2008年春山陽山陰登山
りゅうおうざん

標高 613m
福江駅→15分→登山口→30分→主尾根→40分→牝鋤尖山→15分→牡鋤尖山→15分→竜王山→20分→竜王神社上宮→25分→県道出合→15分→吉見駅

竜王山は下関の北に聳える山でである。そんなに高い山ではないのだが、九州を遠望できるという縦走ができるのだ。山頂にあるのは一等三角点である。
尾根から見る竜王山

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2008517

長府の観光を終えて、明日登る竜王山の登山口に向かった。登山口には溜池があるので、そこに駐車できないかと思って車を走らせた。暗い中走っていったら、どんどん道が細くなって、とても停車できそうもない。ターンできるところもなくて、バックで戻らなければいけなかった。
最寄の駅の福江駅は駅舎がない完全な無人駅で、車なんか停めれそうもない。
困ってしまって、下山する吉井に向かって走っていくと国道の路肩にパーキングスペースがあったのでここに泊まることにした。すぐ左は海である。国道なので車がひっきりなしに通る。でも、ビールを飲んで本を読んでいたらいつの間にか眠ってしまった。

518

5時頃に行動を開始した。まず吉井駅に行って、登山口のある福江に行く列車の時間を確認した。ちょうど545分列車が出ていったところで、次は624分である。
駅前に車は止めれないので、登山口に向かって走って行くと、竜王神社参道の横にスペースがあった。ガイドブックでは下山路で竜王神社の上宮・中宮を通るので、たぶんここに下りてくるはずである。
身支度をしたら66分になってしまった。急ぎ足で駅に戻ると615分であった。
朝は無人なので、切符を買ってホームに入り、列車の来るのを待った。ところが、時間になっても乗る人もいなければ、列車も来ない。不思議に思って、駅舎に戻って時間を確認したら、624分の便は休日運休であった。今日は土曜日である。次は648分であった。さらに30分待たなければいけなかった。
ぼんやりと列車を待っているのも、悪いものではない。のんびりした気分になる。列車を待ちながら、今日の登山のガイドブックを読むと、とんでもない難路だとわかった。私は西側から登ろうとしているのだが、一般的には東側の深坂溜池から遊歩道を登るらしいのだ。私が登るコースはほとんど使われていないくて、道もはっきりしないのでテープを見失わないようにたどれと書いてある。ゲッと思ってしまう。でも、ここでコースを変えるわけにはゆかない、覚悟してこの難路に挑むことにする。
列車で一駅、福江駅に降り立つ。昨日車を走らせたので道はだいたいいわかる。すぐに踏み切りを渡って、まっすぐに山に向かって歩いて行く。県道を渡って、民家の横の細い道を行く。このあたりで昨夜は引き返したのだ。畑の横を通って樹林の中に入ったところ、右に溜池があった。
これを過ぎると道が分かれて右の草が生える道に入る。入口には標識があった。これを歩いて行く。樹林の奥には溜池が見える。行く手にちょっとした笹叢があって道が分かれている。直進するとすぐに右にテープがある。まさかこの道に入るのかと心配してしまうような荒れた道である。この道に入るとすぐに小さな流れを渡った。
ここからは本当にテープだけを頼りに歩いて行く。道はかすかな踏み跡で、それも落ち葉におおわれているのでテープがないと道を辿ることは不可能である。
沢に沿って登ってゆくのだが、なんどか涸れた沢を渡る。ともかくテープを見失わないようにするのが精一杯で、自分がどのあたりを歩いているのか確認するゆとりがない。でも、予想以上にテープは親切につけられていて、迷うことはなかった。
最後は急登であった。すさまじい急斜面を木につかまって登って行く。道がしっかりしていなくて足元が崩れる大変な登りであった。ようやく上が明るくなって稜線が近いことが判る。

