私の近畿の山百選
みかみやま

標高 432m
御上神社→5分→表登山道口→15分→妙見堂跡→45分→三上山山頂→50分→こかげのコル→35分→田中山分岐→20分→妙光寺山→15分→妙光寺山磨崖仏→20分→稲荷神社→30分→御上神社

この山は近江富士とも呼ばれる秀麗な山である。山頂を往復するだけではつまらないので妙光寺山まで縦走してみた。すばらしいパノラマコースで、三上山登山にはこのコースが絶対にお勧めである。
妙光寺山付近からの三上山

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2007年917

道の駅のかがみの里に泊まったのだが、夜は蒸し暑かった。関西は本当に残暑が厳しい。
6時に道の駅を出発して御上神社を目指す。この神社の鳥居の前に車を停めて登山口に向かった。国道8号線を渡って、集落に入ると登山口の標識があった。この山には表登山道と裏登山道があるのだが、私は表登山道を登る。左に鳥居があって、そのすぐ先に登山口があった。民家の間の急な石段を登るとすぐに門があって、閉じられている。これは猪の被害を防ぐためにつくられているのだそうだ。
このすぐ先に魚釣岩という大きな岩が聳えている。昔、琵琶湖の水位はこのあたりまであったらしくて、古の神はこの岩の上から釣をしたのだそうだ。
樹林の中を急登する。鬱蒼とした樹林の中の登りで、登山道は露岩で覆われている。急な階段の道を10分ほど登ると、裏登山口からの道と合流した。その道を空身の二人の登山者がやってきた。裏登山道のほうが一般的なのだろうか。
すぐに樹林から抜け出して平坦地に着く。そこには石灯篭や石垣が残っていて、廃屋もあった。これが妙見堂跡である。

ここから再び薄暗い樹林の中を登る。木の階段の道を行くのだが、途中では荒れた箇所もあって、露岩の上を歩いたりするのだ。薄暗い樹林の中の道が続き、妙見堂から10分ほどで二越の分岐があった。
さらに5分ほど登ると割石との分岐に着いた。割石を経由しても登山道と合流することができるというので、割石に向かった。荒れた急な道を登って行くと大きな岩の重なりがあって、その巨岩が縦に割れている。その割れ目には鎖がつけられていた。この割れ目を通り抜けれるようなのだが、私は遠慮した。(デブで細い隙間を通り抜けれないというわけではないのだが)巨岩を左から回り込むとその上に説明板があって、そのすぐ左が登山道であった。
ここからは巨岩の間を急登する険しい道が続く。イラストマップにあった「姥の懐」らしい。岩場には手すりが設けられていて、これにすがって登って行く。樹林が途切れて、振り返ると大津の街と琵琶湖、そして比叡山が一望できた。すばらしい眺めだ。
再び樹林の中を急登する。足場はかなり悪くてスリップしないように慎重に登って行く。再び手すりが現れ、上から話し声が聞こえてきて、樹林から抜け出すとそこが山頂であった。大きな一枚岩があって、その向こうに鳥居と三つの祠がある。
5人のグループが大岩の前にいて話をしている。休憩しながら聞くともなく聞いていると、なにかしら新興宗教のグループみたいで、先生のような人が人生訓を語っていた。あとで登ってきた登山者が言葉を交わしていたが、どうやら毎日登っているらしい。
でも、大岩の上からは展望がすばらしくて、琵琶湖を眺めながら軽い食事をした。
祠の横から少し登ってピークに立つ。ここが本当の三上山の山頂だと思うのだが、標識は何もなかった。
三上山から下る。階段の道をジグザグに下って行くのだが、途中に健脚向きの道が分岐する。私は一般向のコースを下った。健脚コースは尾根を真っ直ぐに下るのに対して一般コースはジグザグに下るのだ。足に負担をかけないようにゆっくり下るつもりなのだが、一般コースと健脚コースでは距離で500mほど違うのだ。
杉林の中を下って行くと、なんども健脚コースと交差する。20分ほどの急降下の後、傾斜が緩まると樹林から抜け出して東屋の前に出た。広い道を緩やかに下ってバンガローがたつ広場に着く。ここが花緑公園である。ところが、ここで道がわからなくなった。ガイドブックでは「こかげのコル」に着くことになっているのだが、公園の中にはたくさんの遊歩道が交錯していて、園内のイラストマップにも「こかげのコル」は書かれていない。困ってしまった。
地図と磁石で方向を確認すると下りすぎていることがわかった。一旦、山側に引き返すしかないようである。遊歩道を登って行くと、ラッキーなことに「東光寺越」の方向を指す標識を見つけた。これが私の探しているコースである。この指導標に従って細い道を緩やかに登ると、分岐があって、その指導標に「こかげのコル」と書かれていた。指導標には「三上山登山道」という矢印の下に「東光寺越」という標識が加えられていた。ともかくこれで縦走路に戻ったことになる。砂地の道を登って尾根に着くと、そこに東光寺越の標識があった。
背の低い松林の尾根に砂地の道が続く。振り返ると三上山が鋭い三角形で聳えていて、その姿は近江富士の名にふさわしい。

低い松の生える尾根を行くと、行く手には緑の山が連なり、その山腹には巨岩がいくつも見える。すごい山並みである。こうした山々を眺めながら行くと岩のトンネルがあって、これをくぐったところに「古代峠」という標識があった。
松の林の尾根を行くのだが、けっこうきつい所もあって巨岩の横を鎖で登ったりする。一旦下って登り返し、着いたピークは田中山の分岐であった。行く手には松におおわれた緑の山が見えるが、その山腹にもたくさんの巨岩が見える。標高は200m余りなのにすごい山に見える。ただ単に三上山の往復で終わらせなくてよかったと思う。でも、この縦走で困ったのは蜘蛛の巣が多いことである。歩くときは足元を見ることが多くて、つい目の前には注意が行き届かない。そうすると蜘蛛の巣に顔を突っ込んでしまうのだ。そんなことが何度もあって、この山は蜘蛛の巣窟かと叫びたくなった。
アップダウンを繰り返して、ようやく妙光寺山と下山路の分岐に着いた。ここから妙光寺山を往復するのだ。
明るい松の林から鬱蒼とした樹林の中に入ると、6分ほどで山頂に着くことができた。林の中でまったく展望はなくて、山名が書かれた小さな標識だけがあった。
分岐に戻って急降下する。
滑りやすい道で、木の枝につかまったりして下って行く。7分ほどで岩屋のある広場に着いた。ここが妙光寺磨崖仏との分岐である。水平な道を行くと、左の巨岩に地蔵さまが彫られている。地蔵の高さは160cmで鎌倉時代のものなのだ。すばらしい作品である。
ここから傾斜は緩やかになって、樹林の中を10分ほど行くと赤い鳥居についた。この前にも猪のための柵が設けられていた。
すぐに林から抜け出して、畑の中を歩いて行くと稲荷神社の前で国道8号線に出る。あとは国道を3kmほど歩くだけである。
車を置いた御上神社に戻ったのは10時半であった。
この御上神社の本殿や楼門・拝殿は重要文化財だというので、それを見に行った。たしかに立派なものであった。


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ここが登山口


魚釣り岩


妙見堂跡


割石


三上山山頂


山頂からは急下降する


花緑公園に着いた


東光寺越


岩のトンネルをくぐると古代峠


田中山との分岐


妙光寺山山頂


妙光寺磨崖仏





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