京都一周トレイル東山コースの後半の目玉は大文字山から見る京都市街の大パノラマである。
大文字山から京都市街


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2004
111

今日は京都一周トレイルの続きを歩こうと思う。
阪急で河原町まで行って、ここで京阪線に乗り換えた。京阪四條の次が京阪三条で、わずか1区間なのに電車を使ってしまった。これくらいは歩かなければいけないのだが。
京阪三条から蹴上に向かって歩いて行く。
蹴上の交差点には都ホテルが聳えていて、その向かい側に赤レンガの古い建物が建っている。これは水道施設の建物なのだ。
陸橋で交差点を渡って、すぐに、これも赤レンガのトンネルを潜る。
そこは公園になっていて、突き当たったところが琵琶湖疎水であった。
以前、南禅寺に行ったときに琵琶湖疎水の記念館に寄ったことがあるのだが、そのとき、船を鉄道で引き上げて琵琶湖に渡す施設があることを知った。「インクライン」というのだが、それがここにあった。
大神宮橋で疎水を渡って山道に入る。疎水の上流方向には赤煉瓦の古い建物が見えた。
けっこう歴史を感じさせる道である。
登って行くと、すぐ左手にりっぱな神社があった。「日向大神宮」というのだが、日向というのは九州の日向国のことである。高千穂の峰の神を移したのがこの神社なのだ。
格式のある神社で、さすがにその雰囲気は厳粛さを感じさせる。本殿まで行って参拝してしまった。
この神社から急な道を登って行く。
山道を15分ほど行くと、いくつもの道が合流するところに出た。
七福思案処という分岐点で、南禅寺に向かう道や山科に向かう道が分かれている。私は大文字山に向かう。
大文字山にはひたすら登山道を登って行く。この道で何組もの登山者とすれ違った。大文字山に登る人はけっこう多いのだ。
大文字山山頂の手前に「大文字山四つ辻」がある。トレイルは山頂を通らずに、ここから霊鑑寺に向かって下ってしまう。しかし、東山コース最高峰の大文字山頂を逃すことはできないではないか。
四辻から少し行くと山頂である。樹林に囲まれているのだが、市街地の方向が開けている。
山頂には三角点もあるのだが、さすがに登山者が多くてゆっくり写真を撮るというわけにはいかなかった。
山頂のベンチに座って、カップヌードルを食べた。京都市街を見下ろしながらの食事はうまい。
山頂からは四辻に戻って、京都一周トレイルを辿ってもいいのだが、私は大文字の火床を通って銀閣寺に下るつもりである。
樹林の中をどんどん下って行くと、突然視界が開けて、目の前いっぱいに京都市街のパノラマが広がっていた。
ここが大文字の火床である。
大文字焼きのときに火をたく火床が連なっている。今着いたところは「大」の字のてっぺんである。ここから文字の線にしたがって階段の道を下って行く。
すぐに大の字の横棒の地点に着いた。ここは5つの線の交わるところなので、ひときわ大きな火床になっている。東屋のような施設があって、その中に祠が収まっていた。
この横の線にしたがって右に行く。
火床の尽きたところから急な下りになった。石段の道を下って行く。
市街地に出て左に行くと、すさまじく人通りの多い道にぶつかった。銀閣寺の参道であった。人並みに混じって下って行くと哲学の小道に出る。本当のトレイルはこの哲学の小道を通ってここに至るのである。
市街地に向かって歩いて行くと、異様に人通りが多い。いったい何ナノだと思ったら、今日は女子駅伝の日で、沿道にはこれを見ようという人達が手に小旗を持って並んでいるのだ。もう少し待ったらランナーが通過するのだが、私は先を急ぐ。
細い路地の道を行くと右手に神社があった。なんか由緒ありそうな神社で、鳥居の扁額には北白川天神宮と書かれていた。本殿まで行ってみようと思ったが、すごく急な石段が立ち塞がっていたので止めた。
ここからさらに細い道に入って、バプテスト病院を左に見て山道のような細い道になる。
少し行くと、左に神社があった。
京都というのは本当に、いろんなところに史跡があって、興味がつきない。この神社は「地竜大明神」というのだそうだが、地図には大山砥神社と表示されている。
ここの神社のすぐ先で沢に沿った道になる。道を水が流れていたりして、ちょっと歩きにくい。
このコースには、絵地図の懸かれた案内板がたっている。「北白川史跡と自然の道」標識なのだ。道はかなり急な登りで、瓜生山山頂を目指している。地図で確認すると、トレイルは瓜生山山頂の東の肩に着いて、山頂は通らずにそのまま下ってしまう。
私はヤマヤなので、山頂を通らないのは抵抗がある。
「北白川自然の道」のコース案内を見ると、直接瓜生山に至る道がある。トレイルからは離れるが、この道を行くことにした。
史跡の道でもある。トレイルから分かれてすぐの道は、少し心細くなるような荒れた道であったが、すぐに「白幽子巌居の跡」に着いた。石碑がたっているだけの広場である。ここは白幽子という人が仙人のような暮らしをしていたところなのだそうで、それを臨済禅の僧白隠禅師が訪ねたという記録が残っているのだそうだ。
…といっても、私には白幽子も白隠禅師もまったく知らないのだが。
ここからすぐのところに清沢口石切り場がある。花崗岩の大きな岩壁があるのだが、石切り場の面影はまったくなかった。
登りが一段ときつくなって、ようやく瓜生山の山頂に着く。標高301mである。
この山頂は、かっては城塞が築かれていたのだそうだ。室町時代の頃のものである。
祠もあった。
山頂から下って、稜線の道を行く。しっかりと踏み込まれた道である。

