれいな紅葉の中を緩やかに登って行くと、突然、笹藪の急斜面が立ちふさがって、そこに細い踏み跡が上に伸びていた。これを息を切らせて登り切ると、樹林から抜け出して展望の尾根になった。でも、霧で何も見えない。
笹原の尾根を行くと、前方の霧の中にピークの影が見えてきた。登山道は左の樹林に入って、灌木のトンネルの中、溝のような道を登って行く。灌木から抜け出すとロープが下がるザラザラの急登で、ようやく着いたピークが小天狗であった。砂地の小さな広場に三角点がぽつんとたっていた。
小天狗からは浅間山や四阿山、遠くは北アルプスまで見えるというのだが、霧で何も見えない。残念である。
すぐに大天狗に向かうことにした。
少し下って、紅葉の痩せた尾根を行く。5分ほどで鼻曲山山頂(大天狗)に着いた。15時12分であった。
山頂は樹林に囲まれて展望はできないとガイドブックに書いてあるのだが、南側が開けていた。霧で何も見えないのだが…。
それでも頭上は晴れてきているようで、薄日が差したりする。霧が晴れるかもと期待したが、雲がどんどん湧き上がってきて、真っ白なままであった。
ポッドのお湯でコーヒーをつくって飲んで、ほっと一息。
あとは登ってきた道を引き返した。林道出会いに戻ったのは15時50分、ここからは真っ直ぐに長日向に下った。来るときに歩いた林道は遠回りすぎるからだ。
まっすぐに下って行くと、すぐにゲートがあって、その向こうは別荘地であった。かなり高級な別荘地で「軽井沢ふれあいの郷」というのだ。
別荘地をまっすぐに下ると有料道路の「白糸ハイランドウェイ」に出る。この道を歩いて行くとすぐに長日向バス停があった。
この先も舗装道歩きだが、紅葉の始まった樹林がすごくきれいであった。
料金所の少し手前に自然歩道の入口があったので、これを行くと、ちょうど私の車の前に着いた。16時半であった。
NEXT 茂来山
BACK 関東の山百選
|
|
浅間山の登山口があった
通行止めの前に車を停めた
林道分岐
きりづみ温泉の標識
右は通行止め
傾斜が緩まったが霧に入ってしまった
滑りやすい登り
小天狗に着いた
大天狗への道
鼻曲山(大天狗)山頂 |