2009年晩秋山陰登山
だいまんじさん

標高 607m
登山口→40分→大満寺→40分→大満寺山山頂→20分→大満寺→30分→登山口

初めて隠岐に渡った。日本全国の山に登るという目標をもつと、本当にいろんなところに行くことができる。大満寺山は隠岐諸島の最高峰で、山頂からは西郷港を一望できるのだ。
登山道から見えたる大満寺山

 境港から隠岐へ
七類フェリーターミナル


ターミナルを離れる


七類港を後にする


フェリーの切符


西郷港に入ってゆく


西郷港に着く

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2009年10月29日

境港市からは、境水道を大きな橋で渡る。この水道を大きな客船がやってくるのが見えた。橋を渡ってから目の前に聳える山を越えるのだが、これはトンネルで簡単に抜けてしまった。七類港に着くと、広い駐車場が車でいっぱいで停めるところがない。けっこう探し回って、ようやく端っこに空いているところを見つけた。

登山の装備をして受付に行く。
定刻に船は出航した。天気は快晴で、船からの眺めはすばらしくきれいだ。
船に落ち着いて時刻表を確認した。この時刻表はすごく複雑で、ちょっと見ただけでは理解できなかったのだが、じっくり見て驚いた。今日、帰って来ようと思っていたのだが、その最終は1510分発だった。今乗っているフェリーが隠岐の西郷港に着くのは1125分なので、隠岐にいるのは3時間45分だけということになる。私が登ろうとしている大満寺山は3時間50分かかることになっている。船が着いてからバスの待ち時間など考えると、とても間に合わない。いろいろ考えたが、港からタクシーで登山口まで行ってしまったら、50分短縮できる。あとは下りでは走るようにして、1510分に間に合わせるしかない。
…と考えていたが、せっかく隠岐まで行くのに、そんなセカセカした登山するなんて実につまらない。隠岐の観光もしたいではないか。そこで、今日帰るのはあきらめて、レンタカーを借りて、登山の後は隠岐の観光をすることにした。泊まりは車の中で寝ればいい。シュラフがないから寒いかもしれないが、どうしても寒かったらエンジンをかけたらいいだろう。そう考えたら気持ちが軽くなった。
隠岐というのは一つの島だと思っていたのだが、違っていた。私が登る大満寺山があるのは一番大きな島で「島後」というのだ。そしてこの西に4つの島がかたまってある。島前と呼ばれる。隠岐に行く船は西郷港と単純に往復してるのではなくて、これらの島々をめぐるため、すごく時間がかかるのだ。
隠岐が近づいてくると、港の後ろに高く山が聳えている。これが今日登る大満寺山である。すごく高い山に見える。本当に1時間20分だけで登れるのか心配になってしまう。でも、レンタカーを借りるのだから、多少時間がオーバーしても大丈夫だ。(本当にレンタカーにしてよかった。)
上陸すると、まず観光案内所に行った。レンタカーの業者を紹介してもらおうと思ったのだが、案内所の人が電話をして、軽自動車が空いているところを探してくれた。
案内所の前で待っていたら、レンタカーの人が車でやってきて、事務所で手続きをした。24時間借りて7300円であった。意外と安いのでほっとした。
車にはタッチパネル式のカーナビもついている。これは便利であった。



