BACK 室生寺から済浄坊
2003年8月3日
この週末は先週に引き続いて、北陸の山に登ろうとしていたのだが、金曜日につきあいで酒を飲むことになってしまって、土曜日、目が覚めたら6時近かった。
この日の登山はあきらめざるをえなくなった。
そこで今日の日曜日は何としても山に行くぞと決心したのだが、さて、どこに行こうかと悩んでしまう。1日しかないのだから遠出することもできない。
仕方がないので、秋に登ろうと思っていた倶留尊山に登ることにした。
これは東海自然歩道のコースにある。
前回は室生寺から曽爾村まで歩き、最後に兜山・鎧岳に登った。今回はその続きを歩くのだが、東海自然歩道は倶留尊山の亀山峠までは行くものの、山頂には向かわずにそのまま峠を下ってしまう。もちろん私はすぐ近くに山頂があるのに、これを見逃すことはできなので、一時、東海自然歩道とは別ルートを歩くことになる。
朝、4時30分に起床。ザックに荷物をつめて、駅に向かう。途中のコンビニで食糧を買い込んで、これを電車の中で食べて朝食にした。
西向日から淡路へ、ここで堺筋線に乗り換えて日本橋、さらに千日線に乗り換えて鶴橋。最後は近鉄で名張まで向かうのだが、早朝のため準急しかなくてものすごく時間がかかった。
名張に着いたのは7時55分である。
前回、この名張まで来たときに、バスの時間は調べてあって、名張発は8時ちょうどなのだ。
バスは「葛」で降りた。ガイドブックでは太郎路で下車と書いてあるのだが、私は室生火山群の造り出す柱状節理の絶壁が見たくて、1区間よけいにバスに乗ったのだ。
葛のバス停で降りると、目の前に鎧岳の岩峰が聳えていた。絶景である。
天気は良くて、真っ青な空を背景に聳える鎧岳、写真を何枚も撮ってしまった。
さて、太郎路まで引き返さなければいけない。
ところが、少し歩くとすぐに東海自然歩道の入り口の指導標があった。
新しい階段の道が下を流れる川に向かって続いている。しかも川には新しくできたばかりの吊り橋が架かっていて、その横には新しい休憩施設もあった。
ラッキー、新しく道がつけられたのだ。
これを通って倶留尊高原に向かうことにした。吊り橋を渡って少し行くと広い道に合流するが、これがガイドブックに書かれている太郎路から来る道である。
集落を抜けると、ひたすら舗装された道を登って行く。
道端に新しい店を見た。しゃれた造りで、旗がいくつも立っていて、そこには倶留尊高原地ビールと書かれている。今日は日が強烈に照り付けるのでのどが渇く。本当に冷たい地ビールが飲みたくなった。しかし、ここでビールを飲んでしまったら、後でバテてしまう。がまん。
振り返ると鎧岳、兜岳のすばらしい展望。
少し行くと指導標が立っていて、ようやく舗装道路から離れることができた。
深い林の中の道を行く。傾斜はけっこうきつい。
30分ほど歩くと再び車道が見えてきた。一般的にはここからは車道を歩くべきなのだろうが、山道は続いているのでこの道をさらに行くことにした。
だんだん道は荒れてきた。
最後は、舗装道路のコンクリート壁に沿って急な踏み跡をたどって、車道に出た。
これを少し行くと分岐があって、まっすぐ行くと後古光山に行き、左折すると亀山である。私は亀山をめざす。
地図を見ると、この分岐から少しだけ行ったところで、亀山峠に直登していく道がある。
これを行くことにした。木の階段を登っていくと、ようやく林を抜ける。ここから視界が開けて、下には擂り鉢状の草原が広がっていた。
お亀池があるはずなのだが、と探してみると、その草原に池の輪郭のようなものが見える。池の水はなくなっていて、そこには草が生い茂っているのだ。
道は右に向かって登って行く。
登りついところが亀山である。
ここからは、これから登る倶留尊山がよく見える。笹の緑の草原に覆われている一種独特の風景である。
振り返ると、堂々とした風格のある山が聳えている。地図で確認すると、これが後古光山のようである。登りたくなってしまうのだが、私はこれから倶留尊山を登らなければいけない。
急なやせた尾根道を下ると亀山峠に着く。
ここで休憩。ともかく暑い。今日は水をたくさん飲んでいる。ちょっと飲み過ぎだ。ばててしまうかもしれない。
亀山峠から山頂めざして登って行く。
林の中に入って急登していくと、小さなプラカードのようなものが立っていた。
倶留尊山山頂に行くには入山料を払わなければいけないのだそうだ。
私は、自然保護のために入山料をとったりすることには決して反対ではない。
しかし、と思ってしまう。
たとえば、尾瀬のように何万人という「観光客」が押し寄せるようなところでは極めて有効だと思う。しかし、この倶留尊山で入山料を徴収して、どれほどの効果があるのかと思ってしまう。たとえば、入山料を徴収するためには人を置かなければいけない。その人件費のほうが高くつくのではないかと思うのだが。
さらに、入山料をとることによって、山頂に登る人間は間違いなく減ると思う。
私は、この倶留尊山は全国的にはほとんど無名に近いと思っている。300名山に選定されてはいるが、この山にわざわざ登りに来るのはよっぽどの山好きである。
