2008年晩秋関西登山
おとわやま 851m

くまがだけ 904m
下居バス停→50分→善法寺→40分→音羽山→30分→経ヶ塚山→30分→熊ヶ岳→30分→大峠→20分→林道終点→20分→不動滝

この山は奈良多武峰のすぐ近くにそびえていて、音羽山・経ヶ塚山・熊ヶ岳を合わせて「音羽三山」と呼ばれるのだ。私はこの三つの山の縦走をしたのだが、登山道は雪に覆われていて、とんでもない冬山登山になってしまった。
熊ヶ岳

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20081120

桜井市の24時間営業のマクドに泊まった。広い駐車場があったので、そこに車を停めて寝たのだ。朝、5時頃にマクドで朝食をとって、それから音羽山の登山口に向った。
登山口は桜井市から7kmほどのところにあるのだが、国道なのにすごく狭い道で、登山口の近くに駐車場がない。ガイドブックには下山口に駐車場があると書いているので、そっちへ行ってみた。国道に面したところに不動の滝入口があって、その滝の前に1台だけ停めれる路肩があったのでここに駐車した。
そうすると登山口までここから歩かなければいけないのだが、すぐそばにバス停があった。念のために時間を確認したら、すぐにやってきそうでである。1分も待たないうちにバスがやってきた。これに乗って登山口の下居までいった。200円であった。
バス停から少し行くと橋が架かっていて、その前に音羽観音寺の丁石がある。その横に石碑があったが、それは古い標石であった。奈良というのは、どこへ行っても歴史を感じさせるものに満ちているのだ。
橋を渡ったところにイラストマップがあって、それによると音羽観音寺の標高は600m、音羽山の標高が851mとなっていた。この登山口が200mほどなので、音羽観音寺までかなりの標高を稼がなければいけない。
舗装された道が続いているのだが、かなり急な上りであった。谷間を行くので日が当たらなくてすごく寒い。手袋で歩いて行った。
舗装道には所々に音羽観音寺までの丁石がたっている。灯籠のような形をしていて、その下に十七と書いてある。でも、その次に見た丁石にも十七と書いてあった。よく見たら十七夜と書かれているのであって、その下に丁目が書いてあるのだった。
山の急な斜面にたつ集落に入った。犬がうるさく吠えていて、放し飼いにされていたらどうしようと思ったが、ちゃんと鎖に繋がれていた。私は犬が苦手なのだ。
この集落を抜けると分岐があって、右に行くと百石である。左の細い急な道を上って行く。この入口には七丁の丁石とお地蔵様がたっていた。その横にすごくかわいらしい「ぼちぼちのぼろーか」という絵があった。この絵はこれからの登山道でしばしば見ることになる。
杉林の中の急な道を歩いて行く。音羽観音寺への参道でもあるので、車も十分通れるほどの広さで、カーブを繰り返して上がって行くのだ。分岐から10分ほどのところにベンチがあって、小さな社と丁石があった。ここが祓堂でお寺まで半分来たところであった。あのかわいい絵もあって、ウサギが「ちょっといっぷく」していた。
ここからさらに急な上りが続いて、道の途中に古い小さな無常橋という石橋があった。もうお寺は近いのだ。
5分ほど行くと道の左に石段が現れて、これを上って行くと石塔が見えてきた。もう音羽観音寺の境内であった。
ここでも犬の吠えるのがうるさかった。参拝者にこんなに犬が吠えたら困るだろうにと思ってしまう。本堂の前に着いて驚いたのだが、屋根が雪で白くなっていた。昨日、三輪山で雪かな…と思ったのだが、本当に雪だったのだ。
本堂にはなぜか等身大のかわいいお坊さんのぬいぐるみがおいてあった。お参りしようとしたら犬が吠えてやってきたのだが、かわいいダックスフンドであった。これなら怖くない。
境内には県指定天然記念物のお葉つきいちょうが高く聳えている。本堂の横にはりっぱなお社もあった。本堂の前で手を合わせてから、山頂を目指した。
社の前を通って歩いて行くと不動堂という行場があった。御堂の後ろは水垢離場になっているのだ。
ここから本当の登山道である。
檜の林の中を登って行くと、道には岩がゴロゴロしていて、沢の中を歩いてるようであった。登って行くと実際に水が流れるようになって、さらに倒木が多くなった。しかも、その上には雪が残っている。登るにつれて雪が多くなって、ほとんど白くなってしまった。
ようやく尾根の上に着いた時はお寺から
35分経過していた。尾根では道に雪がないものの、両側の草木が真っ白になっている。