 大満寺へ

登山口にたつ石仏


登山道には石仏と自然観察路の標識がある


左が杉林の斜面を行く


急な登りになった


沢を渡る


大満寺が見えてきた

さっそく大満寺山に向かって車を走らせる。国道からの入口には標識があって、これにしたがって林道を走って行く。ガイドブックには「登山口に登山道の標識がある」と書いてあるのだが、それが見つからないまま走って行くと、林道終点に着いてしまった。今日の予定ではここに下ってくるつもりなのだが、ともかく登山口を探しながら引き返すことにした。ゆっくりと車を走らせて行くと、橋があってその手前に石仏が三体たっている。そこから上に登って行く踏み跡があるのだが、登山道という標識はない。でも、私が登るのは大満寺の参道なのでここではないかと思う。橋のすぐ先に、大きな砂防ダムも見える。地図にも砂防ダムが表示されているので、ここで間違いないようだ。路肩に車を停めて、歩き始めたのは1225分であった。船が着いてから1時間もたっている。
コンクリートで固めた壁の横につけられた階段道を登ると、その上は山道になった。すぐに尾根の上に出ると、そこに二体の石仏がたっていた。
急な尾根の登りになった。参道だと思っていたのだが、こんな急な道が参道でいいのかと毒づきたくなる。急登して行くと再び石仏があって、その横には「自然観察モデルコースNO.3」という標識がたっていた。登山路にはいたるところに木の名前を書いたプレートが見られる。これが自然観察路ということらしい。そしてその標識は必ずといっていいほど、石仏の横にたっているのだ。
広くて迷うことのない尾根道なのだが、踏んだ感じが柔らかくて、長い間使われてきた道とは思えなかった。
なんの木なのかわからないが巨木があって、その根元に石仏が鎮座している。このすぐ先から杉林に入って、これからは植林を行くのかと思ったが、すぐに自然林になった。
道にたつ「自然観察モデルコース」の番号が増えて行く。登山口から25分ほど登ったところがNO.10であった。
NO.11を過ぎると、急な登りになって、これを登りきってホッとしたら、今度は緩やかに下って行くのだ。この下りの途中から大満寺山を見ることができた。
道はどんどん下って行き、左に荒れた沢筋が見えてくる。道はこの沢に向かって下って行って、この沢を渡るのだった。渡ったところには石仏と石の小さなお堂があって、中には不動明王が鎮座していた。
ここから急な斜面を5分ほど登ると、樹林から抜け出して、展望が広がった。近くの山並みが見えるのだが、大満寺山付近はずいぶん複雑に山が入り組んでいるのだ。
展望の尾根を少し行くと、行く手に建物が見えてきた。これが大満寺であった。草茫々の広場を横切って、参道に出る。この参道を右に上がるとお寺の境内で、そこに本堂がたっている。大きなりっぱな本堂…といいたいのだが、驚いたことに屋根が崩れかけていて、壁には青いシートが掛けられている。これはもう倒れる寸前ではないかと思うのだが。鐘楼もあって、ここには立派な鐘が下がっている。鐘楼の前に水道の蛇口があって、水が流れていた。これは沢の水を引いているのだ。
本堂の右にシートがかかった長屋のようなものがある。中を覗いたら羅漢像であった。たくさんの羅漢が並んでいる。造りはすごくりっぱなものであった。
このすぐ先に登山道がある。登山道の左にはたくさんの石仏がならぶお堂があった。




 大満寺山山頂へ
照葉樹林の中を行く


布施村に下る峠、ここで右折する


山頂への平坦な尾根は紅葉だった


大満寺山山頂


大満寺下の神社


沢に下り着く


林道終点

大満寺から樹林の中に入って登って行くと、すぐに歴代住職の墓地があった。
この先、檜林に入って、傾斜がきつくなると照葉樹林になる。杉林を行くようになったら、「窓杉」という標識があった。谷川を見るとそれらしき大きな杉の木が見えた。でも、踏み跡もなくて、近くまで行くことはできなかった。
道にロープが張られるようになって、急な斜面を登って尾根の上に着くと、鳥獣保護区の赤い標識がたっていた。指導標はないのだが、ここが布施村に下る峠のようである。

ここで左折して尾根を登って行く。鬱蒼とした樹林の中を登って行くと、紅葉が見られるようになった。きれいだ…と喜んでいたら、すさまじい登りが始まった。
道にはロープが下がっていて、これにすがって登って行く。このロープの急斜面は長かった。ロープは何連にもなっている。

ようやく傾斜が緩まったので、山頂かと思ったらそうではなかった。そこからほとんど平坦な尾根を歩いて行くのだが、道には大きな岩がゴロゴロしていてすごく歩きにくい。尾根は紅葉の灌木の道でけっこうきれいである。
ようやく山頂に着いたのは14時少し前であった。
山頂の真ん中にはコンクリートの四角い台がある。これは島根県立隠岐水産高等学校がたてたもので、東西南北の方位を示しているのだが、面白いのは各方角に世界の都市の名前を記していることだ。さすがに水産学校である。
山頂からは西郷港を見下ろすことができて、入り組んだ湾の状況が一望できる。
方位盤のすぐそばに三角点がある。頭の四方が欠けてしまっているのだが、その大きさからして一等三角点ではないかと思う。
少しだけ休憩して、すぐに下山した。お寺に戻って、ここからは参道をまっすぐに下って行く。
すぐ下には祠が二つ並んでいて、その横に大きな拝殿と思われる建物がある。その後ろに回り込んだら、りっぱな社がたっていた。
けっこう急な下りなのだが、道はしっかりと踏み込まれていて、登りの参道よりはよほどしっかりした道である。どんどん下って行くと、自然観察路のNO.16があった。
尾根から右に外れて、急な斜面をジグザグに急降下する。どんどん下って行くと、沢に下り着いた。大きな岩が累々とする沢で、これをずうっと下るのかと思ったら、すぐ先に林道終点が見えた。ちょっとした岩場を上って林道終点の広場に出る。ここには自然観察路のNO.19があった。
あとは舗装された林道を500mほど歩いて、車のある登山口に戻るだけである。
車に戻ったのは15時少し前であった。


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