BACK 三国山
2008年11月8日
昨夜、三原山の登山道入口のある余戸の集落までやってきて、ガイドブックに書かれている車の待避スペースに車を停めた。街灯が煌々とともっていて、車の中が明るくてすごしやすかった。昨日の夕方から降り出した雨はずうっと降り続いて、朝になっても止む気配はない。携帯で天気予報を確認したら、午前中はずうっと雨で、昼過ぎに曇りになるらしい。雨が止むまで車の中で本を読んでいた。
9時頃に登山口に向かって車を発進させた。国道からすごく細い道に入る。梨畑の集落を抜けるのだが、すごい急斜面に家がたっていて、その中をターンをくりかえして上って行くのだ。細い道であるが舗装されていて、その終点が登山口であった。
ここで読書をしながら雨が止むのを待った。
11時ころに雨が止んだので身支度を始めた。雨上がりでもあるし、ズボンが濡れてしまいそうなので雨具のズボンで行くことにした。
登山口には「三原台での植物の採取を禁止します」という標識がたっていて、私がこれから登ろうとしている山は、三原山というよりは三原台という名前の方が一般的なのだ。
そしてガイドブックによると、この山には山頂らしきところがないみたいなのだ。広いススキの台地が広がっているだけらしい。ちょっと登山意欲をそがれてしまうのだが、ともかく登ってみるしかない。
登山道に入ってすぐに熊出没注意の看板がたっていた。山陰の山ではちょくちょく熊注意の標識をみるのだが、本当に熊が出るのかどうかわからないのだが、ステッキにつけた鈴を意識的に強く鳴らしながら登ってゆくことにした。
かなり急な登りが続く。登るにつれて、深くえぐれた溝の中を行くようになる。雨は止んでいるが、空はどんよりとした雲に覆われているので、鬱蒼とした林の中は薄暗い。いかにも熊が出そうで怖かった。
傾斜がようやく緩やかになると、登山道も溝の道から抜け出して、尾根の少し右を行くようになる。紅葉が始まっていて、真っ赤な紅葉は少ないのだが黄色く色づいた林がすごくきれいであった。
時々、傾斜がきつくなったりするが、全体的には緩やかな登りが続く。
紅葉の自然林の中にアカマツが混じるようになって、少し行くと「ゴミは持ち帰りましょう」の標識がたっている。よく見たら、その下に氷ノ山・那岐山国定公園と書いてあった。三原山も国定公園内なのである。登山口から30分ほどたっていた。
ここから5分ほど行くと尾根と合流して、そのすぐ先で尾根の左を行くようになった。ここまでも急な登りはほとんどなかったのだが、ここからはほとんど平坦な道になった。
山の斜面をトラバースするように歩いて行く。道は広くてしっかりしているのだが、左は急な斜面である。やがて左の谷側は檜林になったが、右は紅葉の自然林で、これがすごくきれいである。
紅葉の写真を撮りながら平坦な道をのんびり歩いて行くと、10分ほどで再び尾根に出る。
ここからは尾根の上を行くのだが、とたんに急な登りになった。岩がゴツゴツした急斜面を登って行く。
樹林から抜け出すと傾斜は緩まってカヤトの中の道になった。ここが三原台なのである。
行く手にはカヤトの草原が広がっている。その褐色の広がりの中に踏み跡が続いているのだ。背丈ほどもあるススキの中を歩くことになるのかと思っていたら、それは刈り取られていて展望は開けていた。このカヤトの平原を歩いて行くと、左に朽ちかけた小屋がたっていた。中をのぞいたらテーブルとベンチが置かれた休憩小屋であった。
行く手に起伏のあるカヤトの原が広がっているのだが、どこが山頂ということになるんだろうと悩んでしまう。見渡す限り、標識のようなものは見えない。それでも、平原の奥に少し高いところがあるので、とりあえずそこまで行って見ることにした。
カヤトは切り払われているのだが、その鋭い切り口がいっぱい突き出ている。これに注意しながら歩いて行った。
最初は踏み跡らしきものがあったのだが、しだいに消えてしまった。
ともかく行く手の高台を目指して歩いて行って、この上に立ったら、さらに向こうに高いところが見える。そこには切り払われた道のようなものが続いているので、ともかく行ってみた。
この丘に登ったが、やはり何もなかった。とりあえず、このカヤトの草原の一番高いところまで来たのだから、ここを山頂ということにして、記念写真を撮った。
なんかよくわからない登山であった。
カヤトの中は小さな竹槍のような切り株がいっぱい突き出ているので、慎重に歩かなければいけなくて、結局、山頂部を30分もかけて歩き回ったことになった。
帰りは、緩やかな傾斜で道もしっかりしているので、走るようにして下った。急だったのは山頂直下と登山口の直前だけである。
登山口に戻ったのは12時50分であった。
このあと、鳥取に行って温泉に入った。雨で体がべとべとだったので、温泉で汗を流したらさっぱりした。
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広い路肩に泊まった
登山口には熊注意の標識
溝の道を行く
紅葉が見られるようになった
ゴミは持ち帰りましょうの標識があった
檜と自然林の間を行く
急な登りになった
樹林から抜け出すとカヤトの草原
壊れかけた小屋があった
山頂らしきところで記念写真
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