2008年春 山陽山陰登山
たかだけやま

標高 1040m
林道終点登山口→1:00→桐ヶ峠→10分→独標→30分→三角点→5分→高岳山山頂→3分→三角点→20分→独標→7分→桐ヶ峠→45分→林道終点登山口

高岳山は周防と長門の国境に聳える山である。私が登ったのは緑がすばらしくきれいな季節で、輝く緑の中を歩くだけで十分楽しかった。山頂の展望広場からは目の前に十種ヶ峰を見ることができ、眼下には箱庭のような集落が散らばっていた。
登山道から仰ぐ高岳山

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2008522

道の駅願成就温泉に泊まった。何でも願いがかないそうなすごい名前の温泉で、是非入りたかったのだが休館日だった。深夜、何度かパトカーが見回りに来ていた。私は「路上生活者」ならぬ「車上生活者」で、ヒゲボウボウでほとんどホームレスに近いかっこうなので、警察官からは間違いなく不審者と見られそうだ。けっこう、ドキっとしてしまうのだ。
今日登る高岳山の登山口は道の駅から6kmほどである。昨日国道から登山道への入口は確認してある。6時ごろに車を発進した。
標識に従って農道に入ると、角ごとに高岳の標識があって迷うことはない。ところが登山口近くになったら標識がなくなって、すごく荒れた道になった。判断に悩むところもあったが、赤いリボンをたよりにガタガタの道を走って、車が置けるスペースのあるところで停めた。この先は四駆でもきついようで、ここが限度のようだ。それに、ここには登山に使ったと思われる杖が何本も立てかけてある。
ただ、登山口の標識がないのが心配だ。
ともかく身支度して、荒れた林道を歩いて行く。
左に大きくカーブすると古い木橋があった。とても車は渡れそうもないので、車を置いてきてよかったと思った。
右に渓流を見ながら登って行くと、道の真ん中が深くえぐれたとんでもない道になった。本当にこの道でいいのかと心配になったが、林道終点の広場に着くと、そこには高岳山の標識があった。道は間違ってなかった。
すぐに渓流を渡って杉林に入る。鬱蒼とした杉林が続いて、さっき渡った渓流は深い谷となってはるか下になった。この谷に右から流れ込む支流を渡る。けっこう水が多い。そこから道は左にカーブしていって、さっきまで深かった谷がせりあがってきて、これを渡る。
杉の急斜面を何度かターンして登って行き、杉林から自然林に入ると渓流に沿ったすごい急登になった。左に流れをみながら、細かなジグザグを繰り返して急斜面を登って行くのだ。これはきつい登りであった。
何度か流れを渡るのだが、最後に水が岩の間から湧き出しているところを渡ると、その先で右に大きくターンをする。その先に沢の流れはまったくなかった。ここからは山の斜面を水平に歩いて行くのだ。急登から解放されてほっとしたら、ロープの張られた狭いトラバースがあって、これは慎重に渡った。
トラバースを5分ほど行くと峠に着いた。ガイドブックには桐ヶ峠と書いてあるのだが、その名前の標識はなかった。
峠には指導標がたっていて、右に行けば三つ頭、左が高岳山である。三つ頭ってどんな山なのか知らないので、ともかく高岳山を目指す。
日の光に緑が輝く明るい尾根を行く。ガイドブックには展望の尾根道と書いてあるのだが、まったく展望はなかった。
行く手に大きなピークが迫ってきて、急斜面を登りきったピークからは樹林越しに高岳山と思われる大きいな山が見えた。だが、それに続く尾根がない。ウソだろうと思ってしまったら、このピークからはすさまじく下らなければいけないのだ。どっと疲れが出てしまう。
ピークからの下り口に「独標906m」と書いた小さな札が木に下がっているのを見つけた。
独標から急下降する。どこまで下ってしまうんだと思うくらい下ってしまう。行く手には高岳山が大きくそびえている。樹林に邪魔されて全体は見えないのだが、横に長く伸びた山で、その中に少し高くなっているところが山頂のようである。
鞍部に降り立ってから今度は急登が始まる。ナラやブナの緑がきれいで、この輝く緑の中を登って行くと、突然、露岩の登りになった。この先は岩登りになるのかと心配したが、岩場はここだけで、そこから8分ほど急登すると前方が明るくなって傾斜が緩まる。
平坦になるとすぐに三角点があった。樹林の中の道端にチョコンと置かれた三等三角点で、傍の木には高岳山と書いた札が下がっている。高岳山頂ってこれだけかよ…と思ってしまう。でも、ガイドブックにはこの先に展望の広場があるというので、先を急ぐ。
明るい樹林の中を100mほど行くのだが、この間の緑の回廊がすばらしくきれいであった。
林から抜け出すと展望の広場に着いて、ここに高岳山の標識があるのかと思ったら何もなかった。広場の真ん中に三角点に似た石柱があって、その後ろには意見箱というポストが置かれている。
西側が開けていて、目の前には山頂付近が笹原の特徴的な山が聳えている。昨日登った十種ヶ峰であった。この山の右に津和野があるはずなのだが、樹林に隠れてよく見えなかった。眼下には箱庭のような集落が散らばっていて、
このすばらし眺めを見ながら休憩。
いい天気なのだが、遠くの山は白く霞んでいる。今回の山旅では、遠くまで見通せることはほとんどなかった。やっぱり春はこんなものなのかもしれない。(中国の黄砂の影響もあるのだ、ニックキ中国)
山頂からは来た道を引き返すだけである。
登山口に戻ったのは9時半。林道を歩いて行くと、左の流れが小さな滝を造っている。よく見るとナメ滝になっている。流れまで下って写真を撮ってしまった。小さいけれどもきれいな滝である。
車に戻ったのは935分。国道に向かって車を走らせて行くと、きれいに十種ヶ峰が見えた。朝はまったく気がつかなかった。そして振り返ると、今登った高岳山がゆるやかな連なりとなってそびえていた。


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路肩に停めた


すぐに古い橋があった


林道終点、ここが登山口


鬱蒼とした杉林を登る


ロープが張られたトラバース道


桐ヶ峠


独標


露岩の登り


道ばたに三角点があった


展望広場


展望広場




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