BACK 七ヶ岳
2005年10月26日
温泉に入ったりしてのんびりしていたものだから、登山口に着いたときは真っ暗になっていた。
朝。天気はぱっとしない。登山旅行に出て、今日で6日目である。今回は本当に天気に恵まれない。天気予報は晴れなのに、どうして私が登る山のあたりは厚い雲に覆われているんだろう。浅草岳の登山口には大きな看板のような案内が立っている。
歩き始めると、沢に向かって下って行く。最初に沢を渡るのに橋がかけられていた。これを渡ってさらに下って行く。幽ヶ倉沢にかかる橋を渡って、枝沢に出る。こからは水が流れる道を登る。大久保沢という表示があって、ここが最後の水場、山頂まで4kmだ。
急登が始まる。ブナの林の中を登ってゆく。厚い雲だった空がだんだん明るくなって、やがてかすかだが青空が見えるようになってきた。今日は晴れてくれるのだろうか。
やがて、ブナの樹林から抜けて、展望の尾根を登るようになる。
左にはすさまじい岩壁が雲海の上に浮かんでいた。この岩峰はいったい何なのだと思って地図を見ると、これが鬼ヶ面山なのだ。浅草山山頂からこの岩峰を縦走することができるのだ。縦走したいという誘惑にかられた。でも、車があるから無理だ。
行く手には霧のなかから山頂が姿を現してきた。すごい。ともかくて、すっかり晴れて、紅葉もすばらしくきれいだ。その紅葉に彩られた岩峰群はすばらしい。浅草岳ってこんななにすばらしい山だったのか。
田子倉眺めに着く。山頂まで2.5kmとあった。
ここからは鬼ヶ面山の展望がすばらしい。しばらく景色を眺めていた。
さらに展望の尾根を登って行くと、細い岩の尾根になった。剣が峰である。でも、これはそんなに緊張させられる道ではあない。ここからコブを登って鬼ヶ面眺めに着く。
ともかくこの尾根道は展望がすばらしくて、写真ばっかり撮っているものだから、足が前に進まない。
樹林に入って登ると重右エ門岩と標識があった。どれがその岩なのかよくわからなかった。
ここから再び展望の尾根に出ると、田子倉ダムの眺めがすばらしい。そして登ってきた尾根がいくつかの岩峰をもって続いている。行く手の浅草岳山頂はすっかり晴れて、もう間近である。山頂には右の肩に出て、左に少し登る。
山頂到着は9時40分であった。石の祠があって、その後に三角点があった。山頂には登山者が一人いて、写真を撮っていた。この人は日本三百名山を登っているのだそうで、昨日は男鹿岳に登ったのだそうだ。この山は登山道がない山で、テープの目印をたどって藪コギをするのだが、帰りに道に迷って、沢で野宿をしたと言っていた。
山頂ではあまりの景色のすばらしさにのんびりしすぎた。
北東に山頂を白く雪で覆われた山が見える。もう雪が降ったのかと驚いたが、これは飯豊の山並みのようである。北には守門岳が見える。そして鬼ヶ面山の岩峰群。その絶壁は何度見ても飽きない。
南の田子倉湖の奥には山並みが重なっている。一番奥には二つの峰を持つ尾瀬の火打ち岳が見えた。すごい。山はやっぱり晴れてなければ…、とつくづく思ってしまう。でも、本当にこの浅草岳は三ツ星で推薦できる山である。
下山開始は10時20分。紅葉の稜線を下って行く。大満足の山行である。
登山口に戻ったのは12時であった。登山口の広い駐車場から山頂を望むことができる。
つくづく楽しい登山だったと思う。
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浅草岳登山口
沢を渡る
最後の水場、大久保沢
霧が晴れてきた
田子倉眺め、山頂まで2.5km
浅草岳山頂
浅草岳山頂三角点
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