そういう人を排除するようなことがはたして、この倶留尊山にとっていいことなのだろうかと思ってしまうのだ。
関西では二上山が有料だった。なにかしら自然保護というよりは、これはあくまでも印象の話しなのだが、関西人独特の「がめつさ」を感じてしかたがないのだが。
亀山峠から登りついたところが山頂かと思ったらそうではなかった。
これは「二本ボソ」というピークなのだ。ここには小屋が建っていて、その壁に入山料徴収の看板が打ち付けてあった。でも人はいなくて、募金箱のような箱だけが置かれていた。
日曜日で入山者一番多いと思われる今日でさえ、人を置かないとなると、入山料徴収というのは、ほとんど有名無実化しているのではないかと思う。人件費の方が高くつくのではないかと思ってしまった。自然保護のための方策なら、もう少し別の方法を考えたほうが良いのではないかと思うのだが…。
このピークからはすさまじく急な道を下る。ロープがフィックスされている。これにつかまったりして下っていく。
ところが途中で雨が降り出した。しかたがないので、傘をさして下りはじめたが、急な下りで片手が傘というのはきつい。この急な坂の途中で雨具に着替えることになった。
鞍部まで下って、ふたたび登り返す。きつい登りである。
倶留尊山山頂には私一人であった。
小雨が降るなかの山頂で、展望が得られないのが残念だ。
倶留尊山頂からは再び、急な道を下る。
鞍部まで下ったところで、中太郎生に向かって樹林の中の道を下る。
途中で へ行く道を分かれる。
舗装の道に出て、曲がりくねった道を行く。
着いた集落が中太郎生である。
ここで国道と交わるのだが、そこには立派な酒屋さんがあって、そこがバス停になっている。
ここにはベンチもあったので、少し休憩した。雨も止んだようなので、ここで雨具を脱いだ。
さて、次に目指すのは大洞山である。
私が30年前、大阪に住んでいたときに自然歩道を歩いていたのだが、この大洞山についてはよく記憶している。私が登ったとき、自然歩道はまだ整備中で、雄岳と雌岳の鞍部に着いたときは、階段の設置中であった。途中まで作られた階段を登って雄岳を往復したのだ。
なんか懐かしさがある。
次第に山の中の林道になって、途中で祠があった。
けっこう規模の大きい神社のようで、地図を見るとこれが蔵王堂のようである。
薄暗い林の中で、お堂の横には3体の石仏が立っていた。
どんどん登って行く。山道から再び舗装の道になって、この車道を行くと峠があって、自然歩道はこのまま車道を行くのだが、私は大洞山を縦走したいと思っているのでここから山道に入る。車道からほんの少し登ると、右に広場があって、ここには自然歩道の休憩施設があった。ここで休憩。
ここから登山道を登る。すさまじく急な道である。ようやくの思いで登りついたのは雄山山頂。かなり荒れた感じの山頂であった。地図を見ると雌岳のほうが標高は高い。
いったん下って、鞍部に着く。ここには指導標が立っていて、右に下ると東海自然歩道なのだ。今の自然歩道は大洞山は巻いてしまって、倉骨峠から尼ヶ岳に登るようになっているのだ。
潅木の間の道を下る。時間が気になりだした。
私のもっているガイドブックでは、尼ヶ岳を越えて高尾という集落からバスに乗るようになっている。もう時間は4時になっている。高尾に着くのは7時頃になってしまいそうだ。
しかたがないので、太郎生に下ることにした。
地図を見ると、倉骨峠から林道を下ると下太郎生に着くことができて、そこにバス停がある。
尼ヶ岳は次回にして、大急ぎで下ることにした。最終バスは5時くらいまではあるだろうか。最悪、名張まで歩かなければいけないかもしれない。
舗装された車道に出る。ここが倉骨峠である。
ここからは車道を歩いた。山襞にそった曲がりくねった道を行くと、指導標があって下太郎生に下る山道である。
山道をほとんど走るようにして下る。バスの最終が何時かわからないので、ともかく急ぐことにした。
林道を横切ってさらに行くと、集落の中の道に出る。
ここからは車道を行く。
バス停に着いたのは5時少し前であった。
心配だったバスの時間を確認すると、けっこう遅くまであるのだ。40分ほど待ち時間があったので、バス停の向かいにあったお店でビールを買った。
今日の頑張りに、一人で乾杯した。
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名張駅

鎧岳

つり橋に下る

ファームガーデン、地ビールが飲みたかった

林の中の道を行く

亀山に向かって登って行く

亀山峠

二本ボソ

二本ボソから倶留尊山山頂を望む

ロープを手繰って登る

倶留尊山山頂

二本ボソを振り返る

樹林の中を下る

中太郎生のバス停前の酒屋さん

大洞山に向かう

蔵王堂

大洞山への登山口

大洞山山頂

下太郎生のバス停
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