BACK 野坂岳
2007年9月13日
今日はもう一つ山に登る。ここから25kmほど南にある赤坂山である。
敦賀市から黒河沿いに林道が続いているのだが、道路地図を見ると「一般車は通行不能なダートな道」と書かれている。国道を走ってマキノ市のほうから峠に向かうことにした。
ところが、せっかく回り道をしてきたのに、県道から林道に入るとすぐに通行止めになっていた。登山口の黒河峠まではあと3kmほどなのだが、歩くことにした。
今日はすばらしい天気で、林道を歩いて行くと太陽がガンガン照りつける。今回の登山旅行では帽子を忘れてしまったので、日の光をもろに浴びてしまって熱中症になりそうだ。汗だくで林道を登って行く。林道は曲がりくねっていて、峠はまったく見通せない。
歩き始めて40分、ようやく新しいトイレがたつ登山口に着いた。なぜか車が1台停まっている。通行止めのはずなのにどの道をきたのだろう。
登山口から階段の道を急登する。樹林の中を5分ほど登ると林道に出てしまった。この林道を300mほど歩くと再び登山道入口がある。
階段の道を急登すると、やがて道は山腹を水平に行くようになる。所々、露岩があって岩を越えて歩いて行かなければいけない。
15分ほど行くと、道がカーブするところで展望が開けた。露岩の上からは真向かい乗鞍岳(もちろん信州の乗鞍岳ではない)が見える。送電線が何本も山頂に延びている。
ここからはほとんど急な登りがなくなった。登りがあっても長い振幅のジグザグで、ほとんど傾斜がない。このため、距離を歩くわりには高度がちっとも稼げない。
緩やかに登って行くと、とつぜん木道があった。よくみると、確かに木道の下は湿った感じになっている。木道から下るとベンチが置かれた小さな広場があった。その前を小沢が流れている。水はきれいなので飲んでみた。冷たくおいしかったが、流水はなにが混じっているかわからないのでそれ以上飲むのは止めた。(北海道だったら、湧き水以外ではかならずエキノコックスを心配しなければいけないのだ。そのクセが残っている。)
ここで少し休憩する。林道歩きからそのまま登り始めたので、けっこう疲れてきているのだ。
流れの広場から少し登ると三国山の分岐がある。もちろん三国山を往復するのだ。すぐに小さな流れを渡り、樹林の中を行くと、急な階段の登りになる。分岐から15分ほどで山頂に着いた。
三国山の標高は876mで、赤坂山よりも高いのだ。背の低い潅木の茂みの後に三角点があった。三等三角点であった。三国山の山頂からは真向かいに乗鞍岳がよく見えた。
写真を撮ってすぐに下山。分岐に戻って樹林の中を歩いて行く。少し下ったり、稜線を乗越して西側を歩いたりする。けっこう複雑に曲がりくねった道である。
樹林越しに岩峰が見えてきた。この山にこんな険しいところがあるのかと思いながら登って行くと、すさまじい岩壁を持つピークがたちふさがる。これが明王ノ禿であった。
奇岩がそそり立ち、崩落を続けている絶壁である。この横の階段を登って、絶壁の上に出る。ザレた裸地で絶壁の側には鉄柵が設けられていた。
ザレを階段で下る。行く手には端正な三角形の赤坂山が見えた。
樹林の中に入ってこれを抜け出ると、明王の禿の岩壁の縁に出た。ここからの眺めもすばらしい。
ススキの原の鞍部からいよいよ赤坂山への登りになる。
ススキの中を10分ほど急登して山頂に着く。5人の登山者が休憩していた。今日は本当に登山者が多い。
振り返ると明王ノ禿が小さく見え、その左には大きく三国山が聳えている。南東には琵琶湖が見えるのだが、霞んでいて湖面がはっきりしないのが残念。
山頂には三角点のような石柱が二つあったが、そのうちの一つは本当の三角点であった。よく見たら、四等三角点と刻まれていた。
帰りは来た道を引き返す。
順調に下って、車の前に戻ったのは15時40分であった。
明日は天気がよくないのだが、とりあえず登山予定の賤ヶ岳を目指す。
NEXT 賎ヶ岳
BACK 私の近畿の山百選
|
|

通行止めだった

黒河峠

木道になった

ベンチのある広場

三国山山頂

明王の禿の上を行く

明王の禿を振り返る

行く手に赤坂山

赤坂山山頂
|