檜林の尾根をまっすぐに登ってゆく。次第に傾斜が増して、雪も多くなった。でも、道には雪がないので大丈夫である。尾根を
12分ほど登ると山頂であった。檜林の中で、展望はまったくない。山名標識も雪で白くなっていた。
寒いのですぐに次の経ヶ塚山に向かった。檜林の尾根を下って行く。細い尾根に檜の植林がどこまでも続く。鞍部からはまっすぐに登って行くのだが、山頂直下になるとジグザグに登るようになって、行く手に紅葉が見えてきたら山頂であった。
経ヶ塚山山頂にはその名前の通り、経塚と思われる梵字を刻んだ石塔があった。
ここで少し休憩する。樹林の中で展望はないのだが、山頂の林は紅葉の自然林であった。ここまでずうっと檜林を歩いてきたので、紅葉がいかにも鮮やかである。山頂には日も当たり始めた。
山頂から下るとすぐに檜林の中に入って、さらに急な下りになると視界が開けて、行く手に鋭角の三角峰が見えた。これが最後に登る熊ヶ岳であった。
関西百名山では音羽山をあげているのだが、今日の縦走路の山では音羽山は一番標高が低いのだ。音羽山851m、経ヶ塚山889m、そしてこれから登る熊ヶ岳が904mなのである。
熊ヶ岳はすごく遠くに、しかも高く聳えているように見えるのだが、経ヶ塚山からは
30分で登れるということである。
行く手に熊ヶ岳、左手(西)には遠くの山々と集落を眺めながら
下って行くと岩の多い尾根になって、鞍部のあたりでは檜林の下に笹原が広がるようになった。
細い尾根になると笹がびっしりと道を覆い始めて、しかもその笹には雪が積もっている。
すごくヤバイ状態になった。笹を掻き分けて歩いて行くと雪まみれになってしまって、これが溶けてズボンやシャツがビッショリと濡れてしまった。
笹を掻き分けるたびにズボンはどんどん濡れていって、刺すような冷たさである。手袋も濡れて手の感覚もなくなってきた。とんでもない冬山登山になった。
ともかく山頂までがんばらなくてはと思う。登りは北斜面で日陰になっているが、山頂を越えたら日が当たって雪もなくなるだろうと期待する。
寒さと戦いながら、必死で登ってようやく山頂に着いたのは1033分であった。30分の予定に40分もかかってしまった。
山頂で少し休憩。手がかじかんんで仕方がないので、ズボンのポケットに入れて暖める。ところがちっとも温かくならない。よく見たら手袋には雪がびっしり付いていた。
体を動かさないと寒くて仕方がないので、早々に下山開始。下りはは日が当たっているから大丈夫だろうと思ったが、やっぱり雪を被った笹が覆っていて、同じように雪笹を掻き分けて下らなければいけなかった。しかも、笹が雪の重さで道に倒れこんでいて、掻き分けるのも大変であった。雪の重さで倒れ込んだ笹は完全に道を隠してしまっているので登山道がわかりにくくて、何度も道を間違えてしまった。大変な登山になってしまった。
雪と格闘して
30分ほど下ると反射板の横に出た。人工物を見てほっとした。ここから先は笹も少なくなって歩きやすくなって、5分ほど下ると大峠に着いた。
ここには小さな御堂とその横に立派な石柱がたっている。その石柱には「女坂伝承地」と刻まれていた。
峠から右に下って行く。檜林の中のジグザグが続いていて、寒いので早く車に戻りたくて走るようにして下った。5分ほどで舗装の林道に出ると、そこにはガイドブックにあった通り車が停めれるスペースがあった。
舗装道をどんどん下って行く。雪もなくなった林道を10分ほど下ると集落に出る。この集落を抜けてさらに下って行くとりっぱな道をなんどか横切る。私の地図にはない道で、どのあたりを歩いているのかわからなくなってきた。立派な道の高架をくぐって樹林の中に入る。下っても下っても不動滝に着かなくて、道を間違えていないか心配になった。
ようやく車の前に着いたのは林道を25分も歩いた頃であった。ほっとした。


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ちょうどバスがやって来た


音羽観音の参道入口


丁石のたつ道を上がって行く


ここから本当の参道が始まる


祓堂、ここが中間点


石段を上って音羽観音へ


不動堂


涸れ沢を登る


音羽山山頂


経ヶ塚山山頂


行く手に熊ヶ岳が見えた


熊ヶ岳山頂


反射板に着いた


大峠


沢に沿って下る


ようやく車に戻った





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