でも、稜線近くになったらテープが少なくなって、道がはっきりしなくなった。踏み跡は稜線に平行して続いているようだ。すぐ右が稜線だと思うので、強引に登ってみた。そうしたら無事、広くてしっかりした道に出ることができた。私が飛び出した道のすぐ右には指導標がたっていて、深坂溜池への道があった。そして、そこには福江に下る入口の標識もあった。
ともかく、これで安心である。ここからは遊歩道を登っていけばいいのだ。
竜王山への縦走路の途中には牝鋤尖山と牡鋤尖山の二つのピークがあって、まず牝鋤尖山まで標高差300mを登らなければいけない。アップダウンが続く。登り下りの急なところは階段になっていて、これを登って行くのはけっこう体力を消耗する。ピークに着くとだいたいベンチが置かれていて、休んでくださいと誘っている。でも、ひたすら山頂を目指すのだ。
樹林の中を行くので展望はないのだが、行く手には高く鋤尖山がそびえているのが見える。これを登らなければいけないのかと、気力が萎えてしまいそうである。アップダウンを繰り返しながら標高をかせいで行く。

長い階段を登ってようやく牝鋤尖山山頂に着いたのは825分であった。ベンチも置かれているので、ここで長めの休憩をとった。西側が開けていて海が見えた。ここには三角点もあった。四等三角点であった。
休んでいたら、夫婦の登山者がやってきて、この旦那さんと話をした。地元の人で、この山にはしょっちゅう登っているらしい。私が福江から登ってきたと行ったら、その道を知ってる人はほとんどいなくて、自分も歩いたことはないと言っていた。

先にこの二人は出発していった。私もすぐに後を追うように出発。
急な階段を下って行く。道は鬱蒼とした照葉樹林で、こんな道も好きなのだ。
鞍部から急な階段を登って牡鋤尖山山頂に着く。牝鋤尖山よりも視界は開けていて海がきれいに見えた。東側にはダム湖のようなものが見えたが、これが深坂溜池のようである。
すぐに竜王山に向かう。少し下るとあとは緩やかなアップダウンである。このまま山頂かと思ったら、やっぱり最後は階段の急登であった。
竜王山山頂に着いたのは913分であった。けっこう登山者がいて、さっき牝鋤尖山であった二人もいた。また、500回登山記念の横幕を持って記念写真を撮ってるおじいさんもいた。この山は本当に下関の人に親しまれてる山のようである。
山頂の標識の横には鐘が下がっていた。その足元にある三角点は一等三角点であった。
山頂からは
360度の展望で、さっきの人が見える景色を説明してくれた。九州の由布岳や空気の澄んだときは九重まで見えるらしいのだが、今日は霞んでしまっていて、近くの山や海が見えるだけである。でも、すばらしい眺めである。
お礼を言って山頂をあとにした。樹林の中に入るとすぐに鬼ヶ城との分岐があった。鬼ヶ城という山はけっこう多いのだ。私もこの先、鬼ヶ城山に登らなければいけないのだ。
ひたすら下って行く。照葉樹林から檜の林に入ると、銅の鳥居の前に着いた。ここが竜王神社の上宮である。右に急な石段が続いている。せっかくなので上宮にお参りして行くことにした。石段を登ろうとしたら、「ここからは素足でお参り下さい」という標識をみつけてしまった。でも、登山靴のまま石段を上ってしまった。ごめんなさい…。
登山道をさらに急下降してゆく。15分ほど下ると左に平坦地があって、その広場に小さな社がたっていた。ここが中宮であった。この広場に入って、手を合わせてから鳥居の石段を下って登山道に戻る。
すぐに樹林から抜け出して車道に出た。そこには竜王山登山口の標識がたっていて、山頂まで3kmと書かれていた。
県道を横切って舗装された細い道を歩いて行く。振り返ると竜王山が大きくそびえていた。
畑の中を歩いて行くと集落に入った。さて、私が車を置いた神社はどこだろうと探してしまう。私の予定では神社の横に出るはずだったのだが…。集落の人に神社を訊いて、家並みを抜けると田んぼの中に鳥居がたっていて、そこに私の車が見えた。
1025分になっていた。この神社にお参りをしてから次の白滝山に向かった。


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吉見駅


福江駅


農道を行く


登山口の先で右の踏み跡に入る


荒れた沢に沿って登る


尾根の上にはしっかりした道があった


尾根の道を登る


ピークにはベンチが置かれていた


牝鋤尖山山頂


鋤尖山山頂


竜王山直前の急な登り


竜王山山頂


竜王神社上宮の鳥居


竜王神社中宮


登山道入口





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