私がこの京都一周トレイルを歩く目的は、そもそもは「東山三十六峰」を縦走したいということであった。トレイルはその三十六峰を結んでいると思っていたらそうではないみたいで、ピークをどんどん巻いて行く。
山道を30分ほど下って行くと、指導標があって、天子山とある。
地図を見ると三角点がある。
この山頂に立ち寄ることにした。道から左に入ってどんどんゆくと、10分ほどで山頂に着いた。樹林に囲まれて展望はえられない。
それでも、一つの山頂に登ったことに満足した。
ここから少し下ると舗装の道に出て、右に石の鳥居が立っていた。神社の社殿はみあたらなかった。
ここから山襞に沿って登って行くと沢を3つほど渡る。
少し登ったところで登山道とぶつかった。
これが修学院から比叡山にいたる「きらら坂」の道である。去年の4月にこの道をたどって比叡山に登ったのだった。
この分岐点にはりっぱな石碑がたっていて、「水飲対陣碑」である。
これは源平の合戦の古戦場でもあるのだ。
さて、京都一周トレイルは、ここから比叡山に登って、三千院の大原に下り、鞍馬山から高雄まで続いている。
しかし、このコースを私は東海自然歩道で歩いているので、この対陣碑から修学院に下ることにした。
これで私の「京都一周トレイル」を歩くことは終わった。

いろいろ、書物を調べてみると、「東山三十六峰」というのは、諸説があって、明確な定義がないらしい。そして、単純な縦走路はないようなのだ。
もし、東山三十六峰を全部登ろうと思ったら、地図と磁石で道を確認しながら1個ずつ、登るしかないようだ。
ただ、今回このトレイルを歩いて、けっこう楽しかった。さすがに京都らしい歴史を感じさせる道であるし、神社仏閣も多い。山頂から眺める京都市街の風景もすばらしい。
私の薦める「番外の山」としてあげておきたい。



粟田神社の入り口


蹴上の赤レンガの建物


疎水


インクライン、舟を引き上げたのだとか


日向か大神宮


大文字山山頂


大文字山火床から


銀閣寺


白霊子巌居跡


瓜生山山頂


天子山山頂


突然、石の鳥居に出た


沢をいくつか渡る


水飲対陣碑


きらら坂入り口の碑



疎水縁りのレンガ館

蹴上ではこのトンネルを抜ける
大文字山から京都市街


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